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2006年03月03日

金沢議員の代表質問

クリックで大きな写真を表示 私は、日本共産党議員団を代表して市長に数点お伺いします。
 いま日本社会は、格差と貧困の広がりが大きな問題になっています。また、耐震強度偽装事件やライブドア事件などに見られるように、ルールとモラルの破壊が進み、国民の安全と財産がないがしろにされています。これらの根本には、小泉内閣が進めてきた「構造改革」路線、規制緩和万能路線があります。小泉内閣は、5回の予算編成で13兆円に上る史上最悪の増税・負担増を庶民に押し付けた一方で、新規国債の発行額は170兆円に上る「史上最悪の借金王」になりました。これは、巨大開発の無駄遣いと、大企業、大資産家への減税を温存・拡大してきたからに他なりません。
 1月20日から開かれている通常国会で、来年度予算案が審議されていますが、ここでは、所得税・住民税の定率減税の全廃や、高齢者の医療制度改悪、年金給付の削減を盛り込み、国民の負担増は2兆7000億円にも上ります。また、自民・公明の与党と民主党の3党で一致して憲法改悪の手続きを定める国民投票法案の提出や、教育基本法改悪、日米の軍事一体化を進める米軍再編関連法案など、命と暮らし、平和に関わる法案も目白押しとなっています。

国民保護計画づくりやめよ

 今市議会には、武力攻撃事態法や有事法制三法と国民保護法など関連7法案の成立にもとづき、作成されようとしている神戸市の国民保護計画に関連する条例案が提案されています。
「国民保護計画」は、日米共同の軍事作戦を最優先に行うために、自治体や公共機関の労働者を動員し、市民の自由と権利を制限するための計画であり、兵庫県弁護士会も「有事に備えるという理由から、平時においても人権侵害が行われる危険がある」と指摘し、基本的人権保障のための具体的規定を欠いた「国民保護計画」づくりに反対を表明しています。
 非核「神戸」方式を持つ本市の立場や、国連中心に非核と平和を求める世界とアジアの流れにも逆行するものであり、「国民保護計画」づくりの中止を求めます。
 以下、質問いたします。

行政経営方針による「負担の押し付け」やめよ

 まず、行政経営方針全般についてです。神戸市民の暮らしは、震災後11年をすぎ、一層大変になっています
 国の増税・負担増による影響は市民税だけで44億円にのぼります。国保料、介護保険料、保育料、そして市営住宅家賃なども連動して上がることになり、これに対する軽減措置はわずかにすぎません。
 生活保護世帯は年々増え続け、2004年度の人員保護率は23.2パーミルにもなっています。長田区では65.3パーミル、兵庫区では59.3パーミルにものぼっています。また、就学援助の受給率も23%、長田区ではなんと42%、10人中4人の児童・生徒が就学援助制度を受けているという実態です。中小業者の状況も深刻です。神戸市事業所統計によると、震災後、01年までの間に従業員4人以下の事業所が9811も減っています。
 神戸市でも確実に格差と貧困の広がりがあらわれています。こうした状況をうみだした大きな原因が、神戸市の震災対策、予算の使い方、事業のあり方にあることは明白です。
このような市民の暮らしの実態の中で、市民の暮らしを応援する予算編成が何よりも求められています。しかしながら来年度の予算案の中身は、行政経営方針の名の下に、職員数の削減、指定管理者制度によるリストラ・サービス低下、使用料手数料の見直しなどが行われる計画です。とりわけ、保育所保育料の値上げ、介護保険料の値上げ、生活保護世帯の上下水道料金の減免廃止など、市民の暮らしをより一層大変なものにする中身が含まれていることは問題です。
 市民負担増・サービス低下につながる行政経営方針は撤回すべきと考えますがいかがでしょうか?

大型開発抑制で予算の確保を

また、来年度予算案の中身は市民サービス切り捨ての一方で、相変わらずの無駄遣いが目白押しです。神戸空港建設事業に124億円、医療産業都市構想推進に25億円、スーパー中枢港湾事業には国費を含めると42億円、神戸港新港埠頭用地を国から購入するなどの都心ウオーターフロント活性化に62億円、本州四国連絡橋公団への出資23億円をはじめ、阪神高速道路公団や、関西国際空港にも相変わらず出資をしています。さらに、戸籍のOA化に6億円、中央市民病院の移転関連で1億円、複合産業団地整備にも多額の予算を投入しています。
 財政難・お金がないと言って行政経営方針を進め、市民の暮らしや福祉に関わる施策を削る一方で、このような開発が続けられることに、市民はとうてい納得できません。先にあげたような無駄な開発・事業は中止すべきと考えますがいかかでしょうか?

