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2004年12月22日

空港建設の中止を

赤田議員が請願の採択求めて討論

 私は、日本共産党神戸市会議員団を代表して、請願第70号から請願第77号の合計8件にいたる請願について委員長報告に反対し、採択を求める討論を行います。

 まず、請願第70号、73号から76号は、神戸空港建設等の中止を求めるものです。2006年の開港までに一年あまりとせまり、本日の報道では、JALとANAが就航を表明したとのことですが、きわめて不透明です。神戸市は、空港整備事業費500億円のうち、国から支出される補助金は半分の250億円と説明してきましたが、平成16年度予算を含め、ついた補助金総額は85億円に過ぎません。残りの165億円については、平成17年度以降、国が神戸市に五年分割で払うとされています。いずれにしても、神戸空港分の国庫補助は開港までに間に合わないことになります。また、土地の所有は、新都市整備事業会計から空港整備事業会計に移ります。これでは、ローンで滑走路を買うことになり、まさに前代未聞です。すでに財政計画が破綻していることは明白です。もう一点、神戸市は、神戸空港を大阪北部から200万人以上の利用客があるとの過大な需要予測をしていることです。しかし、12月3日に大阪・帝国ホテルで開催された「どう生かす関西三空港」というシンポジウムで岩村国土交通省事務次官が、「関西国際空港は国際拠点空港として関西圏の国際航空需要を担う。伊丹は国内の基幹空港、神戸空港は150万都市神戸周辺の需要を担う、と考えている」と、基調報告の中で、関西三空港の位置付けについて発言されています。伊丹空港があるのに、わざわざ大阪北部の住民が神戸空港を利用することほど、現実味がないことは常識で考えても明らかです。さらに、岩村次官も、関西国際空港の村山社長も、神戸空港について、「はじめから採算が取れない」と発言しています。需要予測でも採算面でも疑問だらけの神戸空港建設はいまからでも中止をするべきです。

 次に、請願第71号は、ポートライナーの延伸・複線化の中止及び運賃値上げを行わないことを求めるものです。ポートライナーの延伸・複線化は、医療産業都市構想、神戸空港の開港にともなう空港関連事業です。ポートライナーの乗客数は、一日あたり約3万5000人程度に過ぎません。近年、若干増加しているとは言うものの、採算ベースの乗車人員は到底見こめません。空港の需要予測自体、全く科学的根拠がないことは、先ほど申し上げた通りですが、延伸・複線化の需要予測も現実的ではなく、到底、市民から納得を得られるものではありません。総事業費が1200億円で、工事をそのまま続行すれば、取り返しのつかないことになります。そして、現在、ポートライナーの乗車料金は、どこで下車しても240円ですが、2日の決算特別委員会で、大麻企画調整局長は、乗車距離に応じた運賃制度への見なおしをする考えを明らかにしています。料金設定は市民負担にならないようにすると答弁されていますが、そもそも、「対キロ区間制」の採用は、延伸・複線化計画にともなうもので、いまでも新交通が200億円あまりの赤字を抱えているだけに、結局は運賃値上げにつながりかねません。延伸・複線化工事は中止するとともに、運賃の値上げは絶対に行うべきではありません。

 次に、請願第72号は、神戸空港開港に伴う「海上アクセス」の再開計画の中止を求めるものです。神戸空港の開港に伴い再開するとしている「海上アクセス」は、需要予測は、2000年度で一日あたり1万2000人に対し、実際の利用者数は1529人にすぎず、135億円の累積赤字を残すという惨憺たる結果を残して、一昨年の2月に業務を停止し、事実上の倒産をしたものです。国土交通省神戸運輸管理部がまとめた「神戸空港開港に伴う海上アクセス航路の整備にかかる調査研究報告書」では、「新規に航路を開設するには、少なくとも相当な努力が必要である」と指摘しています。神戸空港の船着場と旅客ターミナルとが直線で300メートル離れており、手荷物が多い空港旅客にとって、利用しやすいものとは到底言えません。さらに、関空についてからもバスに乗り継ぎ、ターミナルまで7分程度かかることなど、関係者から厳しい指摘がされています。しかも、その一方でリムジンバスは便数を増加させ利便性が高まってきています。神戸市は神戸空港の開港に伴い、運行を再開する方針を表明していますが、「海上アクセス」の再開は、これまで失敗してきた二の舞になります。

 次に、請願第77号は、神戸市議会から国に対し、若年の雇用対策の抜本的強化を要請する意見書提出をすることを求めるものです。正社員の若者が朝6時から深夜1時まで働かされている実態、上司がタイムカードを押して「サービス残業」をさせている事例、フリーター青年の無権利状態、労働条件の格差・差別の実態、学生の就職難と採用試験での屈辱的な扱いを受けた事例など、ほんとうに切実です。神戸の雇用情勢も、ハローワーク神戸が把握している市内の有効求人倍率が一貫して全国水準を下回っていますが、その中には、就職できない若者がたくさん含まれています。「人間らしくはたらきたい」「正社員になりたい」が共通の願いです。日本は、ヨーロッパに比べて、正社員と非正規社員との格差が余りにも大きすぎ、青年雇用対策の予算が極端に少なすぎます。一方で、大企業各社は、賃金コストを下げるために、正規労働者をパートや派遣、請負など、無権利で低賃金の非正規労働者に次々に置き換えています。日本社会の根底を揺るがす深刻な社会問題です。だからこそ政府が責任を持って、特別の対策を講じなければなりません。全国98の地方議会で、青年雇用に関する意見書が採択されています。神戸市議会も青年たちからの真剣な訴えに真摯に耳を傾けていかなければなりません。

 よって、以上8件の請願を採択していただくよう、議員のみなさんの賛同を強くお願いし、私の討論を終わります。

・(請願第70号)神戸空港の工事の中止を求める請願
・(請願第71号)ポートライナーの延伸・複線化を中止するとともに、運賃値上げを行わないことを求める請願
・(請願第72号)神戸空港開港に伴う「海上アクセス」の再開計画の中止を求める請願
・(請願第73号)神戸空港に関する財政計画と現実の違いを明らかにし市民に知らせることを求める請願
・(請願第74号)神戸空港の開港を中止することを求める請願
・(請願第75号)神戸空港の即時建設中止を求める請願
・(請願第76号)神戸空港の未解明課題の説明問等を求める請願
・(請願第77号)若年の雇用対策の抜本的強化を要請する意見書提出を求める請願

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