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2006年11月30日

段野議員の代表質疑

神戸市平成17年度一般会計決算

段野太一議員 私は、日本共産党議員団を代表して市長に質疑いたします。小泉内閣から安倍内閣に代わり2か月あまりが経過しました。発足早々、新内閣の主要閣僚や、自民党の幹部から「非核三原則の見直し」発言や、「核保有論」が相次ぎ、早くもこの内閣の本性があらわれはじめています。国会運営においても、衆議院で「教育基本法」改悪案を、与党だけで強行採決し、国民から厳しい批判を浴びました。一方、大企業、大銀行を優遇、国民に負担を押しつけてきた小泉内閣のもとで、国民の中に「格差と貧困」が広がり、暮らしは極めて厳しいものになってきています。 さて、神戸市の17年度決算ですが、この決算は、「行政経営方針」を柱に「受益と負担の公平化」や「民間活力の導入」を、「行財政改善」と称して実施してきた予算を検証するものであります。またこの予算について、市長は、震災から、新たな飛躍と、活力の創造で、市民所得を10%アップして「市民生活の豊かさ」を実現することが目標だ、とされてきました。しかし、市民の暮らしは、「豊かさ」にはほど遠く、安全と安心を守る施策も、子育て支援や経済の活性化など重点施策も、決して充実されたとはいえず、市民の願いが届かない市政であったといわざるを得ません。そこで、この一年を振り返って、数点にわたって質疑いたします。

1 はじめに、市民の暮らしに関して伺います。
 わが党議員団は、9月中旬から約2ヶ月あまりの期間をかけて、「市民アンケート」を実施しました。このアンケートは、市民生活の実態や、市政への要望、意見などを把握するために実施したものですが、7000世帯を超える市民から回答が寄せられました。この回答を通じて、小泉内閣による「痛みを分かち合う」政策や、神戸市の「受益と負担の公平化」が、結局、高齢者や障害者、子どもたちなど、弱者への負担の押し付けに他ならなかったことが明らかになりました。特に、自民党・公明党が強行した「定率減税の廃止」や「老年者控除の廃止」「年金控除の縮小」などが、年金生活者や勤労者世帯の税負担を激増させ、市・県民税の増税とも相まって、市民に大きな打撃となりました、なかには、5倍から10倍の税負担に跳ね上がった人も少なくありません。そのうえ、国民健康保険料や介護保険料の引き上げも加わり「暮らしが苦しくなった」との回答は73%にも及んでいます。この間「豊かさ」を実感したのは、史上空前の大もうけを保障された大企業と大銀行だけであります。アンケートに寄せられた回答には「老齢控除の廃止が大きい。国保10万、介護7万、市民税4.7万円、合計21.7万円の負担増は、年金で暮らしているものにとって非常な痛みを感じます」とか「老人医療費の引き上げや年金カット、弱いものいじめですね」など、悪政に苦しむ市民の深刻な実態と、怒りの声がびっしり書き込まれています。中小企業も惨憺たる状況であります。神戸における中小企業の現状は、94年から04年までの10年間に、倒産や廃業で事業所数が13500も減少し、従業員数も53,500人減少しています。そのため、中小業者全体の現金支給総額は、年間2840億円から1750億円に、実に1100億円も激減するなど深刻です。「景気回復の実感がない」というより、実態として景気は回復していないのであります。そこで市長にうかがいますが、この17年度予算で、市長が目標とされた市民所得10%引き上げや、クオリテイ・オブ・ライフといわれる「市民生活の豊かさ」は、残念ながら実現できなかったと考えるのですが、いかがでしょうか。市長の見解を伺います。

2 つぎに、保育所民営化に関して伺います。
 神戸市は、公立保育所の民営化を年次計画で進めています。これまでに、保護者の声を押し切って「鈴蘭台北町保育所」などの民営化を強行しました。さらに本年も、枝吉保育所などの民営化を強引におしすすめ、保護者から厳しい批判がでています。そして先日、19年度の民営化計画が発表されました。保育所の廃止・民営化は、小泉内閣の方針でもあり全国で進められてきました。しかし、この間、本年4月に大阪、大東市で、5月には横浜市で「保育所廃止・民営化に関する訴訟」判決があり、いずれも原告側の訴えを認め、市側に損害賠償金の支払いが命じられています。特に、横浜地裁の判決では、市立保育所の廃止そのものを違法と断定し、損害賠償を命じたもので、全国に大きな影響を持つものとなりました。この判決の特徴は、@ 入所時における保育所の選択。A 入所後における継続的な保育の実践。B 具体的な保育の実施期間中に選択した保育所を廃止することは許されない。という3点を明示したことであります。保育というものは、単に、基準だけでなく、保育士と子どもの関係など様々な要素が含まれており、保育所選択の公的利益の侵害が違法とされました。つまり、選択した保育所での保育が、それだけの引き継ぎ期間や内容では引き継げないことが、公的利益の侵害になるとされていることであります。判決では、保育の中身に関わって、「引き継ぎの不十分さ」や「保育の継続の必要性」を原告の陳述に沿って認めています。そこで伺いますが、いま神戸市が進めている保育所民営化計画を、この横浜地裁の判決や大阪高裁判決などをもとに再検討し民営化は中止すべきと考えますがいかがでしょうか。市長の見解を伺います。

3 次に「障害者自立支援法」に関して伺います
 本年4月「自立支援法」が成立し、原則1割負担が導入されました。そのため、いずれの施設でも大幅な利用者の負担増となり、施設からの退所やサービス利用の断念が相次いでいます。これまで、通所施設の利用料は、9割を超える人が無料でしたが、給食代を含む利用料は、軽減措置を適用しない場合は、利用料が12000円〜15000円、食費が約15000円、合わせて、27000円〜30000円もふえます。軽減措置を受けても、食費で5000円、利用料が7500円、合わせて12500円、それぞれ負担増になり、利用を断念せざるをえない人たちがうまれています。この4月からの応益負担導入に続いて、10月から本格的な法施行がはじまりました。そのため、これまでの施設・事業が再編され、3障害一元化のもとで、「介護給付事業」「訓練等給付事業」「地域生活支援事業」の三体系の枠組みへ移行するよう迫られます。そのため、入所施設利用者から、「今まで無料だった費用が月額22000円の負担増となり、6万円の年金の中から定期代を含めると4万円も必要になった。残りで、食べて、光熱水料を払う、どうして生活せよというのですか」と、わが党議員団のアンケートの意見にありましたが、1割負担は、障害者とその家族に耐え難いものとなっています。また、施設事業者からも「施設を運営する側としては報酬単価の高い事業を取りたいが、そうすると利用者負担が増える」と悲鳴があがっています。「障害者には、正社員の仕事がありません。夫は1級の障害者、これ以上負担を増やされたら死ぬしかありません」との意見もアンケートで寄せられています。この意見にも、胸がいたみます。先日、神戸市でも集会がもたれましたが、国にこの悪法の撤回を求める運動が全国に広がっています。今緊急に必要なことは、当事者である障害者の声を直接聞くこと、そして家族の実情をしっかり把握して、すべての障害者が人間らしく生活できるよう、国に働きかけるべきであります。また、障害者や施設経営者に負担をかけることのないよう、国に大幅な予算の増額を求めつつ、神戸市独自の施策として、さらなる財政措置を検討することが重要な課題と考えますがいかがでしょうか。市長の見解を伺います。

