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2006年03月16日

本岡議員の予算特別委員会「総括質疑」質問

 日本共産党議員団を代表して、各局審議で残された課題について、市長にお聞きいたします。

(1)予算編成方針について

 はじめに、予算編成方針について伺います。
予算の提案説明で市長は「豊かな神戸の創造にむけて」とされていますが、この予算案では市民が豊かさを実感できるものは見あたりません。逆に、行政経営方針によって組まれた予算は、確実に市民に負担増を押しつけることになっていることが、各局審議の中で浮き彫りとなりました。
 小泉内閣による構造改革路線で、国民の負担は増加の一途です。復興道半ばの神戸市民にとっては、その影響はより深刻です。新年度予算では、この市民の苦しみを少しでもやわらげるための施策を講じることが求められていました。ところが、当局は、代表質疑でも局審査でも、社会保障改悪、税制改悪等、国の方針を是とする答弁に終始しました。その上に神戸市は、高齢者や障害をもつ人たち、子ども、生活保護世帯など、とりわけ弱い立場の市民に標的をあわせるかのように、値上げや負担増を押し付けています。
 国保料や介護保険料の大幅値上げ、市民税負担増、さらに、市営住宅家賃も大幅にアップします。年金収入は増えていないにもかかわらず、年間10万円以上の負担増となる高齢者もうまれるのです。しかし、当局は、少子高齢化への対応、世代間の負担の公平化などといって、平然としています。そして、生活保護世帯の上下水道料金の基本料免除についても「生保世帯以外との逆転現象がある」などという理由で打ち切ろうとしています。逆転現象があるならば、それは生保世帯の収入が増えた結果ではないのです。政府の悪政の結果、一般世帯の所得が減少した結果ではありませんか。所得が減少して、生活が苦しくなった人たちにこそ、行政は手をさしのべるべきなのです。なぜ、そうせずに、生保世帯への支援を打ち切るのでしょうか。まさに逆立ちした対応といわざるを得ません。
 格差と貧困の広がりが大きな社会問題になっている時、神戸市が格差をいっそう拡大するようなことはやめるべきです。
 私たち議員団は、施策の中身を丁寧に検討しました。開発事業を含め、不要不急の事業がまだまだあります。これらの無駄遣いをやめることで、市民負担増を大幅に緩和し、市民の暮らし、中小企業の経営を応援する費用は出てきます。国の悪政から市民を守るためにも、自治体本来の役割を果たすためにも、市民、とりわけ、社会的弱者に負担増をもたらす予算ではなく、市民のくらしに視点をおいた予算に編成し直すべきではないでしょうか。お伺いします。

(2)保育所

 保育所民営化問題について、私たち日本共産党議員団は、代表質疑、局審査をつうじて、市民の反対を押し切ってすすめる強引な対応をあらためるよう求めてきました。当局は「市民と協議しながら検討する」として保護者との話し合いをすすめてきましたが、民営化がなぜ必要なのかという説明すらできず、結局、保護者や子どもたちにとってなんのメリットもない、としか答えられませんでした。局長自身「本山北、中原でも諸手を挙げて賛成は少数で、今でも根強く移管に反対と言われている」と認めざるをえなかったのです。また、局審査の中で民営化を「議案として本会議に提出することを決めたのは1月末ごろ」と答弁されましたが、鈴蘭台北町保育所で、当局が民営化の賛否を問うアンケートを配布したのは2月末です。これでは保護者との信頼関係などできるはずがありません。ちなみに、アンケートの結果は、民営化に反対26名、賛成10名、どちらともいえない5名でした。この結果からも、保護者の合意が取れていないのは明らかです。
 私は12日(日)鈴蘭台北町保育所の保護者会にうかがいました。新法人の職員紹介と、翌日からの共同保育の提案が行われました。しかし、保護者からは「神戸市や法人に強い不信感を抱えたまま、円滑な運営は無理」との質問や、不満の意見が相次ぎました。激しいやりとりの中、体調を崩して救急車で運ばれる保護者がでるという事態になりました。こんな状況を招いた責任は、何が何でも民営化をすすめると、強引に事を進めてきた神戸市にあります。
 このような状況が、子どもにどういう影響を与えるかは、容易に理解できると思います。引継ぎのための期間も残されていません。このようなまま民営化を強行しても、「よい保育」は絶対にできません。時間をおいて、話し合う中で解決をすべきです。もっとも大切にされなければならない子どもを犠牲にしてはなりません。これは、市長の判断でできることです。条例を撤回し、話し合いを継続すべきです。いかがでしょうか。

(3)病院

 次に、中央市民病院の移転計画に関連して伺います。
計画案によりますと、事業手法としてPFI方式によるものとしていますが、率直に言ってこのPFIという手法はまだ市民によく理解されていません。この手法は、民間の資金や技術を導入し経営にも民間を参画させようとするもので、救急救命に対応する体制の確保など、市民の生命と健康を守るという使命をもつ病院にこの方式を導入するのは、慎重な検討が必要です。
 私たち日本共産党がこれまで繰り返し指摘したように、市民病院を移転すること自体、市民の合意を得ておらず、ただ、パブリックコメントを行っただけです。それも反対が多数でした。計画案で参考にしている高知医療センターの場合、移転についての住民アンケートを実施し、賛成多数という結論を得て移転を進めています。
 その高知が、全国に先駆けて、いわば実験的に採用したPFI方式が決してうまくいっていないのです。局審査でも申し上げましたが、材料費の見積もりの甘さや診療報酬の請求漏れなど、予想もしなかった問題にぶつかり「こんなはずではなかった」という状況になっています。こんな事実に目をつぶって、神戸市がこの方式を導入するのはあまりにも危険だと指摘しているのです。局審査で井口参与は「神戸市に何の関係があるのか」といわれましたが、それではあまりにも無責任です。
 中央市民病院の場合、救急や高度医療などの不採算部門を従前と変わらず実施するといわれましたが、診療報酬制度という枠にしばられた条件の下で、民間企業による病院建設や経営参加で、現在の病院の性格が維持できるはずがありません。病院の変質につながることは明らかです。移転の是非も聞かず、財源見通しも立たない上に、このような整備手法で移転を強行すべきではありません。
 移転の是非を含めて、あらためて市民の意見を聞くべきだと考えますが、いかがでしょうか。

(4)空港

 最後に、神戸空港について伺います。
 代表質疑や局審査で、航空会社がジャンボ機を国内線から撤退させているのに「2009年からジャンボ機を就航させる管理収支計画は現実を無視したもの。つじつまあわせだ」と指摘しました。
 一昨日の定例記者会見で、市長は「全体的に順調」と発言されたようですが、航空会社はそんなに甘くは見ていません。仙台、新潟、熊本など地方便は低迷し、3月の搭乗率は2月から9ポイントも落ち込んでいます。航空各社も今の搭乗率は「開港のご祝儀だ。楽観できない」と言っておられます。だからこそ、与党会派でも「旅行会社の協力を求めよ」と言われるくらい深刻な事態と受け止めているのです。現在の空港の管理収支は、赤字の穴埋めに地方交付税など、市民のくらしに使える一般財源まで投入していますが、それでも搭乗率を見れば管理収支が赤字になることは明らかです。
 この記者会見で、市長は「沖縄便の減免がなくなれば航空機の償却資産税を入れる」と言われました。そうなると、先月発表した沖縄便減免がなくなることを想定した管理収支計画はまったくでたらめだということになりますし、さらに、19年度からは「市税を投入するかもしれない」ということになります。
市税の投入は明らかに市民への「公約違反」です。空港への市税投入計画は直ちに撤回すべきです。

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