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2003年12月11日

金沢議員の総括質疑

 各局審査で残された課題について質問します。それに先だって、局審査で問題となった点を数点、指摘をいたします。

 「復興の総括、検証」で市民の暮らしについて一万人アンケートの分析をもとに「全体として震災の影響よりも、社会経済情勢の変化や震災前からの構造的問題への影響への対応に重点を移していくべき」などと、震災は終わったとするかのような結論が導き出されています。これは、一万人アンケートの集計そのものに問題があるからだと思います。

 平成11年のアンケートは震災に関する項目を6項目設定していますが、平成15年のアンケートでは震災の項目はわずか1項目のみで、これを比較し、集計を行うなど極めて意図的な集計になっており、こんなアンケートをもとに、事実上震災は終わったなどとする結論を導き出すことは問題です。

 次に、外部評価についてですが、わずか6人の外部評価委員が、短時間のヒヤリングの中で、外部評価報告が出され、これを来年度の予算編成に盛り込むのは問題です。この間、我々は、市民にこの中身を知らせる努力をしてきましたが、短期間でもこの外部評価に対して多くの市民から怒りの声が寄せられています。「敬老パスの見直しなど福祉を削る中身はひどい」「自治体の役割を放棄し、中小業者を切り捨てるのは許せない」などの声があがっています。財政が厳しければ自治体の責任として、神戸空港や医療産業都市こそ見直しをすべきです。

奨学金は第二順位も対象に

 この間の議論で、当局は、神戸市奨学金について「対象を生保世帯などの第一順位の人に絞る」などといわれました。平成16年度年度予想で第一順位で1600件、生保基準の1.05倍の所得を対象とした第二順位の方で500件となっており、これでは第二順位の人達はまったく奨学金がうけられなくなってしまいます。当局は、県の奨学金があると言われますが、これはあくまでも貸与であり、将来、長きに渡って返し続けていかなくてはなりません、負担は大きいものです。

 親の生活が大変になる中、授業料を滞納する子どもも年々増加しており、高校の先生に伺うと、修学旅行の積立金を授業料にあて、修学旅行に行かないなど、本当に心痛む状況が広がっています。他都市に比べても優れた制度である神戸市奨学金制度の対象者を減らさず、せめて第二順位の人達も対象とするよう求めます。

新都市整備の資金はくらし・福祉に

 それでは質問に入ります。まず新都市整備事業会計からの繰入についてうかがいます。

 行財政改善の名の下に、来年度は各局予算の30%カットが言われています。それに加えて外部評価報告では市民負担の増加・各種事業の民間委託、事業の廃止・縮小などが進められようとしていますが、神戸空港・医療産業都市に関しては、おしげもなく莫大な投資がつづけられています。

 新都市整備事業から一般会計への繰入が、長年に渡って行われてきましたが、平成14年、15年度では医療産業都市関連の特定財源とされ、一般会計に繰り入れた29億円のすべてが、バイオメディカルアクセレレータのために使われています。このことを指摘し、この財源は、市民のくらしや福祉のために使うべきではないか、と見解を質しました。この質問にたいして局長は、「『医療産業都市構想』の特定財源とするのは、同構想が将来の都市措置として重要だから」と答弁されました。

 しかし、この新都市整備事業会計からは空港会計にも平成14年度決算ベースで8億円の繰入がおこなわれたばかりか、神戸空港島埋め立てのために新都市整備事業会計から112億円もの繰入が行われています。さらに、これからもどんどん空港建設のために繰り入れられる予定だということです。このお金は、一般会計に繰り入れれば市民のくらし、福祉のために使えるお金です。

 空港・医療産業へどんどん新都市整備の資金を使うのではなく、一般会計に繰入て、市民のくらしや福祉充実のために使うべきではないでしょうか。市長の見解をお伺いします。

地元経済を支える中小企業に支援を

 この間、復興支援工場とハイテクイースト工業団地の使用料引き下げについて、高度化資金の償還延長など、我々は提案をしてきました。しかしながら、当局は一貫して公平性の観点などからそれを否定してきました。まず、復興支援工場の問題について伺います。

 この間、復興支援工場から退去した企業は46社、そのうち強制退去は10社あります。それ以外の企業は自立再建をしたのか、廃業をしたのか委員会で質したところ「把握していない」という答弁でした。今からでも退去企業の現状を調査すべきと考えますがいかがでしょうか。また現在、3ヶ月以上使用料滞納企業が42社など、被災企業は大変厳しい実情です。

 この間の論議で当局は、この実態を「震災の影響というより長引く不況の影響」「景気や構造の変化の要因が大きい」と言わてきました。われわれは震災の影響の上に、不況や構造の変化が追い打ちを掛けていると認識をしています。いま、地元経済を支える中小企業に直接的な支援が必要です。またこの間の論議で、復興支援工場内の企業の経営状況など実態調査を行うべきと考えますがいかがでしょうか。また、条例の目的を達成するためにも神戸市独自で使用料引き下げを行うべきだと考えますがいかがでしょうか。