4 次に「日本テルペン化学工場跡地」に係る健康被害対策について伺います。
 本年1月、神綱病院の南側で「樟脳」や香料などを、90年間にわたって製造してきた「日本テルペン化学工場」が六甲アイランドに移転し、跡地に環境基準を超える有害物質が8種類も残されていることがわかりました。発見された有害物質の中には、「吐き気やめまいなどをもよおすジクロロエタンが、基準値の53倍もあったのをはじめ、ベンゼンが7.5倍、ヒ素が5.8倍という信じられないような数値です。この6000平方bの土地を「丸紅」がマンション用地として買収、住民説明もいしないまま、汚染土壌の発掘工事を始めました。防塵幕の覆いもせず、露天掘りで開始された現場は、被災者住宅である「筒井住宅」や「ルネシテイ」、神鋼病院、科学技術高校に隣接しており、周辺一帯が、連日、立ちこめる悪臭と舞い上がる粉塵をまともに受ける事態になりました。工事開始以後6か月、地元住民からの抗議で、ようやく説明会が開かれましたが、工事は中断されることなく続いており、来年2月まで行われる予定です。この間、地域住民の被害は無視され、実態調査もされず、施主「丸紅」も、工事を請け負う鹿島建設も責任を認めないため、健康被害は自己責任で対処させられています。先日、我が党が隣接住宅を対象に「健康被害実態調査」を行ったところ、59家族から返事をいただき、被害の実態が明らかになってきました。意見の一部を紹介します。「妻が地震のショックで精神異常となり安静を要する状態ですが、工事による臭気や振動、ほこりなどによって体調は著しく悪化しています」「工事がはじまった頃より、においが強くて吐き気を催しました。あまりにもひどかったので、インターネットで調べたら汚染土壌があるとのことでした。」など、多くの意見とともに詳細な被害状況が書き込まれています。先般の常任委員会では、「健康被害は業者の責任」との当局見解が示されましたが、16日に開かれた3回目の「住民説明会」でも、業者は自らの責任とは認めておりません。我が党が行ったアンケート調査の結果、回答者59名中51名から、被害の訴えがありました。市民がこれだけの被害を受けていることを知りながら、「業者の責任」として放置すべきではありません。「震災で苦しみ、やっと落ち着いたと思っているのになぜこんな目に遭わされるのか」と、涙ながら訴えている事態に、市長は目を向けるべきです。いずれにせよ、行政の手で、周辺住民の被害実態調査を行い、被害を受けている住民への対策を、急いで実施していただきたいのですがいかがでしょうか。市長の見解を伺います。

5 つぎに、村岡元議員親子等による斡旋、収賄事件に関して伺います。
 4月5日に村岡 功元自民党団長が、斡旋、収賄罪で検察に起訴され、息子の龍男元議員とともにも逮捕された事件は、神戸市政の歴史に汚点を残す大事件となりました。アンケートで、その責任の所在について質問したところ「村岡親子の責任」との回答が72%ありましたが、議会全体の責任との回答も42%ありました。わが党議員団は、この市民の厳しい批判を率直に受け止め、議会の信頼回復のため、これまで、「産業廃棄物処理要綱改定問題」「資源リサイクルセンターの管理委託問題」「ポートアイランド用地売却」や「御影工業高校」、「布引車庫跡」の売却にかかわる疑惑を、「政治倫理確立委員会」などを通じて解明に努めてきました。これらの質疑で明らかにしてきた資料は、そのまま「公判」や、「行政内部監察結果報告書」にも引用され、事件の解明に大きな役割を果たしてきました。しかし、この間開かれた二人の裁判「公判」で、検察側の示した職員らの証言内容と、関係議員の発言や当局が実施した職員のヒヤリング内容が、180度異なることが明らかとなりました。我が党は、事実関係を調査するため、当局に資料提出を求めましたが、当局は「単なる表現の違い」などとして提出を拒否しており、矛盾は解明されないまま、今日に至っています。今回のアンケートでも、神戸市長ら幹部職員の責任とする回答は64%とたかく、市長や市幹部への市民の厳しい批判は続いています。そこで市長にお聞きしますが、「内部行政監察結果報告書」の「まとめ」なかで、「今後の裁判において、新たな事実関係が明らかになれば、さらに検証を加えていきたい」としていることでもあり、疑惑のまま残されている問題点を解明するため、「職員ヒヤリング資料」を公開をすべきと考えますがいかがでしょうか。見解を伺いたいのであります、

6 次に神戸空港の開港に関して伺います。
 神戸空港が2月16日に開港され10か月が経過しました。2月から10月までの空港利用状況をみますと、平均乗客数は、一日あたり、7533人、従って年間にすると270万人にしかならず、開港時の需要予測319万人を50万人も下回ることが予測されます。この結果は、神戸空港利用者が、大阪や和歌山県にも及ぶなどとした「需要予測」が、多くの市民が指摘したとおり、過剰であり、破綻したことを証明しています。また、貨物量も、一日平均62トン。年換算すると22800トンにしかならず、目標とされた年間41、300トンの55.2%という状況であります。(ちなみに、この年間4万1千トンという目標も、当初計画の7.8万トンを大幅に引き下げたものです)その上、7月に開港した海上アクセス「ベイシャトル」の不振が重なり、市民から「いったい誰が責任をとるのか」と厳しい批判が寄せられるのも当然であります。さらに、市あげての大宣伝にもかかわらず、空港用地売却の見通しもたたないという現状は、努力すれば何とかなるという限界をもう超えています。早い段階で市民の意見を聞き、赤字が累積しない間に、神戸空港のストップに向け検討すべきと考えますが市長の見解を伺います。

7 次に教育問題について伺います。
 国会では、安倍内閣によって、特別委員会、衆議院本会議で「教育基本法案」が強行採決されました。憲法に次ぐ根本法とされる「教育基本法」を「公聴会」を開く前に採決日程を決め、与党だけで採決するということは絶対に許されない暴挙であります。タウンミーテイングでの「やらせ質問」や、必修科目の「未履修問題」などの責任もうやむやにしたまま、こどもたちに「規範」や「道徳」を語る資格はありません。我が党は、この間、議員が市内の学校を訪問し、校長、教頭はじめ、先生方に「教育基本法」について意見を伺ってきましたが、「今のままがよい、変える必要なし」との答えが9割以上でした。ところで、いま、子どもたちの中で「いじめ」を苦にした自殺が相次ぎ、楽しいはずの学校が苦しみの場となり、心のよりどころとなるべき先生すら信頼できないという状況も生まれています。日本の教育史上かつてない危機といわねばなりません。そこでまず「教育基本法」についての見解を伺いますが、第1条「教育の目的」では、「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家および社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に満ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない」とのべ、子どもたちの個性を伸ばし、行き届いた教育を行うよう定めています。現在の子どもたちがおかれている事態を解決するためには、この基本法の「教育の目的」にそって、事態を検証し、すべての子どもたちの価値が尊重され、人格の完成に向けて教育を受けられる学校環境を創ることが行政の責任と考えますがいかがでしょうか。また、30人学級を神戸市のすべての小学校で実現し、さらに中学校へと広げるため、思い切った教師の増員が欠かせない条件だと考えますが市長の見解をうかがいます。。