神戸空港の「管理収支」はつじつまあわせ

 次に神戸空港について伺います。2月16日、多くの市民の反対の声を押し切って神戸空港が開港しました。
 空港開港時にはお祭り騒ぎが目に付きましたが、マスコミも空港の先行きには暗雲がかかっていると指摘しています。
 わたしたちは、これまで神戸空港について、需要があるのか、採算はとれるのか、安全性はどうか、環境問題はどうなのか、などの問題点を指摘してきました。これらは今、現実問題として浮き彫りになっています。需要予測との関係では、開港後2月末までの搭乗率は、最低の9%というのをはじめ、全便数の2割が50%に届いていません。需要予測実現には、すでに赤信号が点滅しています。
 これは、財政問題にも直結します。今回、神戸空港の管理収支計画がだされましたが、中身はびっくりするほど甘い見通しに立っています。着陸料収入は2006年度8億円にも満たないものが、5年後には倍以上の16億7000万円にもなるとしています。これは飛行機が中型から大型に変わる見通しに立っているためです。神戸市の言ってきた需要予測にあわせた、まさにつじつま合わせのものです。開港しても、このような現実離れの収支計画しか出せないことは、無責任としか言わざるを得ません。需要の現実からも、現在の機材が大型機に変わる可能性は低くなっていす。さらに航空各社は、今後、ジャンボ機は国内線には投入しないとしています。大型機が就航するという根拠も示されていません。収支計画は、現実的ではありません。さらに、市長は何度も「3空港を一体運用すべきだ」と発言しています。しかも運営主体は民間になるだろうとまで発言しています、これは、重大であまりにも無責任な発言です。
 また、起債の元利償還分として、地方交付税も全額収入として入っていますが、これも都合のいい言い分です。管理収支の歳入に「交付税収入」をあてていますが、これは、交付税をあたかも、補助金のようにあつかったものです。地方交付税は、市の判断で、市民の福祉や暮らしにもっと重点的に使うことができる財源です。この財源を空港に投入することで市民のために使うお金がへります。まさに、市税を投入したことと同じです。市民との約束を守り、一般財源である地方交付税は空港の管理収入に投入すべきではないと思いますが、いかがでしょうか。

医療産業偏重ではなく、中小企業への直接支援を

 次に、医療産業都市構想について伺います。
 2月に神戸医療機器開発センターが開業しましたが、中小企業支援センターがあるとはいえ、入居した企業は100%他都市からの企業です。
 これまで新たに建設された施設、先端医療センター・KIO・TRI、BMA・MEDDEC等の施設に入居した企業は41社、そのうち神戸の企業は9社(しか入居していません。わずか2割です。神戸市は「神戸医療産業都市構想の目的のひとつである既存産業の高度化のため、地元中小企業の高い技術力と機動性を活かし医療関連分野への新たな進出を推進し、神戸経済の活性化と市民福祉の向上を図る」としていますが、その目的通りに進んでいるとは見えません。むしろ外部企業や外国・外資系企業の進出のために、そしてそれらの企業の研究のために医療産業都市構想が進んでいるように見受けられます。すでに800億円以上の資金が投入されています。来年度予算案では、医療産業都市構想の推進に企画調整局で25億の予算が計上され、産業振興局でも神戸国際ビジネスセンター事業の推進に15億円など、医療産業都市関連予算が計上されています。
 神戸市は、医療産業都市構想関連の外部企業やチャレンジ企業、インキュベーション企業などには、賃貸料補助も含め、至れり尽くせりの助成策があります。しかし、神戸経済を支えているのは、圧倒的多数を占める既存の中小企業です。この既存中小企業を支えるという立場にたたないと、真の神戸経済の活性化はできません。神戸市の中小企業予算は、融資と医療産業都市関連を除けば、30億円程度です。こうした予算配分は改める必要があると考えますがいかがでしょうか?

保育所民営化のおしつけやめよ

 次に、公立保育所の民営化について伺います。
神戸市は、今後20カ所程度公立保育所を民営化する方針ですが、公的保育を後退させるべきではありません。昨年4月に3公立保育所の民営化が発表されました。3保育所とも、突然の民営化の発表に、保護者の方は不安と憤りを持ちながらも、なんとか子どものためになるようにと、考え行動されてきました。現在3保育所3様の進み方をしていますが、すずらん台北町保育所は、保護者の多くが神戸市に対して不信感を持ったまま今日に至っており、保護者との合意はできていません。いまだに共同保育の準備も進まない中で4月からの民営化は無理であり、公立保育所を廃止する16号議案は撤回すべきと考えますがいかがでしょうか?

いまこそ35人学級拡充の決断を

文部科学省のもとに設置された「教職員配置等のあり方に関する調査研究協力者会議」の最終報告は、多くの国民の願いに反して少人数学級は見送るものとなりました。これは小泉改革の元で財務省が「総人件費抑制の観点から教職員の数を厳しく見直しをする」としていることが反映されたもので大きな後退です。しかしながら、この報告は「小学校低学年」に限ってですが「35人学級」を進めるべきと明記しました。兵庫県予算では、35人学級拡大は来年度予算では小学校1年生と2年生だけにとどまり、段階的に小学校4年生まで導入する方針となり、神戸市も同様の方針と聞いています、しかし、少人数学級の拡充は時代の流れであり、1年でも早く行われることが待ち望まれています。神戸市独自で行えば、小学校全学年なら26億円、中学校全学年なら20億円位で実施できます。兵庫県に先駆け、神戸市独自で35人学級の拡充を行うべきと考えますがいかがでしょうか?