 ハイテクイースト工業団地について伺います。ハイテクイースト工業団地を含む12.9ヘクタールの土地はその売買に不明な点が多くあることが分かりまし。ハイテクイーストの土地2.3ヘクタールは18億5000万で神戸市の開発局から都市整備公社が買い取ったものですが、買う必要のない土地でした。

 「当時、利用目的が決まってなかったから、この土地を取得した」ということも局審査を通じて分かりましたが、利用目的がなければ借地のまま建物を建てれば良かったのです。借地であれば使用料もこのように高くせずに済んだはずです。高い土地代を被災企業が支払わされていることになっています。復興支援工場と合わせてハイテクイースト工業団地の使用料を引き下げ、入居企業の負担軽減をはかるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

協働・参画三条例 真の市民の参画を保障せよ

 この条例に関しては、矢田市長が2年前、市長選挙で公約とされ、ようやく、まとめられようとしているものです。

 しかし、この条例の主旨が、市民の期待に沿いうるものとはなっていません。真に市民参画を保障するために、盛り込んでいただきたい内容について2点質問します。
 一つは、「条例」における、「市民」の定義についてです。現在しめされている案では、市民について「市内に住み、働き、学ぶすべての人々及び、市内に事務所または事業所を有する法人その他の団体をいう」となっています。いわゆる市民も、法人も団体も並立的にならべられ、ひっくるめて「市民」という使われ方をしているのです。

 わが党は、委員会審議の中で、市民も法人もひっくるめて「市民」とする概念規定から、法人・事業者など除外するべきだと求めてきました。局長は「事業者・団体も市民としての役割を果たしてほしい。という趣旨で・・・」と答弁しましたが、やはりこの「市民」という定義は厳密に規定すべきであります。「市民の役割」のなかで、「自らの立場を自覚し」とありますが、利潤を追求する法人・事業者と「市民」の立場は抜本的に異なるものだからです。

 言うまでもなく市政の主人公は「市内に住み、働き、学ぶすべての人々」である市民です。大企業など法人は、当然果たすべき社会的責任はありますが、市政の主人公とはなりえないものです。法人その他団体は「市民」の概念からはずし、明確に「市内に住み、働き、学ぶすべての人々」である「市民」の市政への参画を保証する条例としていただきたいのですが、いかがでしょうか。

 二つ目に、市長は「大型公共事業を対象とすることを検討する」と答弁されましたが、ぜひ、市民が事業のどの段階でも意見を述べ、参画することができる機会を保障していただきたいのです。

 示されている案では、計画段階でしか市民は意見を述べる機会が保障されていません。これでは、市民の大きな批判を受けながら、神戸市が莫大なお金をつぎ込み進めている、神戸空港についても、複合産業団地・医療産業都市についても、ポートライナーの延伸複線化事業についても、市民は意見を言う機会がないことになってしまいます。

 神戸市は、市民の声を聞くことをおそれず、着工した段階でも、市民意見を聞くことを条例に明記すべきです。いかがでしょうか。

資料:陳情一覧

番号件名要旨陳情者委員会結果わが党の態度
陳情第37号
(15.10.31)
JR採用拒否問題の早期解決を要請する意見書提出求める陳情
政府やJRに対し、国会決議やILO勧告に基づき一刻も早く1047名採用拒否問題解決のための意見書を提出するよう求める
大阪市北区梅田3-2-149
全日本建設交運一般労働組合西日本鉄道本部
執行委員長稲田洋生
総務財政委員会打ち切り採択

※住民投票、新社も採択
陳情第38号
(15.11.11)
教育復興担当教員の配置の継続を要請する意見書提出を求める陳情
教育復興担当教員の配置継続は、今後も神戸市において必要不可欠となっているので教育復興担当教員の配置継続を求める意見書が昨年度に引き続き、政府・関係各省に提出するよう求める中央区中山手通4-10-5      神戸市教職員組合執行委員長中村登 文教経済委員会採択採択
陳情第39号
(15.11.14)
教育復興担当教員の継続を要請する意見書提出を求める陳情
一日の大半を過ごす学校において、被災した自動・生徒一人一人に対して、きめ細かく長期的な心のケアを行うと共に、生活・教育指導上の諸問題に対処するためには、教育復興担当教員の継続配置は不可欠となっているので、来年度以降も教育復興担当教員の配置を継続することを求める意見書を国に対して提出するよう求める
中央区下山手通4-13-9 中尾ビル3階
全教神戸市教職員組合
執行委員長 中野 照雄
文教経済委員会採択採択
陳情第40号
(15.11.17)
イラクへの自衛隊派遣中止を要請する意見書提出を求める陳情
国際都市神戸市の議会にあっては、真の国際協調と連帯、また市民の生命を守る立場からも、政府がイラクへ自衛隊を派遣しようとすることに対し、反対の意見書を提出してもらいたい。イラクへの自衛隊派遣中止を求める意見書を提出するよう求める
西区押部谷町木幡2-75-6-203
平和のために戦争を語りつぐ西区の会事務局長 山口 哲臣
総務財政委員会打ち切り採択