8 最後に平和行政に関して伺います。
先般、「神戸市国民保護計画(概要)」が発表され検討が進められています。この計画は、国の国民保護法の成立に伴って作成されようとしているものですが、この計画は、@ ゲリラや特殊部隊による攻撃、A 弾道ミサイルによる攻撃、B着上陸攻撃、C 航空攻撃、という4点の「武力攻撃」と、@ 危険物を内在する物質を有する攻撃、A 多数の人が集合する施設、大量輸送機関等に対する攻撃,B 多数の人を殺傷する特性を有する物質等による攻撃、C 破壊の手段として交通機関を用いた攻撃、という4点の「緊急事態」を想定し、対象としています。そして、「大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織等の活動を含む脅威や、平和と安全に影響を与える多様な事態への対応が、”差し迫った課題”などとして、「ゲリラや特殊部隊による攻撃および弾道ミサイル攻撃に対応をするため、今後、自治会や婦人会、事業者などへの啓発を強め、避難場所の検討や食糧の備蓄、さらには遺体の処理に至るまで、徹底するとしています。いまイラクでは、「大量破壊兵器がある」との誤った認識でアメリカが引き起こした戦争がテロを誘発し、憎しみの連鎖となっています。テロや戦争は、自然災害と異なり、なんの理由もなく起こるものではありません。阪神大震災を教訓とするのであれば、「南海、東南海地震」など今後予測される自然災害への備えを検討すべきであります。しかも「概要」の中で、「核兵器搭載艦の神戸港入港拒否に関する決議」、いわゆる「非核神戸方式」について記載されていますが、つづけて、国対策本部長(内閣総理大臣)は、港湾施設の利用指針を定め、特定のものの優先的な利用を確保することができる。と、わざわざ付け加えています。戦後の歴史が証明しているとうり、平和憲法をしっかり維持することこそ、国民の生命や財産を守る最大の保障であることに確信を持ち、平和憲法を生かして、諸外国との友好な協調関係を維持し、国際協力で、万一の事態を未然に防ぐことが何よりも重要です。市民に「非核神戸方式」の持つ平和的な役割を市民に伝え、神戸市の誇る平和施策として、世界に向け発信する事こそ、重要な課題であります。テロやミサイル攻撃を緊急課題として進める国民保護計画は中止すべきと考えますが、いかがでしょうか。市長の見解をお聞きします。
以上簡明な答弁をお願いして質疑といたします。

矢田市長 平成17年度決算の評価という点でございますが、平成17年度につきましては、震災から10年が経過した年でございまして、そういった中で復興過程における市民の努力また震災の教訓を貴重な財産として次世代に継承いたしまして、そしてまた2月の神戸空港の開港にあわせて、神戸の新たな飛躍そして活力の創造に向けて踏み出していく重要な年度でございました。平成17年度の当初予算の中で、市民とともに創る神戸を基本にクオリティー・オブ・ライフの実現を目指しまして、選択と集中により予算編成を行っております。
このクオリティー・オブ・ライフでございますが、神戸市復興・活性化推進懇話会、これが平成16年に開かれましたが、その中で復興の総括・検証がございました。これからの神戸づくりの視点として提言された考え方でございますが、単に経済的な豊かさというのみではなく、神戸の自然また生活文化、さらに歴史的な特性などを踏まえた神戸らしい豊かさを意味するものでございます。また、神戸らしい豊かさを創造するためには、市民お一人お一人の安全・安心が確保されることが重要でございますし、その中で心と体の健康、そしてまち、社会の健康が築かれているということが重要でございます。その上で、人・物・情報が集い、そして交流・融合を進めて、新たな価値を生み出していくことが重要というふうに提言をいただきました。
 そのため、平成17年度におきましては、安全・安心、健康、交流・融合をキーワードにいたしまして、特に市民の安全・安心を守る施策、また次代を担う子供たちのための子育て支援あるいは教育に力を注いだほか、雇用の場の創出と経済の活性化を図る企業誘致などにつきまして、重点的に予算を配分し、そしてその実現を図ってきたところでございます。
 少し具体的に申し上げますと、市民の安全・安心につきましては、学校施設の耐震化、そして高潮対策として新港地区また遠矢浜地区等におきます防潮胸壁の整備、さらに耐震診断の無料化、また瞬時に倒壊に至らない程度の小規模型の耐震改修、そういった全国でも初めての補助制度をつくったわけでございますし、さらにアスベスト対策なども実施をしたのが、この安全・安心の範疇にもございます。
 子育て支援また教育に関しましては、待機児童の解消に向けまして、保育所整備などによりまして約 600人弱の受入枠を拡大いたしましたほか、乳幼児の医療費助成制度につきまして、市の単独で無料入院の対象を就学前児童から小学校6年生の終了前まで拡大をしております。
 また、スクールカウンセラーを全中学校区に配置しましたほか、中学校・高等学校・高等専門学校におきまして外国人の英語指導助手、これはネーティブの方を配置するというふうに拡充をしてまいりました。
 そして、雇用の場の創出と企業誘致でございますが、平成14年度から取り組んでおります2万人雇用創出では、平成17年度が最終でございましたが、累計で約2万 4、700 人弱の雇用創出を達成してございます。また、平成17年4月に設置をいたしました神戸エンタープライズプロモーションビューローを中心としまして、企業誘致に積極的に取り組んでまいりました。そういったことで、それに加えて2月の神戸空港の開港効果というものとあわせまして、平成17年度末におきましては、例えば医療関連企業では累計で85社が進出をした。この今の時点、 11 月28日現在でございますが、これは 100社になったわけでございます。そういったふうにこの成果が上がってきてございます。
 また、1人当たりの市民所得についてでございますが、神戸2010ビジョンにおきます2010年の神戸の将来像、それに向けて豊かさ創造都市神戸の状況を具体的に把握していく全体的な指標として、暮らしの満足度とともに設定した指標でございます。これは個々人の所得の値のみではなくて、雇用者・企業あるいは財産というふうなものの所得の合計を人口等で割ってございます。今後も神戸2010ビジョンのアクションプランを着実に進めることが重要でございます。そのためには、企業誘致また中小企業の活性化、雇用の創出あるいは就業促進などに取り組むことによりまして市民所得の向上を図っていきたい、このように考えてございます。
 平成17年度の決算におきましても、本市の財政は依然厳しい状況が続いたわけでございますが、できる限り公約また神戸2010ビジョンに掲げました施策の具体化を図ることができたのではないかというふうに見ております。その進捗状況も、おおむね目標に向かって推移をしておるところでございまして、今後も厳しい財政状況にありましても、最大限の創意工夫を凝らしながら、市民とともに策定してまいりました神戸2010ビジョンまた区の中期計画を着実に実行し、これをやり遂げるということが大切でございます。将来の世代を含めすべての市民の暮らしと安全・安心を守って、この豊かさ創造都市神戸を実現してまいりたい、このように考えてございます。


