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2006年09月05日

南原議員の提案説明 

「予算第33号議案平成18年度神戸市病院事業会計補正予算」並びに「第78号議案神戸市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例の件」

 私は,日本共産党市会議員団を代表して,ただいま議題となりました予算第33号議案平成18年度神戸市病院事業会計補正予算並びに第78号議案神戸市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例の件について,市長に質疑いたします。
 まず最初に,第33号議案平成18年度神戸市病院事業会計補正予算についてです。この議案は,中央市民病院の新築・移転をPFIで行うことに伴い,今後30年間にわたって 1,100億円もの債務負担行為をしようとするものであります。
 我が党議員団は,中央市民病院の新築・移転については,現地改修で対応できることや,市民のコンセンサスを得ていないことなどで反対の立場であります。財政難のこの時期に,多額の借金を抱えての新築・移転がなぜ急がれるのか,市民には一切説明がされていません。市内の医師会でさえ,今回の移転・新築には多くの疑問を呈しています。こんな中で 1,100億円もの多額の債務負担行為は理解しがたいのであります。
 PFI方式を導入した最大の理由は,神戸市にお金がないから民間の資金を活用して,神戸市の負担を軽減することが最大の目的のはずであります。しかし, 1,100億円のうち 300億円の起債部分は,民間が建設した建物を買い取るための費用です。建設直後に神戸市が買い受ける建設費用の概算事業費は 280億円で, 300億円もの起債を行うのであれば,メリットがどこにあるのか,全く不明です。
 しかも,このたびの債務負担行為は余りにも多額であります。建設費を除いた 800億円の積算根拠は全く明らかにされておりません。根拠を示すべきだと思いますが,いかがでしょうか。
 次に,第78号議案について質疑いたします。
 この条例は,職員等の職務に係る法令等の遵守及び倫理の保持のための体制を整備し,市政の透明化を推進するとともに,公正な職務執行の確保を図るため必要な事項を定めることにより,市民の信託にこたえ,市民に信頼される市政を確立することを目的として制定しようとするものであります。
 そもそもこの条例制定が必要となった理由は,村岡 功元自民党議員団長及びその息子の龍男被告らが犯した犯罪,神戸市当局を巻き込んだ2つのあっせん収賄事件に端を発して,このような事件の再発防止のために条例を制定して対策を強化しようとするものであります。しかし,この条例案で再発防止ができるのか,極めて不十分です。
 神戸市は,事件発覚当時,みずからあっせん収賄罪の片方の当事者でありながら,神戸市が行った内部監察報告の最終結論は,神戸市に問題はなかったと結論づけました。しかし,裁判が始まり,神戸市の内部監察報告と裁判で解明された事実とが異なっている部分が多く見受けられます。
 例えば,神戸市は組織ぐるみでなかったと弁明してきましたが,村岡 功被告の裁判の冒頭陳述では,環境局は,被告人村岡の上記要求が大本紙料及びセーフティーアイランドの意向を受けたものであることを明確に認識した上,その要求に従って当初の答申案より許可基準を厳しくした場合,大栄環境という一企業をねらい打ちにした不利益な処分であり,神戸市が大栄環境から損害賠償訴訟を提訴された場合には敗訴する可能性が高いと認識したものの,部内で協議を経た結果,被告人村岡の意向に逆らうことによって議案の停滞を招くことを恐れ,やむを得ず被告人村岡の上記要求に応じることとしたものでありますと述べ,明らかに組織ぐるみであったことを指摘しています。
 さらに,リサイクルセンターについて,市長は自民党議員団の圧力を政策提起だったとしています。しかし,裁判の検面調書で,環境局長が平身低頭で当局の原案を了承してくれるようお願いしました,しかし村岡先生はそんな私たちに,あかん,絶対認めへん,予算を通さんからなというようなことを言い,絶対反対の態度を崩さなかったのですと,当時の状況がリアルに示されています。こうしたやりとりを受けて,市長が民間委託にすることを決断したのです。
 このように,今回の事件をめぐって市長や幹部職員が関与していることは明らかになりましたが,市長は裁判と内部監察報告は表現の違いだと言って,事実とは向き合おうとせず,内部監察報告のヒアリング資料さえ議会に提出しようとしていません。再発防止を目的に条例をつくるというなら,内部監察報告でも,今後政治倫理確立委員会での審議や公判の進捗状況に合わせ,引き続き調査・解明することが必要な事項もあるとしているわけですから,裁判と内部監察報告の違いを明らかにするためにも,また議会審議を保障するためにも,職員のヒアリング記録など必要な資料を提出すべきだと考えますが,いかがでしょうか。
 今回の事件で村岡被告らの口ききメモが一切存在しないことが明らかになりました。なぜ存在しないのかは明らかにされていません。そこで,今回の条例案では,議員の要望はすべて記録するとなっています。さらに,議員の求めに応じて記録内容を提示し,必要なら訂正,削除することになっています。
 今回一連の疑惑の1つとされている神戸空港ターミナルビルの積み増し問題で,自民・公明・民主の団長から変更要求がなされた件でも,市長・助役・局長らが対応したにもかかわらず,記録は一切残されていません。
 今回の事件に見られるように,村岡被告からのような圧力や不当な訂正要求がなされた場合,職員が正確な記録をとることができることになるのか,お聞きします。
 最後になりますが,対象が議員など公職者だけになっていますが,市長・助役・職員も対象に加えるべきだと思います。他都市で,くびながや助役の不祥事が後を絶たない状況で,宝塚市長のあっせん収賄事件は記憶に新しいところです。市長や助役,さらには職員を対象に加えるのは当然のことだと思いますが,いかがでしょうか。以上,明快な答弁をお願いいたします。

