神戸空港の「安全は国まかせ」空港設置者としてきわめて無責任
請願第59号は、障害児学校、障害児学級、ならびに通常学級に在籍する障害児など、障害があるすべての子どもたちの実態にみあった適切な教育条件を整備・充実させるよう求めるものです。
文部科学省の全国調査によると、学習障害の子どもたち、いわゆるLD、注意欠陥他動性障害ADHD及び、高機能自閉症により学習や生活面で特別な教育的支援を必要とする子どもたちの数は、全児童生徒の6%にものぼることが明らかにされており、神戸市でも約6000人の児童生徒が対象となります。
ところが、文部科学省がすすめようとしている「特別支援教育」は、従来規模の障害児教育の予算・人員のままで、おこなおうとしています。これでは、教育の質が後退することは確実であり、障害児の教育を受ける権利や発達を保障することはできません。神戸市も、障害児学級をなくす方向で検討されていますが、これでは、いまでもきわめて不十分な、障害児の教育環境を一層低下させます。請願を不採択とした理由のひとつに、こうべ学びの支援センターでの取り組みがあげられていますが、これがあるからといって、障害児の教育を受ける権利があいまいにされてはならないと考えます。教職員をふやすなど、教育現場の態勢を拡充させることこそ必要です。よって、同請願の採択を求めます。
請願第61号から請願第69号は、神戸空港の安全性、需要予測のやり直し、空港島の財政計画の変更の明示を求めるもの、建設中止を求めるものなど9件です。
まず空の安全性についてです。請願第69号では、国土交通省が実施した神戸空港開港後の官制業務シュミレ−ション評価で改善が必要と答えた管制官が35%にのぼっていることを紹介し、100%安全が確保されない限り、空港建設は中止すべきであると指摘しています。 神戸市は、管制業務について「国の専管事項」だとしていますが、すでに管制官からは「発着時にトラブルが起きた場合、迅速な対応ができるかどうか疑問だ」等と不安の声が出ており、多くの市民が不安を感じています。「安全は国まかせ」では、空港設置者としてきわめて無責任な態度だと言わざるを得ません。
つぎに土地売却についてです。神戸市は、航空関連業者の呼び込みのために定期借地方式を今年春から導入しました。これまでの計画では、空港施設用地、旅客タ−ミナル用地、貨物タ−ミナル用地、駐車場用地、鉄気道車庫用地等の処分による収入は、平成16年度までに985億円をみこんでいました。しかし実際には、民間にはまったく売却できていません。売却されたとしている土地137億円はすべて、国の補助と神戸市のお金で購入したものです。今後、国からの補助がでるめどもたっていません。借金返済のめどもなく、借り換えせざるを得ない状況になっています。まだ土地が水面下で形として見えていないから、などと無責任なことをいってすむ問題ではありません。財政計画を立てた時点では、水面下の土地を売る予定だったはずです。売却がまったく進まないにもかかわらず、工事だけが進められているこの状況は、常識では全く考えられないことです。賃貸方式を取り入れたこと自体、1998年に示された財政計画と大きく変わっています。財政計画を変更することは当然です。
つぎに需要予測ですが、いまでも伊丹空港の路線を関空に持っていく方向で進んでいます。関空と伊丹で、路線の取り合いになっている、というのが現状です。航空需要は伸び続け、神戸空港ができても需要はあふれるくらいだ、などという神戸市の言い分はすでに破綻しています。 安全性、土地売却のめどが立たないこと、需要予測の実現性もなくなっていることなどを考えても、神戸空港建設は中止すべきであり、本請願9件の採択を求めます。
また請願第58号「教育基本法に基づく施策を進めることを要請する意見書の提出を求める」請願は、本会議に上程され、委員会で時間をかけ、審議がされたにもかかわらず、審議未了、廃案として報告がされませんでした。提出された市民の切実な思いに答えるためにも、廃案にいたる経過については、報告がなされるべきです。
以上各議員の皆さんのご賛同をお願いいたしまして討論とさせていただきます。 |