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2004年12月22日

破綻の道すすむ空港整備事業

大かわら議員の決算認定反対討論

 私は、日本共産党市会議員団を代表して、決算第九号平成十五年度神戸市一般会計歳入歳出決算、決算第十二号平成十五年度神戸市国民健康保険事業費歳入歳出決算、決算第二十二号平成十五年度神戸市市街地再開発事業費歳入歳出決算、決算第二十三号平成十五年度神戸市営住宅事業費歳入歳出決算、決算第二十四号平成十五年度神戸市介護保険事業費歳入歳出決算、および決算第二十五号平成十五年度神戸市空港整備事業費歳入歳出決算の六件について反対討論を行います。

 反対の第一の理由は、執行された予算が市民のくらしよりも、大型公共事業を優先するものになっていたということです。
 神戸市は、これまで神戸空港建設がバラ色であるかのような説明を続け、計画の見直しを行うこともなく突き進んできました。しかし実態は、この間の議論を通じて明らかになったように、およそバラ色とはかけ離れた破綻への道を進んでいます。 
 空港整備事業費は、平成十六年度までに国庫補助額二百五十億円のすべてが交付される計画でした。ところが、実際には八十五億円しか出ておらず、買い取ってもいない土地の上にどんどん空港建設がすすめられるという異常な事態が起こっています。また土地売却についても、平成十六年度までに九百八十五億円の土地が売却できる予定でしたが、現在売却できたのはわずか百三十七億円、それも売却先は「神戸市」です。これらの見こみ違いから、起債は平成十八年度までに二千百八億円の予定が、すでに二千百八十五億円に膨れ上がっています。この他にも新都市整備事業会計から二百四十億円もの借金をしているなど、すでに財政計画には大きな狂いが生じています。しかし、当然行われるべき計画の見直しも行われず、市民の声に耳を傾けることも無く、何の検証もされないまま空港建設は進められています。また、ポートライナー延伸複線化も空港に付随するものとして強行され、神戸経済の活性化につながらない医療産業都市構想は費用対効果を出すことも無く、七百五十五億円もの多額の予算がつぎこまれています。
 一方、市民所得は、政令指定都市の中でも最低水準に落ち込み、神戸市の財政が危機的状況であるとの理由で、事務事業外部評価により、「敬老祝い金の縮小」や「生活保護世帯への夏季冬季見舞い金の廃止」、「配食サービスの負担増」、喘息で苦しむ子どもたちへの医療費の助成である、「小児喘息等調査事業費の廃止」など、市民の暮らしにかかわる施策が次々と切り捨てられています。

 第二の理由は、苦しい市民生活に追い討ちをかけるように、のきなみ公共料金の値上げが行われたことです。保育所・幼稚園の保育料、高校の入学金・授業料、国民健康保険料、介護保険料、軽費老人ホ−ムの使用料、墓園使用料など、直接市民の生活にかかわる公共料金の値上げは、大きな負担であり、生活を圧迫しています。これらの値上げは、市民の個人消費をますます冷え込ませ、神戸経済の再建にも逆行するものとなっています。

 第三の理由は、阪神淡路大震災から十年を迎えようとしている現在でも、被災者のくらしの復興は未だ置き去りになっているからです。
 わが党は、被災者の現状と被災業者の状況を把握するため、復興住宅や市場・商店街等を対象にアンケートを実施し、千三百人を超える被災者から回答をいただきましたが、その結果今なお多くの困難に直面し、苦しい状況におかれていることが明らかになりました。
 新長田駅南震災復興再開発事業では、多額の投資を行いながら進捗状況は五割程度であり、被災者の生活と営業の再建が遅れています。またすでに完成した商業ビルでも空き店舗が多く、街の活性化につながっていません。従前権利者の四割以上が地域外ににでていかざるをえなくなるなど、震災復興事業とはいえない実態にあります。市民の声を聞き、街づくりという視点から、事業を見直すべきです。

 第四の理由は、長年神戸経済を支えてきた中小企業・地場産業への支援や雇用確保に対する施策がきわめて不充分であることです。
 震災後神戸市は、復興事業と称して、外国・外資系企業の誘致やベンチャー企業中心に資金援助を行ってきました。特にパイロットエンタープライズゾーンでの誘致企業への賃料補助は手厚く、至れり尽せりの支援です。しかし、震災で大きな被害を受け、長引く不況が重なりながらも、死に物狂いで再建をめざして頑張ってきた地元中小業者に対して神戸市の態度は、あまりにも冷たいものです。わが党は、民間の地代や工場の賃貸料が下がってきていることを示し、地場産業であるケミカル業者、ハイテクイーストや「ものづくり復興工場」に入居している被災業者に対して「地代の軽減」や「家賃・賃貸料の軽減」など再建につながる支援策を求めました。しかし審議の中で当局は「周辺地域や他都市と比較しても高くない」と支援を拒否されました。この地元中小企業と外資系など外部企業への支援策の違いはあまりにも公平性を欠くものです。
 また、市長は「二万人雇用」について「目標を上回る雇用創出に成功した」と高い評価をされています。しかし、先ごろ行われた「矢田市政三年」に対するアンケートでは、雇用対策が物足りないと指摘され、矢田市長を支持しない人の中では、四三%が経済雇用対策を不支持の理由として挙げているように、市民の評価とは大きくずれています。平成十四年〜平成十六年度上半期の間で、二万人雇用の成果として一万四千百九十四人の雇用創出があった、とされていますが、同時期に行われた兵庫労働局の調査では、市内で雇用保険の資格を失った人は二万六千二百九十八人もあります。つまりこの間、職を失った人のほうがはるかに多いことは明らかです。神戸市は、リストラや倒産などで職を失った人はカウントせず、プラス分だけを成果としてあげているため、厳しい雇用状況をまったく反映しないものとなっています。市内の有効求人倍率が全国平均を下回っている現状を打開するためには、このような実態を踏まえ、中小企業支援を中心とした総合的な視点での施策を行うべきです。

 以上認定できない理由を申し上げまして反対党論といたします。議員各位のご賛同をお願いいたします。

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