西下議員の企画調整局審査質疑 まだ残る震災の影響
市民の暮らしの実態を正しくつかめ
震災・復興の総括・検証に関連して数点お聞きします。 震災直後の2月12日、テレビで当時の助役が「地震に対する対応が少し欠けていたかな。それ以外はこのマスタープランを実行するするのが震災復興であり…タイトルを書き換えて今日からでも…このマスタープランを実行する」と断言されました。このテレビを見た市民から怒りの声が私のところに寄せられました。
この様な状況の中で、平成7年6月に復興計画が策定され、そして、この間平成12年には、5年目の復興総括・検証が行なわれました。そしてこのたび被災10年を前にして「復興の総括・検証」の中間報告が出されました。私は、震災復興・総括の視点そのものに疑問を持っています。それは「市民のくらし面での被害の実態」の深い分析がなされていないことにあります。例えば、(1)住宅再建をした人たちのくらしの実態がどうなっているのか、この間の支援策で良かったのか、今後はどうのような対策がいるのか、二重ローンを含めて分析されているのか。(2)被災した中小零細業者への支援はどうだったのか。事務所・店舗への支援は全くなされなかった。どんな支援が求められたか、今後どんな対策が求められるのか。(3)生活の基盤そのものを失った被災者が自立していく上で、どんな援助が必要なのか、などです。
ところが「復興の総括・検証」中間報告の、「市民の生活再建」分野では、「くらし向き」を市民一万人アンケートで調べ、その結果は、「くらし向きが震災前よりも低下している人についても、その原因は神戸特有の震災の影響によるよりも、不況や高齢化など全国共通の課題によるものが大きい」と結論づけています。
まとめでは、「くらし向き、売り上げ」などをみて、「 震災の影響が残っているものは引き続き対策の必要はあるが、全体として、今後は社会問題や構造的な問題に重点を移す」としています。つまり「 全体として震災はもう終わった」と宣言するものになっているのです。そこでお聞きします。
被災者の生活再建対策は依然必要 一万人アンケートでも、震災前と比べて生活は低下していると言う人が46.2%から48%に増えています。これは全国共通の課題に加えて、被災者の暮らしがなお厳しいことを示しています。私は、先程述べた生活の基盤を失った被災者への援助、生活再建対策は依然として必要だと思います。局長はくらしの実態を、どう考えているのか、伺いたい。
※これに対し大麻博範企画調整局長が「震災から10年すぎ、一般施策でするとかの整理は必要」などと答弁。西下議員は、神戸市が行った一万人アンケートの項目を具体的に示しながら、平成11年に神戸市行ったアンケートと、今年行ったものとは項目もちがい、「くらし向きの低下」の要因を「震災以外」とするため、意図的な内容となっていることを指摘しました。
震災復興では、人口の回復状況も大きな問題です 神戸市全体の人口は、震災前の99.7%まで戻っています。ところが長田区は80.4%で2万5000人も減ったままです。検証では、「人口減に歯止めがかかっている」と評価していますが、なぜ長田区だけが80%なのか、その要因について伺いたい。
私は、20ヘクタールもの大規模な再開発と60ヘクタールの区画整理事業の網掛けと、その事業の遅れが原因になっていると考えるがどうでしょうか。
復興支援工場 移転企業の実態を示せ 次に復興支援工場について伺います。 「検証」では、「復興支援工場はピーク時9割の入居率であったが、入居企業の自社工場への移転や不況による事業規模の縮小などにより、入居企業が減少している」「被災企業の操業場所の確保という初期の目的を一定はたし、5年経過するので、入居要件の見直しを行なうなど、復興支援工場がものづくりの拠点となるよう活性化を図る必要がある」と結論が書かれています。そこで具体的に聞きます。支援工場から移転した企業は、この間に何件あるのか。その中で、自社工場へ戻った事業者は、何件か伺いたい。不況による規模縮小とはどういうことか、これが何件あるのかお聞きします。
今後のあり方として「ものづくりの拠点となる活性化を図る必要がある」とはどのように活性化を図ろうとするのか伺います。
※これに対し、大麻局長が支援工場から移転した企業がどこへ行ったか「数字は産業振興局がつかんでいる」と答弁。西下議員は、産業振興局もつかんでおらず、そこに問題があることを指摘しました。さらに、「出ていった46社の内、滞納して明け渡し請求されたのが10件。ほかの36社はどうなったのか、倒産して従業員が首つって死んでいるような状況だ。復興支援工場というのであれば、被災中小零細が立ち上がっていく手だてが必要」「家賃が払えないと裁判にかけて追い出すというのでなく、復興支援というなら人間的あたたかさがあって当たり前だ」と追及しました。
住宅再建支援 市長みずから財務省にもとめよ 先の本会議で、「住宅再建支援制度」の問題で、わが党の段野議員の質問に、「積極的に財務省を含めて要望したい」と助役は答えました。さらに「市長が行くことが大きな励ましになる」と求めましたが、市長は誰が行くか答える必要がないとの問題発言をしました。あらためて市長はいつ要望を行なうのか伺います。
ポートライナー延伸・複線化 今後の事業計画を示せ ポートライナー延伸・複線化の総事業費は1200億円と言われていました。現在具体化している複線化と延伸事業で560億円と聞いています。八両化への対応(駅舎改造)や、空港島の車庫用地の買い取りなど、今後、事業計画はどうなるのでしょうか、年次目標はどうなっているのかお聞きします。 |