梶本助役 まず、保育所の民営化に関連いたしまして、横浜地裁あるいは大阪高裁で原告の訴えが認められており、こういった裁判の結果をもとに民営化を中止する方向で再検討すべきだと、こういったご指摘でございますけれども、現在他都市においては、多くの自治体が公立保育所の民営化に取り組んでおりますけれども、裁判に至っているのはそのうちの5都市でございまして、判決が出ているのは、その5都市のうち4都市ということでございまして、その判決につきましては、この10月6日の高石市それから10月12日の枚方市の最高裁判所の判断では、上告が棄却となり、いずれも自治体側の勝訴が確定をいたしております。
 一方で、大東市の大阪高等裁判所の判決では、信義則上の義務違反があるとして損害賠償が認められておりますけれども、移管そのものの違法性は認めておりません。
 また、横浜市の横浜地方裁判所の判決では、移管の目的あるいは必要性などの事情を総合的に判断して合理的でなければならない、こういった判断から、早急な移管に対し違法であるとしているものの、民間移管そのものについてまで違法とは判断をしてないところでございます。
 このように、最高裁判所の判断がありました高石市・枚方市では、自治体側が勝訴しておりまして、また大東市・横浜市の裁判につきましても、それぞれ現在上告・控訴がされ、判決が確定していない状況でございます。したがいまして、議員ご指摘の大東市と横浜市の例だけを取り上げて議論するのはいかがかと、このように考えております。
 本市が行っております公立保育所の社会福祉法人への移管につきましては、公募条件に保護者意見を反映し、法人の選定に保護者が参画できる等、保護者と一緒によりよい保育所づくりができる仕組みをつくって進めてまいっております。また、法人決定後も、保護者と移管予定法人・神戸市、3者で運営委員会などを通じて協議をしながら進めていくことといたしております。
 今後も、引き続き保護者の皆様への情報提供に努めまして、ご意見を伺いながら、神戸っ子すこやかプラン21の着実な推進のため移管を進めてまいりたい、このように考えております。
 それから、障害者自立支援法の関連でございますが、障害者や施設運営事業者の負担を軽減するための財政措置、予算の大幅増を国へ要望し、加えて市独自でのさらなる財政措置を検討すべきだと、こういったご指摘でございますけれども、平成18年4月より施行されました障害者自立支援法では、利用者負担は、これまでの所得に応じた負担から原則として利用者サービスに係る費用の1割を負担する定率負担法に変更されました。ただし、どの方でも負担がふえ過ぎないよう、所得に応じて一定額以上の負担を求めない、いわゆる月額負担上限が設定をされているところでございます。
 また、この国の制度上、低所得者等に配慮した個別減免、補足給付さらに社会福祉法人減免など、さまざまな負担軽減策が設けられておりまして、最終的な負担軽減措置として利用者負担を0円まで減額するという生活保護移行防止の軽減制度が設けられているところでございます。
 しかしながら、この障害者自立支援法の移行に伴いまして、多くの利用者にとって負担増になるのも事実でございます。一方、また施設の月払い方式から日払い方式になったことに伴いまして施設運営が厳しくなっている、こういった声を各施設の方からお聞きをしているところでございまして、利用者や障害者団体の声につきましては、出前トークや説明会などを実施いたしまして、制度の周知を図ってまいりますとともに、その都度要望等をお聞きいたしております。
 こうしたことから、本市におきましては、利用者の負担増の対応といたしまして、4月の施行時においては、自立支援医療について、これは原則自己負担1割というところでございましたが、本市におきましては福祉医療並みの負担、つまり通院の場合は1医療機関につき1日 500円を月2回までとなるよう本市独自の軽減を実施いたしまして、また10月以降では障害児施設や補装具の二十未満の利用者については、養育される世帯に若い世帯が多い、国の制度のままでは大幅な負担増が避けられない、こういったことから市独自の負担軽減を実施したところでございます。
 国に対しましては、低所得者に配慮したさらなる負担軽減措置、また施設の日払い方式への対応の検討、こういったことにつきまして大都市福祉主管課長会──ことしの7月に開かれておりますけれども、こういった課長会なり、本市独自でもこの8月に要望を行ってきたところでございます。
 こうした利用者負担の軽減あるいは日払い化などの要望に対しまして、国も一定の改善策を提示してきておりまして、例えば利用料について、施設入所者の工賃が年間28万 8,000円、すなわち月2万 4,000円を残るようにすること、また事業者に対しましては、日払い化への対応として、通所施設の定員枠の弾力化を5%から10%へ拡大すること、また制度以降前の収入の80%の最低保障の継続などが、既に10月から実施をされているところでございますけれども、さらに現在、国におきましては制度の見直しを検討しているともお聞きをいたしておりまして、今後こういった動きについて注視をしていきたい、このように思っております。
 本市におきましては、現在のところサービス利用に関して大きな現場での混乱が生じているとは聞いておりませんが、利用者負担につきましては、今後も軽減制度を十分に周知するとともに、利用者のサービス利用状況等についても注視をしてまいりたい、このように考えております。
 それから、日本テルペンの工場跡の土壌汚染でございますけれども、これに関連いたしまして、被害の実態調査、業者に対する指導、原因の究明また健康被害対策など、早急に対策を講じていくべきだと、こういったご指摘でございますけれども、日本テルペン化学が神戸工場を平成17年9月に廃止をいたしまして、土壌汚染対策法に基づく調査をした結果、土壌汚染が確認されましたため、市は平成18年1月に同工場跡を同法に基づき指定区域に指定をしたところでございます。
 当該地域に一般の人が出入りができない、また汚染土壌を直接摂取するおそれがない、周辺に地下水の飲用利用がない、こういったことから当該土壌汚染による健康影響はないものと判断したものでございます。なお、当初悪臭の発生は予想していなかったところでございます。
 日本テルペン化学は、創業よりしょうのうを製造いたしておりまして、工場建屋を解体後の6月下旬から住民より市民に悪臭苦情が寄せられるようになったわけでございます。また、土壌改良工事に伴いまして、8月中旬に非常に臭気の強い黒色土壌が露出をいたしまして、住民からの苦情が寄せられたところです。
 当該悪臭原因のしょうのうは、土壌汚染対策法また悪臭防止法等の対象ではございませんで、市に法的な権限はございませんが、市民からの苦情が寄せられているため、市は10数回現地調査を実施するとともに、有効な対策を検討いたしまして、事業者にその実施を指導することによりまして、悪臭の抑制に努めてまいったところでございます。また、地元住民の不安を解消するため、 10 月に悪臭と大気調査を実施いたしました。
 事業者に対する指導内容でございますが、1つは悪臭原因土壌を早急に場外へ搬出処分すること、また消臭材を効果的に散布すること、さらに悪臭原因土壌が露出した際、清浄土で覆土をすること、また作業をしていない区域あるいは作業終了後の土壌にシートをかぶせること、さらには住民に対し説明会を開くなど、お互いによく話し合い、苦情等に丁寧に対応すること、こういったことを事業者に対して指導してまいったわけでございます。
 この市の指導に対しまして、事業者が可能な限りの対策を実施いたしました結果、現在悪臭は8月当初と比べましてかなり低減をいたしております。このことは、環境局なり事業者の調査結果からも明らかでございます。
 当該悪臭に起因する周辺住民の健康被害につきましては、環境局の10月の調査、事業者の調査の結果から、しょうのうにつきましてはアメリカの労働安全基準よりも低い、またその他の有害大気汚染物質の濃度あるいは臭気濃度も、環境基準等が定められているものについてはすべて基準より低いことから、当該悪臭による健康への影響は低いものと考えております。
 本件につきましては、臭気の原因物質及び原因者が明らかであることから、事業者が責任を持って対処すべきであると考えておりまして、事業者に対しまして、健康相談の実施等の対応を指導してまいったところでございます。その結果、事業者は11月16日に開催をした説明会の中で、現に健康被害があると判断している住民に対し個別に対応する旨、回答いたしておりまして、健康被害がある方は直接事業者の方に申し入れていただきたいと考えております。
 なお、市といたしましては、当該事案に特化をした健康相談窓口は設置しておりませんけれども、一般的な健康相談につきましては、中央区の保健福祉部並びに神戸市保健所で受け付けているところでございます。
 それから、職員ヒアリング資料の公開の件でございますが、さらなる検証を加える材料として職員ヒアリング資料を公開すべきだと、こういったご指摘でございますけれども、裁判で明らかになった事実と内部行政監察結果報告書の内容が矛盾している、こういったご指摘でございますけれども、産廃要綱の改正また資源リサイクルセンターの運営方法の変更のいずれも、審議会や市会での議論を通じて導かれたものでございまして、結果的に村岡元市議らの要望どおりになった点は事実でございますけれども、働きかけにかかわらず、行った行為も、導かれた結論も、いずれも政策目的に合致した、公益を守るものであったと判断をいたしております。
 9月27日の本会議でもご答弁させていただきましたが、裁判における冒頭陳述の表現の違いは、村岡元市議らの要望どおりになった結果から見た表現でございまして、結果に対する評価の違いと考えており、把握をした事実関係に相違はなく、新たな事実は出ていないと考えております。
 なお、内部行政監察結果報告書作成に当たりまして聴取をした職員18名おりますけれども、これらの職員のヒアリング資料について公開すべきとのご指摘でございますが、今回の聴取は、正確な事実の把握を図るため、被聴取者に対し、聴取者及び聴取内容は非公開にする旨を説明した上で聴取をいたしております。そのため、情報公開条例第10条第5号の事務事業執行情報に該当するため非公開といたしておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、職員からの聴取内容につきましては、内部監察結果報告書に盛り込んでいるとおりでございます。

