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2005年10月06日

ムダづかい、市民負担増は明白

大かわら議員の企業会計決算に対する反対討論

私は、日本共産党市会議員団を代表して、決算第1号から決算第5号、および決算第7号の6件について反対討論を行います。

 今回の公営企業決算議会は、市長にとって4年間の最後を締めくくる議会です。わが会派は、代表質疑から総括質疑に至る一連の質疑の中で、市長の政治姿勢をただして参りました。これらを通じて、明らかになったように、市長は、この間、高齢者や障害者、低所得者をはじめ、市民のくらし・福祉に関わる施策を次々と削減しながら、大型開発は何ひとつ見直しの対象とはされませんでした。わが会派の本会議での質問に対しても「開発から環境・福祉へ」という公約で、見直しされた具体的な事例として、六甲アイランド南の凍結しか答弁されませんでした。
市長の、公約が実行できなかったということが、今回の審議を通じて明らかになりました。
港湾事業会計では、これまで推進してきた港湾拡張路線の結果、405億円の累積赤字と3609億円もの企業債残高をかかえています。このような状況にもかかわらず、神戸市は、大型船の対応として、スーパー中枢港湾構想で水深16メートルバースを計画、300億円以上もの投資を予定しています。ところが、大型船が何隻来るのか、まったく不明のままです。最近、韓国で1万3000TEUの世界最大のコンテナ船が建造されました。しかし、喫水は13・5メートルのため、現在のアジアの港で十分対応できます。神戸港でも入港している大型船は、14メートルバースに着岸しています。また香港、上海、タカオ、エンデン、シンガポ-ル、アモイなどアジアの寄港地は、大半が水深15メ-トル以下の岸壁です。このような状況をふまえ、東京都は、船社の声を聞き、また、世界で就航している船の耐用年数などを調査し、その結果として「16メートルバース整備はおおむね20年後」との結論を出したのです。バース建設には莫大な費用が必要です。整備するためには、科学的な根拠がなければなりません。神戸市の計画には、科学的な根拠はまったくありません。総括質疑でも市長は、「PC18の東側の岸壁が仮護岸のため整備が必要。それといっしょにする。」と答弁されました。PC18を整備するついでに、300億円も投資するというのは、あまりにも無責任です。仮護岸の整備なら、最小限の工事だけにとどめておけばすむではないですか。航路も深くする計画まであります。これでは無駄づかい以外の何物でもなく、市民にツケを回すことにつながります。神戸港の発展は、既存のバースの有効活用を基本としながら、背後圏の総合的な経済政策と併せて検討すべきです。神戸市の港湾拡張路線は、真の神戸港活性化に逆行し、港湾事業会計をいっそう危機的状況に追い込むことは明らかです。必要のない16メートルバース整備計画は、中止するべきです。
新都市整備事業会計は、売れない土地をどんどんつくり、借金はふくれあがっています。営業収支は赤字続きです。16年度の複合産業団地の売却はゼロ。空港島も、開港4ヶ月前になってもなお、民間への売却はゼロのままです。ポートアイランド2期も売却率は6.9%にとどまっています。いっぽう、企業債残高は、空港島埋め立てによる発行増などで3590億円にも上っています。企業債の返還も困難になっているのです。破綻寸前といっても過言ではない状況です。しかし、総括質疑でも助役は、「経済にはいろんな波がある」などと答弁されていますが、あまりにも無責任ではないでしょうか。いま必要なことは、現実をシビアにみつめ、被害をこれ以上拡大しないため、神戸空港島埋め立てと、それに関連する事業をすべて中止することです。神戸市の開発優先路線は、神戸市の財政全体を破綻させ、市民負担増にもつながります。

 病院事業会計については、中央市民病院の移転問題に端的に示されているように、その姿勢が余りにも市民不在となっていることです。神戸市は、市民や開業医の反対を無視して、一方的な計画で強引に移転しようとしています。多額の債務残高に加え、累積赤字も抱えながら、550億円もの莫大な費用をかけて、ベッド数を300も減らし、市街地からさらに遠方に移転するというのでは、市民が納得できるはずがありません。中央市民病院は、研究を中心とする先端医療に軸足をおくのではなく、通常医療をしっかりとやるべきです。神戸市が行った患者の満足度調査では「救急医療の充実」「長期療養に対応した療養型の医療」を求める声が多数です。これが市民、患者の声です。神戸市民の命を守る基幹病院としての、本来の役割を逸脱させる移転計画は中止すべきです。
 
自動車事業会計については、経営改善を名目に実施された市バス路線の再編成で、1日35000人もの市民の足が奪われる結果となっています。その影響を受けて、商店街や市場のお客さんは激減し、街の活気が失われ、中小業者の皆さんの営業は深刻な状況となっています。公共交通として、街づくりに寄与するといいながら、これでは全く逆の結果になっています。また、営業所の民間委託では、超過勤務が前提となっており、運転手などに過酷な労働条件を押しつけています。委員会審査で今後、神戸市交通局の運転手の労働条件を、民間にあわせていくと答弁されています。厳しい条件に合わせていくというのでは、働く人の健康、ひいては市民の安全にまで影響を及ぼしかねません。自治体が、率先して労働環境を悪化させるような民間委託はやめるべきです。
敬老パス、福祉パスにたいする一般会計負担金は、利用実態でみると敬老パスだけでも6億円近くが不足しています。経営難をいいながら、その増額を求めることなく、バス路線の再編や、「レボリューション2004」による人員削減、民間委託などで対応されています。その結果が、市民の足を奪い、働く人たちの労働条件を改悪するというのでは、公共交通機関としての責任が問われます。市バス事業再生のためには、交通局の職員を先頭に地域にはいり、市民と共に考え、そのニーズに基づいた路線を復活、新設する、という取り組みをするべきです。
 
下水道事業会計では、負担区分で一般会計負担を20%に引き下げたことによって、将来、利用者負担増につながる可能性が極めて高くなっています。下水道や水道は、市民生活に不可欠な都市装置です。一般会計負担によって、利用者負担を極力抑える努力をすべきです。さらに、この10月から、民間社会福祉施設に対する上下水道使用料の減免率が、上水道で20%から10%に、下水道で全額免除から50%に引き下げられました。介護保険の改悪に便乗しておこなわれたものです。ホテルコストの名で居住費や食費が全額利用者負担となるため、施設退所者も出てくるのではと心配です。社会政策的配慮と位置付けて長年にわたって行われてきたのに、なぜこの大変な時期に、さらなる利用者負担を求めるのでしょうか。施設利用者や民間社会福祉施設に大きな犠牲を強いることになります。あまりにも冷たすぎます。
神戸空港など、開発は聖域としながら、市民に対しては、財政難や負担の公平を理由に犠牲を強いるこれら6件の事業会計決算は認定できません。
以上、認定できない理由を申し上げまして反対討論といたします。議員の皆様のご賛同をお願いいたします。

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