(答弁要約)
■梶本日出夫助役■ 中央市民病院の移転に係る債務負担行為1,100億円の積算根拠を示すべきとの指摘だが、整備運営事業は,平成18年6月基本計画の策定後,平成22年度内の完成を目標に,PFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)に基づく事業者選定に向けての作業を現在進めており入札公告は11月上旬に予定。
 債務負担の額の積算に当たっては,他都市の病院での先行事例を踏まえた上で,新病院のPFI事業の事業範囲の想定を行った。この範囲に対応した現病院の維持管理・運営費用を,病床案分に相当する業務(洗濯,検体検査など)の維持管理・運営費用は病床案分で,警備,清掃業の業務については面積案分で積算している。
 試算額をベースにして,先行事例,市場動向を参考にしたコスト削減期待値を乗じて割り引いた金額をPFI手法で実施する場合の公的財政負担額として算出して,今回の債務負担額とした。
 債務負担額の内訳は基本計画で明らかにしている初期整備費(施設設計・建設業務等)が約 300億円,残約 800億円が30年間の維持管理業務及び運営費と想定している。8単年度にすると約27億円のい建設整備以外の運営費ということになっている。
 ただ,民間事業者からの今後の提案に当たっては,トータルのライフサイクルコストという視点も重要であり,市の想定と異なる民間事業者の創意工夫を妨げるものではないと考えている。
 さらに詳細な内訳を明示することについては,現時点での価格が一定の基準値として示されることになり,トータルのライフサイクルコストに関する提案・工夫を民間事業者から十分に引き出せない可能性があることなどから,今後の事業者選定過程に影響を及ぼす,こういったことが懸念される点でこの明細については事情があるとご理解いただきたい。

