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2006年06月23日

大かわら議員の提案説明

議員提出第59号議案「教育基本法「改正」案を廃案とすることを求める意見書」

私は、ただいま議題となりました議員提出第59号議案「教育基本法「改正」案を廃案とすることを求める意見書」について提案議員を代表して提案説明を行います。
 
政府が国会に提出した教育基本法改正案は、継続審議となりました。この教育基本法は、「教育の憲法」といわれるほど重みのある法律で、それを改正するということは国民的にも大問題です。
 政府は教育基本法を「改正」する理由として、「時代の要請にこたえる」ためといっています。ところが政府の文章では、現在の教育基本法のどこが時代の要請にこたえられなくなっているのか、事実も根拠もまったく示されていません。与党の中では、子どもの学力低下や非行、青年のニ−ト増加など社会のあらゆる問題を教育基本法が悪かったからとしています。しかし、これらの問題の原因は、教育基本法にあるのではなく、政府が推進してきた、競争主義、成果主義のもとで引き起こされているのです。格差社会が拡大し、教育現場では、基本法の民主主義的な理念は棚上げにされたまま、競争と管理教育が押し付けられてきました。
この状況を危惧した、国連子どもの権利委員会からは、「極度に競争的な教育制度によるストレスのため、子どもが発達上の障害にさらされていること、および教育制度が極度に競争的である結果、余暇、スポ−ツ活動および休息が欠如している」と改善を求める勧告が度々なされるほどです。これらの根本原因に目を向けず、基本法改正だけを求めるのはあまりにも無責任な言い分です。
 
今回の改正案の重大な問題は、子どもたち一人ひとりの「人格の完成」を目指す教育から、「国策に従う人間」をつくる教育へと、教育の根本目的を180度転換させようとしていることです。教育の目標として愛国心など20の「徳目」を列挙し、達成を教職員、子どもたちに義務付けようとしています。これを法律に書き込むことで、特定の内容の価値観が子どもたちに強制されることになります。これは、憲法19条が保障した思想・良心・内心の自由を踏みにじるものです。
 また、今回の教育基本法改正の動きは、憲法を変えて「海外で戦争をする国」をつくろうという動きと一体のものです。このことが、子どもたちの成長に深刻な悪影響を及ぼすとともに、わが国の平和と人権、民主主義にとって重大な危険をもたらすものであることは疑いようもありません。
現行の教育基本法は、政府が教育内容を統制して、侵略戦争に突き進んだ痛苦の反省に基づいて日本国憲法に準じてつくられました。個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期し、すべての子どもの成長と発達を実現する教育の理念をうたっています。この理念は、国連・子どもの権利条約にもりこまれ、世界の流れとなっています。
 日本と世界の平和を築き、子どもたちの豊かな未来を切り開くためにも憲法をまもり、教育基本法の民主主義的理念の実現にこそ力を尽くすべきです。
 以上議員の皆様のご賛同をおねがいいたしまして提案説明といたします。

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