介護保険制度に市独自財源で軽減の実施を

次に介護保険についてお聞きします。
来年度介護保険料の大幅な値上げが計画されています。いまは、基準額は 3445円ですが、これが4694円、36%もの値上げとなります。神戸市は保険料の段階を9段階に設定しましたが、それでも負担は増えます。たとえば、年金収入250万円の一人暮らしの方の場合、現在は第2段階で2584円ですが、今回の税制改悪によって第5段階となり、保険料は5164円となります。年間3万円もの負担増です。この方は、非課税から課税となるため市民税が約4万円かかってきます。国保料も5万円以上あがりますから、まさに、雪だるま式の負担増です。実際の収入は増えていないのに、年間12万円以上も負担が増えるのです。
 介護保険料は、激変緩和措置があるとはいえ、ほとんどすべての人の保険料が上がることになります。介護保険は、国の負担を50%から25%に下げ、国民負担が増える仕組みになっているところに問題があります。国に負担の引き上げを求めるべきと考えますがいかがでしょうか?また千葉県浦安市では、一般会計からの繰り入れを行い、介護保険料の値上げを抑えています。神戸市でも一般会計を繰り入れ保険料・利用料のさらなる軽減策を行うべきと考えますがいかがでしょうか?

障害者自立支援法施行にともなう負担の独自軽減策を

 4月1日から実施される障害者自立支援法では、利用料が払えず受けたいサービスが受けられない事態が起こることが心配されています。神戸市は、自立支援医療について福祉医療制度なみの負担となるよう、神戸市独自の軽減策を実施するとしていますが、それ以外にも、自治体独自の支援策が必要です。福祉サービスの利用者は、一般の人は3万7200円まで負担しなければいけません。ガイドヘルパー・家事援助サービスなどを利用しながら、自立してがんばっている人たちが、利用したくてもできなくなるのです。現在、東京都荒川区は、在宅サービスの利用者負担を3%にするなどの激変緩和策を打ち出しています。また、京都市や横浜市、さらに京都府や東京都も独自の軽減措置をおこなうとしています。
 神戸市でも低所得者対策だけでなく、一般の方の利用料軽減策が必要と考えますが、如何でしょうか?

新中央市民病院基本計画案に関して

 先日、「新中央市民病院基本計画案」が発表されました。この計画案のなかで、新病院の概要や基本計画、整備手法さらには現病院の資産活用に至る一連の計画が明らかにされました。 わが党議員団は、病院移転問題に関して、「患者・家族へのアンケート」や「地元開業医へのアンケート」を実施し、自ら把握した市民や関係者の声をもとに、市民病院は現地に残し、必要な改修によって市民の要望に応えるよう求めて参りました。市民の暮らしに重大な影響を与える病院の移転を、市民や医師会など関係者の意向を無視して進めるべきではありません。
 「計画(案)」では高知医療センターのPFI事業を参考にしていますが、高知の失敗事例は多く報道されており、高知ではPFI受託会社の社長は『一番心配しているのは投資したお金が返ってくるかどうがだ』『壮大な経営努力がこれからはじまる』とはっきりこたえています。先の常任委員会で井口参与も「経営を重視するとサービス低下はやむ終えない。サービスを強調すると、効率性がうすくなる。どこまで歩み寄るか、どの辺が妥当かと議論している」とはっきりこたえておられます。市民病院は,営利を目的とすべきではありません。今回のすすめ方は、市民病院の性格を根本的に変質させるものです。市民が安心して医療を受けられる病院であるためにも、営利を前提とし、市民サービス低下につながるPFIは導入すべきではないと思いますがいかがでしょうか。
つぎに病床規模について伺いますが、新病院の病床規模は、現行の912床から640床に削減するとのことであります。ところで、「神戸市医師会報bT34号」によりますと、「元々、先端医療センターは60床であり、再生医療、遺伝子医療等の臨床応用を行うにはベッド数が足りないので、あと200〜300床は欲しいという話が、実ははじめからあった。そのため、600床の一般病床がさらに減少する危惧がある」と指摘しています。この指摘は、きわめて重大な問題を含んでいます。発表された基本計画(案)の中で、新病院は、「海外の患者が受診を希望するような病院を目指す」としていますが、これは「遺伝子医療」や、「発生医療、移植医療」などを意図した方針と思われます。これらの医療が、本格的に実施されることになれば、まさに市民病院が「先端医療センターの臨床部門」としての役割を担うことになり、これまで市民の命の砦としての市民病院の性格を大本から変質させるものとなり、600床の一般病床すら、さらに減少する危険性は否定できません。医師会等の指摘は杞憂だと言い切れるのかどうか、市長の見解を伺います。
 また、「大規模災害等緊急時対応」として、別途300人程度収容できる工夫をするとのことですが、東南海地震や大規模な津波、高潮などの災害時に、現在地よりさらに南に建設される病院に救急車が向かうと、市長は本気で考えておられるのでしょうか。見解を伺います。

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