 条例の関係だが,裁判と内部行政監察結果報告の違い等を明らかにする必要がある,条例制定に関して関係職員に対するヒアリング記録など必要な資料を提出,内部監察結果の内容と裁判の公判の冒頭陳述で明らかとなった内容に違いがある,との指摘だが,産廃要綱の改正また資源リサイクルセンターの運営方法の変更のいずれについても,審議会なり市会での議論を通じて導かれた結論である。
 結果的に,村岡 功元議員らの要望どおりの結果となった点については事実だが,行った行為も導かれた結論についても,いずれも政策目的に合致した,公益を守るためのものであったと判断している。裁判の冒頭陳述の表現につきましては,村岡功元市議らの要望どおりとなった結果から見た表現で,結果に対する評価の違いと考えている。
 職員の事情聴取の記録については,今回の聴取は正確な事実の把握を図るため,被聴取者に対し,聴取者及び聴取内容は非公開にする旨を説明した上で聴取している。聴取内容については,情報公開条例第10条第5号の事務事業執行情報に該当するため,非公開としている。
 条例に関連して,職員の要望は記録することになっており,記録する職員に対して圧力がかかった場合,不当な訂正要求がなされた場合に職員が正確に記録をとることができるのかとの指摘だが,今回の事件では,口頭で報告したものや,メモを作成したが公文書として適切に保存していなかったものもあると聞いている。村岡元議員からの働きかけを圧力と感じた職員がいたことも把握をしている。
 いずれにしても記録・保存するシステムや規定がなかったことが不透明であると指摘された最大の問題であると考えており,今回の条例によりまして,要望等は原則記録・保存し,情報公開の対象にすることにより,行政の透明性を図るとともに,記録の根拠を明文化することにより,公正な職務執行の担保が図れると考えている。
 また,不当な圧力による訂正要求など不当要求行為に対しては,複数の職員で組織的に毅然とした態度で対応すると条例にも書かれており,法令遵守あるいは倫理原則については条例で規定している。要望等に対する職員の責務を明確化で,職務の公正性を確保したい。
 条例では,要望者からの記録の求めがあれば,記録を提示するとしているが,要望等の意図またその内容を正確に把握し,記録とのそごが生じないようにするため,要望等が口頭であった場合に,まず復唱することなどにより内容の確認を行い,記録することといたしたい。要望等が重要また複雑な場合などは,要望者に書面等の提出を求めていきたい。
 条例施行までの間に周知期間を設け,職員に対して研修の中で趣旨を十分徹底したい。
 次に,記録の対象が議員など公職者等になっているが,市長・助役・職員も対象に加えるべきではないか,との指摘だが,市長・助役を職員の中で定義することについては,市長・助役も外部から要望等を受けることがあり,市長・助役に対する要望等への対応も適切に行う必要がある,ことから,市長・助役を職員の対象に加えるべきであると考えております。
 また,市長等を公職者として定義しないことに関しましては,本条例は行政の長としての市長のリーダーシップのもとに公正な職務執行を確保するものであることから,市長の発する指示・意見等は行政機関に対する職務命令に位置づけており,他都市においても市長等職員は要望者から除いている。
 市長の職務命令によりなされる行為については,決裁によって残ることになり,情報公開制度あるいは訴訟等による責任追及の手段もあり,さまざまなチェックの機会は担保されている。
 職員の要望等については,職員間で通常なされるものは,職務に関する職務命令また協議等であり,要望等の対象外と考えており,決裁として保存されることから,職員の対応も情報公開条例や内部通報制度等でチェックの機会は担保される。
 条例第4条で倫理の保持,第5条第1項で差別取り扱いの禁止,また第2項で私的利益行為の禁止など,倫理原則規定をして,一般職員のみならず市長・助役にも適用されるなど,公正な職務執行を確保するための義務と責任を規定している。

■南原議員■ 病院問題は,全く根拠は示されていないのに, 800億円もの債務負担行為を我々に承認せよと提案されているわけです。白紙委任などはできません。神戸空港も同じで,全く根拠が示されずに,示された根拠も全くでたらめ。その結果,今どうなっていますか。これと同じことを繰り返そうとしているわけで極めて重大な問題であります。市民の命に直接かかわる問題,医師会も大きくこの問題については指摘をしているところであります。この病院の 1,100億円の問題については明確な根拠を示す必要があると,改めて申しておきます。