鵜崎助役 神戸空港につきましては、開港から10月末までの利用者数が約 200万程度ということで、平均搭乗率も64%という状況になってございます。この需要予測の目標達成という── 319万という目標達成については、ご指摘のとおり非常に厳しい状況になっていることは事実でございますけれども、神戸空港につきましては、神戸の背後圏、後背の人口が 300万を超えているという状況にもございまして、しかもアクセスの利便性にもすぐれているということから、潜在需要は私たちは十分にあるというふうに考えてございます。
 実は航空会社におきましてもそうした考え方を持っておられまして、そういうことを踏まえながら、機材の大型化あるいはダイヤの改善あるいは運賃設定の工夫、いろんなことを取り組まれてございまして、需要増に向けた営業努力を引き続き重ねていただいているところでございます。
 神戸市といたしましても、引き続き兵庫県はもとより地元経済界あるいは旅行会社なり航空会社、一体となった需要喚起に努めている、そして就航都市とも力を合わせてお互いに連携しながら神戸空港の利便性を発揮していく、そういう取り組みを引き続き続けていきたいと考えてございます。
 航空貨物のお尋ねもございました。現時点で需要予測に対しまして約55%程度にとどまってございますけれども、開港以来、特に7月以降は増加傾向に転じてございまして、これは充実した道路ネットワークなどのメリットを生かして、引き続き荷主さんなりあるいは航空貨物の代理店様に対する要望活動を積極的に展開しながら、航空貨物量の一層の増加が図っていける、そのように努力をしていきたいと考えてございます。
 また、空港の収支の問題のお話もございました。この管理収支につきましては、ことしの2月に平成18年度から27年度までの見通しを公表させていただいてございますけれども、この中では黒字を確保できるというふうに考えてございます。平成18年度について申しますと、機材の大型化も図られてございますし、これが当初の見込みに比べて着陸料も──そういうこともありまして着陸料なども増加するという見込みでございまして、収支の見通し以上の黒字を確保できるというふうに考えてございます。引き続き利用促進に向けた取り組みを進めながら、安定的な空港運営を図っていきたい、そのように考えてございます。
 なお、神戸空港につきましては、計画の当初から市会の議決を経ながら進めてきた事業でございますけれども、開港によります経済効果も少しずつですけどもあらわれてきているというふうに思ってございますし、引き続き利用促進のための取り組みを進めながら、開港の効果がより大きくなるように取り組んでまいりたい、そのように考えてございます。

小川教育長 教育基本法と30人学級の点でございますけれども、教育基本法は、戦後の我が国の教育の基本を確立してきたものでございますし、今議員のお話の中でもありましたように、第1条の教育目標とその理念につきましては、学校教育法や社会教育法などの関連法規でございますとか、学習指導要領などを通じまして具体化され、制度化されておるものと考えてございます。また、法や制度により具体化されない部分につきましても、教育基本法の理念が教育行政の指針となってきたと認識をしてございまして、その果たしてきた役割は大きいものと考えてございます。
 ただ、成立から約60年近くがたっておるわけでございますし、時代の変化に伴いまして新たな課題も生まれてきているということも事実だというように考えてございます。
 それから、子供たちのよりよい教育環境の整備ということの中での30人学級というお話でございますが、この点につきましては、教育の内容面でありますとか、また人的な面、また施設的な面等々、これは国と県と市がそれぞれ役割分担をしながら対応してきておるということでございます。
 その中で、ご指摘の教職員の人的配置につきましては、現在兵庫県下では平成16年度より小学校の1年生で、それから平成18年度より小学校の2年生でも、希望する学校で35人学級編制が実施されているところでございます。
 県の教育委員会の方針は、 35 人学級を小学校4年生まで段階的に拡大する、小学校5年・6年生につきましては教科担任制を導入する、実施に当たりましては地域や学校の実情に合わせた柔軟な取り組みとなるよう、対象校において、 35 人学級編制か、複数担任制か、選択を可能とするというものでございます。
 35人学級編制の実施形態としましては、少人数指導等のきめ細やかな学習指導を目指しております新学習システムの加配の枠内での実施となってございます。
 現行制度の枠組みの中におきまして、学級編制でございますとか教職員定数配置などの人的な措置につきましては、基本的には国・県の役割であると認識してございます。
その中で県教育委員会は、 35 人学級を小学校4年生まで段階的に拡大する、小学校5年生・6年生に教科担任制を導入するという方針を明らかにしておるわけでございまして、本市としましては、できるだけ早期の35人学級の実施と教科担任制のさらなる充実を行うよう、県へ要望を継続しておるところでございます。
 また、今後の35人学級の段階的な拡大に当たりましては、県の教育委員会に対しまして、小・中学校での少人数指導でありますとか、中学校での選択履修幅の拡大などのための新学習加配教員、また生徒指導加配をはじめとします各種目的加配教員の配置に影響が生じないよう、別枠での実施を引き続き要望していきたいと考えてございます。