※住民投票、新社採択
陳情第41号
(15.11.17)
重度障害者に対する老人保健医療費の補助制度の見直しを求める陳情
一時的にせよ医療費の窓口支払の必要がなくなるよう、制度の運用を見直すよう求める兵庫区会下山町3-157-1-304
中本 文和
福祉環境委員会打ち切り採択

※住民投票、新社採択(新原・無は打切)
陳情第42号
(15.11.18)
最低保障年金制度の創設等を要請する意見書提出を求める陳情
1.2004年の年金改革に当たっては、保険料の引き上げ、年金給付の引き下げ等、これ以上の年金の改悪を行わないこと。
2.公的年金等控除の縮小・廃止など、年金への課税強化を行わないこと
3.基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げること。その財源は消費税増税に求めないこと
4.年金積立金を株式投資に使わないこと。過大な積立金は、保険料の引き下げと給付改善に活用すること
5.全額国庫負担による「最低保障年金制度」を創り、全ての高齢者が安心して暮らせ流用にすること
長田区大田町3-12ー18
全日本年金者組合東灘支部支部長 野村 達
福祉環境委員会不採択採択

※新社も採択。住民投票・新原は不採択
陳情第43号
(15.11.21)
神戸空港島の撤去を求める陳情神戸空港島を撤去することを強く求める灘区桜ヶ丘5-8
藤野 由紀子
空港・新産業に関する特別委員会
不採択採択

※住民投票、新社も採択
陳情第44号
(15.11.28)
拡大生産者責任とデポジット制度導入を要請する意見書提出を求める陳情
1.今後の法律改正時に、事業者に拡大生産者責任(EPR)を課すよう具体的な法的措置を導入すること
2.容器包装リサイクル法及び家電リサイクル法を改正し、使用済み容器並びに家電の処理責任を事業者に課すとともに、回収手段としてデポジット制度を導入すること
福岡県遠賀群芦屋町山鹿535-4
I LOVE遠賀川流域住民交流会
デポジット法制化を求める事務局事務局長 妹川 征男
福祉環境委員会打ち切り採択

※住民投票・新社も採択 新原は不採択
陳情第45号
(15.12.3)
イラクへの自衛隊派遣中止を要請する意見書提出を求める陳情
神戸市会において、政府が進めようとしているイラクへの自衛隊の派遣には反対し、政府が国連を中心としたイラク復興のために真摯な努力を尽くすよう求める。神戸市は非核神戸方式に代表されるように平和を願う都市である。多くの市民の平和を願う声として、イラクへの自衛隊派遣中止を要請する意見書を提出するよう求める。
中央区中山手5-2-3扇都ビル201
戦争への道を許さない・兵庫おんなたちへのネットワーク世話人 宇野陽子
総務財政委員会打ち切り採択

※住民投票、新社も採択
陳情第46号
(15.12.9)
イラクへの自衛隊派遣中止を要請する意見書提出を求める陳情
イラクへの復興支援として自衛隊の派遣をしないこと、唯一の被爆国として、放射能汚染、戦争被害に苦しむ人々の医療支援、また食料や生活インフラの面での支援をすることを日本の姿勢として求める意見書提出を求める
東灘区鴨子ケ原3-1-50
ネットワーク「地球村」in KOBE
半谷 純枝
総務財政委員会打ち切り採択

※住民投票、新社も採択
陳情第47号
(15.12.11)
平成16年度神戸市福祉予算の大幅増額等を求める陳情
1.神戸市内の社会福祉関係職場で働く職員を増員できるように福祉予算を増額すること
2.社会福祉労働者の豊かな処遇と働きがいを保障するため、「給与改善費」の充実を図ること
3.短時間保育士を最低基準の職員定数内に入れないこと
4.学童保育事業の充実を図ること
5.障害者の小規模通所授産施設に事務員を雇用するための助成を行うこと
6.障害のある人が必要なサービスを選択できる基盤整備を行うこと
中央区橘通3-3-9
全国福祉保育労働組合兵庫支部
本間 猛 他1名 署名者4.548名
福祉環境委員会打ち切り採択

※住民投票、新社も採択
陳情第48号
(15.12.12)
神戸空港建設の中止を求める陳情
1.神戸空港のペリポート用地、固定翼小型機用地の売れないことだけでも、神戸空港の建設財政計画は破綻している。これ以上売れる見込みがない土地を、売れるといって空港建設事業を続けることは、返す見込みがない起債を増やすことになるので、起債返却の見込みがない神戸空港建設は中止すべきだ
鈴蘭台北町3-3-14
「ミナト神戸を守る会」
井上 香子
空港・新産業に関する特別委員会  

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