 コンプライアンス条例ですが,いまだに市長は,表現の違いだと言うわけですか。先ほど,裁判の状況を詳しく話しました。さらにつけ加えたいと思いますが,供述調書の甲30号証から32号証まで,平成14年改正当時の環境局事業系ごみ対策課産業廃棄物指導係長の供述調書であります。被告人及び村岡 功から,大栄環境が中間処理施設を設置する場合にはダイハツからも隣接同意をとる必要があるといった資料をつくってほしい旨,働きかけられたこと,及び最終的に被告人らの意向を考慮した上で,28メートル未満の道路を挟む場合には同意が必要であるということで改正した状況を裁判の中で供述しているわけです。
 さらには,同じく供述調書の甲33号証,34号証が,平成14年改正当時の環境局参事,事業系ごみ対策事務取扱の供述調書であります。平成14年改正の経緯を供述しておりますが,本件の改正がD社の許可を得にくくするためのD社をねらい打ちにする不適切な改正であった旨,供述しているわけであります。
 こういう事実が裁判で公表されて,しかもこの裁判について,村岡被告らは一切相違ございませんと確定しているわけです。なのに,あなた方は表現の違いだということで済まそうとしているわけです。これでも表現の違いなのかどうか,もう1度確認したいと思います。市長,お答えをお願いいたします。

■梶本助役■ 市民病院の 1,100億円の積算の根拠の項目については,詳しくご答弁申し上げました。金額については,申し上げたような事情で,これから入札が図られるわけで,今の段階で個々の金額の明細を表示することはできない。

 それから,表現の違いについては,ご指摘の冒頭陳述の内容も把握しており,一方でやはり内部監察結果の報告書の中でも逐一職員からそういった事情を聞いている。そういった事情を踏まえ,決して冒頭陳述に関連したことではない。私どもが内部監察結果で職員から事情聴取した結果を踏まえて違いはない。冒頭陳述の表現については,結果から見た表現,結果に対する評価の違いというのが私どもの理解。

■南原富広■ 裁判では明確に公表されているわけです,事実が。この事実は,村岡らによって,そのとおり相違ございませんとまで,はっきりと事実が確定しているわけです。ところが,あなたたちが行った内部監察報告は,調べましたよ,正しかったんですよと言いますけれども,その根拠も何も示さない。示すことによって初めて,どっちに違いがあったかということがわかるんじゃないですか。そのことを一切やろうとせずに,私たちは正しいんですよ,正しいんですよと,幾ら声を大にして叫ぼうとも,市民は信用しないですよ。私自身信用できません。この事件が起こったその背景,先ほど市長のリーダーシップが大事なんやと,こういうふうに言われました。市長のリーダーシップがとれとったならば,この事件は起こらなかったんじゃないですか。最終結論,市長がいずれも決めているんです。
 今回の事件は,あっせん収賄事件であります。村岡親子が特定の業者からわいろをもらって,その業者の要望を神戸市にあっせんしたわけです。神戸市が村岡親子の要望に応じたことによって,要求どおり産廃要綱の改正が行われ,また資源リサイクルセンターの運営にその贈賄業者が携わることになったからこそ,この事件が成立したわけです。そこのところ,最終決断したのは,市長,あなた自身だったでしょう。記録も残されているではありませんか。
 しかも,神戸市がどんなへ理屈を並べようとも,結果が如実にその事実を物語っているわけです。村岡親子は,金品を授受したから罪に問われた。神戸市は,いろいろ問題があるけれども,金品の授受を受けていなかったから問題なしということでは決してないわけです。
 何が問題かと言うと,まさに行政の命とも言うべき公正さや公平さがゆがめられてしまったわけです。このところに重大な問題があるということを明確にしなければならないのではないですか。そのためには,今私が事実を指摘しましたように,両方の事実,出し合うて,内部監察報告と出し合うて,どっちが本当やったんか,その上に立ってこそ,新しい条例が生きてくることになるんじゃないですか。
 私たちは条例をつくることを否定するものではありません。条例をつくることによって,新たなことが生まれるとも感じています。しかし,そのためにも事実解明が必要だと,そんなふうに思っているわけです。もう1度答弁をお願いしたいと思います。

■梶本助役■ 行政の公平性がゆがめられたと,こういったご指摘でございますけれども,先ほどご答弁申し上げましたように,今回の産廃要綱の改正も,リサイクルセンターの運営方式の変更も,いずれも審議会の議論あるいは市議会での議決を得るなど,適正に行われたものと考えておりまして,いずれもこういった要綱改正なり運営方式の変更は,政策目的に合致をした,公益を守るための方針だったと,こういうように考えておりますので,決して先生のご指摘のような行政の公平性をゆがめたと,このようには考えておりません。そういった点をご理解いただきたいと思います。

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