長手理事 国民保護計画は、法定受託事務といたしまして、国民保護法第35条第1項によりまして、全市町村に作成が義務づけられたものであります。緊急対処事態、武力攻撃事態等から市民の生命・身体・財産を保護し、市民生活や市民経済への影響が最小となるよう、住民の避難、避難住民の救援、災害への対処などの国民保護措置を的確かつ迅速に実施することを目的としております。
 武力攻撃の発生を未然に防ぐためには、諸外国との友好な協調関係の確立や国際社会との協力などが重要であることから、神戸市においても、国際平和を強く希求し、姉妹・友好都市交流をはじめとする都市間交流など、国際協力事業などの取り組みを展開しております。このような取り組みは、これからも続けていかなければならないと考えております。
 しかしながら、こうした平和への努力を重ねても、なお万一武力攻撃や大規模テロが発生したときには、市は、市民の生命・身体及び財産を守る必要があるため、この計画を作成するものでございます。
 国民保護協議会で取りまとめた国民保護計画(慨案)では、非核神戸方式について、現在の神戸港の特徴として、第1編総論の中で、神戸港は国際商業貿易港として、昭和50年3月に市会での全議員一致により、核兵器を積載した艦艇の神戸港入港を拒否する決議を行い、神戸港に入港する外国艦艇については、非核証明書の提出を求めていることを記載するとともに、同決議の全文についても掲載をいたしております。
 また、国民保護計画(慨案)は、阪神・淡路大震災の経験・教訓を踏まえて修正をした神戸市の地域防災計画の取り組みをできる限り取り入れております。さらに、緊急対処事態いわゆる大規模テロへの対応を重視した計画とすることで、より実効性を高める工夫を盛り込んでいるところでございます。

段野議員 そうですね、全部いろいろ議論したいんですが、 30 分程度しか残されておりませんので、できるだけ絞って再質問したいと思ってます。
時間を少し日本テルペンのかかわりのところで使いたいと思いますから、それ以外のところで、まず最初に保育所問題なんですが、先ほども言いましたようにこの保育所の問題、今回判決でいろいろ出されているのは、私は裁判で横浜と大阪、その2つについて、こういう結果が出ているからということだけを申し上げたわけではありません。中身について、非常に大事な点を指摘したつもりなんですよ。
 特にこの裁判で重要な点は、保育の継続問題ですね。保育が──選択した保育所での保育が継続されるかどうか。これはされないということになったら、子供にどれだけ大きな影響が出るか、このことをぜひ考えるべきですよ。子供を──保育所というのは、文字どおり「育」、幼児教育の場でもあるわけですね。単に子供を預かっているだけじゃありませんよ。ですから、カリキュラムをしっかり組んで、そのカリキュラムに沿って幼児教育がされるわけですね。そうした幼児教育が継続される。それが途中でぷつんと切れる、先生が丸ごとかわってしまう、そうした環境の変化は子供たちにとって非常に大変な打撃になるわけですよ。
 そういうことを考えたときに、この保育の継続というのは非常に大事な部分なんです。そのことを皆さん方よくご存じのはずですよ。特に市長は保育所関係携わってこられました──福祉関係ね。ですから、よく知っているはずですよ。それにもかかわらずこういう形で、まあ単に裁判の結果が勝訴しているところもありますよという話では、話にならない。ですから、これはしっかりとこの裁判の持つ意味について、何を指摘されているのか、改めてかみしめていただきたい。
 もう1つは、この間の民営化の論議の中で、どれだけ保護者から反対の意見が出てますか。よく皆さんPD──何や。PDCAですか、皆さんそうおっしゃいますけどね、市民からのチェックというのは受けないんですか。市民がどれだけ問題やということを指摘しても、とにかく押し切ってしまう、こういう態度は絶対だめですよ。きちんと話し合いをする、そうして指摘された中でなるほどということであれば、これは撤回する、そういうことがないと話にならない、これ。それが民主主義ですよ。ですから、この民営化問題、強引にやられるというのはけしからん話です。ですから、再検討してほしいということを申し上げているんで、その点は、この横浜地裁、指摘されている点は非常に大事ですよ。再検討をひとつよろしくお願いしたい。これは意見でなくて、ぜひ見解を聞きたい。
 それから、自立支援の関係は、支援法が成立して具体的な施行に入った途端に国が再検討せなあかん、こんな不細工な法律ありませんよ、考えたら。何でこんな事態になっているか。皆さん、障害者、重い障害を持つ人ほどいろいろ必要なサービスを受けなあかん。たくさんサービスが必要なんですよ。その人たちほど負担が重い、こんなばかな制度というのは、これは公平でも何でもありません。ですから、これは悪法だと、だから撤回してほしいという運動がずっと全国に広がってます。その波に沿って、ぜひ神戸市も一緒にその人たちと運動を──運動をせいとは言いませんが、その人たちの気持ち、わかっていただきたい。ぜひ国に対してそういうことを伝えてほしい。
 確かにいろいろと努力はされています。これはわかります。しかし、それだけては不十分なんです。1割負担の大きさ、あるいは施設に対して通所できないような、あるいは施設が運営できないような、こういう状況を今つくり出しています。先般施設に対しても、電話ですけども聞きました。やっぱりもう自主的に回数を減らしているという方、ふえてます。影響出てますよ、現実に。11月から早速負担かかってくるわけでしょう。ですから、さらに影響は大きくなるということが予測されますから、早急にこの問題について国に働きかけをする。もしそれがなかなか時間がかかる、不十分やということであれば、これはさらなる検討を神戸市としてやっていただきたい。これは重ねて要望しておきます。
 それから、裁判の件なんですけどね、これも一言申し上げておきたいと思うんですが、職員ヒアリング資料をぜひ公開してほしい。これは先ほど言われましたが、いろいろ非公開を前提とするという話になりました。しかし、これ隠せば隠すほど疑惑は深まるんです、市民は。裁判所でこの間、 10 月20日にどういうことを言われているか。この中で幾つか言われてますが、非常に私気になったのは、弁33号証というのがあるんですが、それについては、市長の本会議発言要旨、ここにも村岡議員とは関係なく改正したものだという部分がありますので、その点の信用性を争うということを言ってるんです。市長の本会議の答弁そのものが、これ疑われているわけですよ。こういう状況の中で、やっぱり疑われているものは晴らしていく。
 もう1つは、内部行政監察結果報告ですけれども、全体として信用性を争うと。特に28メートルとされた点、それからリサイクルセンターで答申された経緯、それからまとめの部分、これについては信用性を争うというふうに裁判所で指摘されているんですよ。ここまで言われているわけですから、はっきりと──この点は単に言葉上の違いや、表現上の違いやということだけで済ますんじゃなくて、積極的に明らかにしていただいたというふうに思います。この点は、また委員会ありますから、そちらの方で発言をさせていただきます。
 それで、テルペン問題なんですが、市長にちょっとお伺いしたいんですが、実は春日野小学校の生徒さんから、市長に手紙が行っていると思うんです。で、届いてるかどうか。この間、5通届けたというふうに言われています。かなり長いものもありますが、一部だけ紹介します。
 「市長さんへ」ということで書いてるんですが──私は、いつもぜんそくで苦しんでいます。その私の気持ちを一度でも考えたことがありますか。鼻はアレルギーが出て、口の中が皮がむけました。ヘルペスもできました。この家に住んでみますか。苦しんでいる人の気持ちがよくわかりますよ。来る日も来る日もこんな状態だったら、死んでしまいそうです──こう言ってんですよ──私は外が好きなので、外でいっぱい遊びたいてす。息がとまりそうになったこともあります。神戸市で生まれたんだから、私たちのような人を助けてください──こういう手紙を市長に出してるんですよ。これが余り返ってこないから、2度3度出して、ついに5度目になってます。
何回目かの手紙、これ11月23日に出されたんですが──私は11月20日、自分の誕生日に入院しました。何で私がこうなったのかというと、余りにも臭くて食べることもできなかった。それに食べ物のにおいがしない。食べてもおいしくない。だから、私の体は悪くなったんです──ということを、これ直接市長に訴えてるんですよ。
 実はこれ経過がありまして、委員会で、いろいろ常任委員会の質疑の中で、こういう健康被害の訴えはなかったみたいなことが議論されています。このことを傍聴に来られた保護者から、実はこんなものがあるんですと、私の手元に1枚届きました。これ何かといいますと、ことしの9月6日、実は神戸市の保健所、東部衛生監視事務所が、この女の子のところに、家に行って、部屋の中の状況を調べてるんです。それで何で調べたかというと、測定法は北川式探知管によるとなってます。北川式探知管。
 それで、何でかというと、ホルムアルデヒドが出ているんではないかと、においがきついからという訴えがあってね。ですから、それで調べに行ったんだろうと思うんですが、子供部屋でホルムアルデヒド、これ0.08ppmが基準らしいんですが、 0.03 、これ以下でしたと言ってます。ところが、ベンゼン──パラジクロロベンゼン、これは0.04ppmです。これは基準値いっぱい、0.04ここで出てます。それで、小さな字で書かれているんですが、これ30分測定するのが北川式探知管なんですが、実は10分間測定にしている。通常の測定では30分間吸引して測定しますが、 10 分間吸引した値が探知管の測定範囲を超えてしまったいうて書いてあるんです。
そして、対策として、積極的に換気してくださいと書いてます。もう1つは、防虫剤、消臭材、芳香剤、殺虫剤、殺菌剤等化学物質の使用は控えてくださいとなってますね。さっき助役、答弁されましたね。消臭材をまきなさい、これ指示したんです。これ、積極的に換気して、つまり窓をあける。窓をあけたらどうなりますか。まかれた消臭材は、これはこの子供にとって──アレルギー性体質ですよ。で、しかも保健所のお墨つき、ここは使用を控えてくださいと出しているんですよ。それを環境局の方は、消臭材をまきなさいと指示したんでしょう、業者に。一体どうなるんですか、これ。この結果、入院しとんです。この小学校の女の子1人だけ違いますよ。入院したら、何とそこにずっとこの高齢者のヘルプをしていたヘルパーさんが、同じ症状で入院してきてるんです。どうなってるんですか、これ。
 こんな状態があるから、私たちは調査したんです。確かに11月16日の業者説明会、私も行きました。業者説明会に行ったら、今答弁があったように言いましたよ。被害があったら来てください。しかし、そこによる被害かどうかの因果関係をどうして認めるんですか。医者に行ったら診断書とるだけで金かかる、そんな金一体だれが出してくれるんですか、もし行けと言うんだったら業者の負担でやってくれと、住民から出ましたよ。かんかんがくがくの議論になり、業者立ち往生しましたよ。そこまでしても業者は責任をとらない。
私たちが調査しただけで50人を超える人たち、住民から被害の訴えがあるんです。なぜ積極的に中に入って健康被害調査やらないんですか。こんなときに、何が国民保護計画ですか。これだけの被害が目の前で出てるんですよ、 50 人も60人も。皆さんが調べたら、恐らくもっとたくさん出るでしょう。こんな状況がある中で、神戸市がなぜ調査しないのか。
 ですから、これご答弁いただきたいのは、まず市長に手紙が届いているかどうか、あるいは調査をちゃんとするという約束をまずしてください。
原因の調査もまだわからない。何回聞いてもしょうのうだと言うんです。しょうのうというのは、これはでき上がった製品でしょう。製品が地下に埋まっとるわけないんですよ。さっき質問の中で言いました、ジクロロエタン、基準値の52.7%ですよ。砒素が含まれてますね。ここの中に入ったPCB、どこ行ったんですか。出たらいけないことになってるんですよ。これもわからない。こういう状況。埋蔵されている有害物質と、これが外に出ているということを全く言わない。ジクロロエタンの特徴は、目まいがする、悪臭がする、吐き気がする、つまり被害の訴えそのままやないですか。しょうのうはそんな状況になるんですか、これ、しょうのうだけで。違うでしょう。そしたら、なぜ調査しないんですか、これだけ住民が被害を受けているときに。市長の見解をお伺いいたします。

梶本助役 まず、保育所の関連でご質問がございました。大東とそれから横浜の裁判の関係だけで言っておるんではないと、こういうご指摘でございますけれども、改めてこの大東とそれから横浜の高裁の判決を見てまいりますと、先ほども若干ご答弁申し上げましたが、大東のこの高裁の判決でも移管の違法性は認めておりませんで、今回の民営化について正当なものである以上、保育所の民営化については問題ないと、こういうことでお聞きをいたしております。
具体的な判例が出ておりますけれども、少し時間が長くなりますので省略をさせていただきますけれども、この大東につきましては、保育所で保育を受ける権利は有しておりますけれども、保護者の方の無条件で同様の権利を有しているとは言えない、市が保有する保育所廃止に関する裁量権を否定・限定する趣旨を含むとは解されない、委託先として民間団体を選定し、児童が同じ場所、同じ施設で保育を受けることができるような代替措置を講じた場合は直ちに違法であるとの根拠にはならない、こういった大東市の判断もされておりますし、横浜市も、そういった同様の判断だというように理解をいたしておりまして、いずれにいたしましても、この大東も横浜もまだ控訴・上告中でございますんで、確定をしたものではないということで、まずご理解をいただきたいと思います。
 今ご指摘ありました保護者の皆さんとの話し合いということですけれども、私どもとしましては、今ご答弁申し上げましたように、きちんと話し合いをして進めてきておるということについて、ご理解をいただきたいと思います。そういう点で、先生方とのご理解は違うと思いますけれども、そういった点のご理解をいただきたいと思います。
 それから、テルペンの関係でございますが、子供さんの手紙については、 11 月にこの手紙が届いておりまして、これに対する手紙を11月28日付で、関係課で回答文を作成した上で、先日郵送させていただいたところでございます。
 そういうことで、消臭材につきましては、ご指摘の、あくまでしょうのうのにおいを消すために必要だということでございまして、ただ消臭材の使用については、外気の風向き等も考慮して量なり頻度、こういったものを注意しながら散布するように、こういった指示をいたしておるところでございます。
 それから、もう1点、この件につきましては、あくまで原因者が特定をされておりまして、この臭気の原因なり、あるいはその物質なり原因者が明らかである、こういうことで事業者が責任を持ってやはり対処していただくというのが原則でございまして、そういった面で、先ほどのご答弁をさせていただきましたように健康相談なり実施等の対応をしてきたわけでございます。
 で、説明会の中で、段野議員のお話がありましたように、実際に健康被害があると判断された方については個別に対応をしたいということでございまして、直接事業者に申し入れていただきたいということの説明までさせていただいたわけでございまして、そういった直接今回の分につきましては事業者が特定をされ、事業者の責任において、やはり相談でありますとか、それから健康相談等についてやっていただくというのが原則でございます。そういった点で、先日の説明会で説明させていただいたとおり、事業者の方に申し入れていただきたいということでございます。
 それから、大気汚染防止法とそれから臭気に関する法律につきましては──その対象となっておる物質の悪臭防止法あるいは臭気に関する法律──大気汚染防止法につきましては、これはいずれも対象になっております法律が、工場とその事業場が対象になっておりまして、環境局サイドでは、この場所は工場でも事業場でもない、建設工場等のために一時的に設置された作業場は、法律の立場からいきすまと大気汚染防止法の規制対象にはならない、悪臭防止法の特定物質の中にしょうのうは含まれない、こういうようなことの中で、やはりこの事業者が特定をされておりますから、その事業者の責任においてやっていただくように私どもも指導してまいっております。今のご意見につきましては、事業者の皆さんにやはりやっていただくということを基本にしながら、これから対応してまいりたい、このように思っております。
 以上でございます。

段野議員 私は、子供さんからの手紙が来てるんですから、市長あての手紙が5通も来てる。直接市長に──これ、手紙を書いてあげてやってくださいよ。当然そうすべきでしょう、これは。
 しかも、この子供は市長に対して、「市長さんへ」ということを──一度も返事をもらっていません。市長さんは、みんなが尊敬される人ではありませんか。私は、尊敬される人だと思っていました。返事をくれないなんてひどいです──というて書いてあるんですよ。
こういう手紙が市長の手元に届かないこと自身が問題ですよ。だから、届いておれば、当然市長お答えになっていると思うんです。届けない。どういう体質なんですか、これ。やっぱりこういう被害が出ている状況がはっきりわかってるんですよ、これ。だから、事業者の責任だかんだと、こんなこと言う前に、きちんとどう対応するか検討すべきですよ。
 で、同時に、さっき言いましたね。悪臭というのは予想していなかったというふうに言いました。これ、業者も1回目の住民説明会でそう言いました。想定外と言ったんですよ。囲い込みの中で──囲いの中で、市民が立ち入らないから問題ないんやと、こう言ったんですが、立ち入らなくても、そこの中を掘り返したら、ほこり舞い上がるんですよ。こんだけのしみ込んだ悪臭は周辺に影響するんですよ。法があるとかないとか、そんな問題ではないでょう、これだけ被害が出てるんだったら。これ早急に対応するのに──業者は責任を持たない。自分とこの責任やと認めてないんですよ、まだ。ですから、問題にしてるんです。
 同時に、業者は1人1人来てください、こう言いますよ。しかし、住民の皆さんは、1人1人で行くんでなしに、神戸市が責任を持って、まず健康被害の実態をきちんと調査をする──してほしい。その上に立って、業者にこんな被害に対してどう責任をとるかということを皆さんは指導する、それくらいのことできるでしょう。そうしないと、住民納得しませんよ。
 参考のために申し上げておきますが、六甲アイランドにこの日本テルペン移転しましたよ。どこに移転したか、皆さん知ってますか。あの問題になった大本紙料の隣へ行っとんですよ。大本紙料の隣へ。どないなっとんやと、何で神戸市はここまで遠慮せなあかんねやと。しかも、施主は丸紅、工事やってるのは天下のゼネコン鹿島建設ですよ。丸紅と鹿島建設が地域の住民を、しかも被災者を痛め続けてるんですよ。こんな実態を放置しとったら、神戸市恥ずかしい。
だから、これは早急に──重ねて言いますが、行政の手でまず健康調査やってください。それと、被害が、訴えが出てる、もう既に入院している人も出てる状況があれば、それに対する責任をどうとるか、これに対する考え方、しっかりとってください。
 これ、ぜひ市長に答えていただきたい。私は市長に質問しているんですから。

矢田市長 この市長への手紙につきましては、私は逐一すべてを見てございますが、今回のケースにつきまして、回答をかなり急いでおるということもございましたので、先に環境局の方から回答をさせていただいたという点があるということでございますが、これに関しまして、先ほど来申し上げておりますように、環境局の方からもその現地に赴き、また保健所からも現地に行っておるというこでござい まして、何もこれを放置しておるということでもないわけでございますけれども、現に私自身も、この件に関しまして感じるところがございます。
 といいますのは、これは皆さんもひょっとしたらご承知ないかもわかりませんが、私は春日野道で生まれましたんで、よく知っております。当時あそこにテルペン以外にも、そういう関係の工場があったり、ダンロップもありまして操業してました。ですから、あのあたり一帯が、かなりこういったにおいという問題については過去からありました。しかし、そういう中で、その際に当時そうしたら市が入って検査したかというと、そういう状況ではない時代であります。しかし、周辺の住民の皆さん方が、やはりそれについてはいろんな形で相談もしたということはあったというふうに記憶しております。
 ですから、こういうことに関しまして、今後はやはりきちっとしたそういう対応に関して、今保健所からも出向いて話をさせていただいたり、あるいは環境局からも現地へ赴いてお話をするという中で、住民の皆さん方とこの事業者が説明会も開いてやっていくというところまでいっておるわけですから、ですからそういったことを踏まえて、やはりこれをきちっとやり遂げるということが必要ではないか、私はこのように思っております。

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