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2006年09月27日

汚職事件 市長ら幹部職員の行為は職務違反だ

本岡議員の議案外質問

 私は,日本共産党議員団を代表して,市長に対し議案外質問を行います。
 私たち日本共産党議員団は,市民の生活実態を把握するために9月中旬から市民アンケート調査を行っています。現在約 3,500通の回答が寄せられ,そこには5年余りの小泉改革と矢田市政のもとでの市民生活の厳しい実態が生々しくつづられています。政権は交代しましたが,小泉政治を受け継ぐ安倍内閣では暮らしがよくなる展望はありません。
 寄せられたアンケートでは,小泉内閣の改革で暮らしはよくなりましたかの問いに,75%が悪くなったと答え,よくなったという人はたったの2%です。また,8割の方が税金などの負担がふえたと回答しています。力を入れてほしい施策のトップが,税金,国保料,介護保険料・利用料の引き下げ,続いて環境対策,若者の就労対策となっています。
 国・県・市への意見の自由意見欄には,盛りだくさんの意見が寄せられています。60代の男性は,住民税が10倍にはね上がったと怒りの声を寄せ,70代の男性は,働けど働けど暮らし楽にならず,医療費負担重く,医者にも行けず,高齢者は早く世を去れと言わんばかり,現在のうば捨て山の政治,悲鳴のみ,お先真っ暗の日々の生活,助けてくださいとつづっています。神戸市の汚職事件にも厳しい意見が寄せられており,貧困と格差の是正と腐敗政治の一掃などを市民は強く求めていることが明らかになっています。
 矢田市長は,こんな国民いじめの政治から市民の暮らしを守るという地方自治体の本来の役割を果たすべきだということを最初に申し上げ,以下,質問に入ります。

 初めに,汚職事件について伺います。
 私たち日本共産党議員団は,政治倫理確立委員会で,2つの汚職事件について,神戸市が行った内部監察報告書と裁判での検察の主張との違いを示し,市長の政治的責任を明らかにするよう求めてきました。産業廃棄物処理施設の要綱改正問題では,矢田市長らは,結果として村岡被告の要望どおりになった,検察の冒頭陳述はその結果から見たものだなどと述べ,政策目的に合致した,公益を守るためのものだと答弁しています。
 ところが,村岡親子の裁判では,こうした言い分が通らないことは明白です。検察の示した調書などで,環境局係長が,被告らの意向に配慮した上で要綱を改正したと述べ,環境局参事は,D社をねらい撃ちにする不適切な改正であったと明確に語っているのです。ここで明らかなことは,村岡被告の意向に沿って当局が要綱を変えたこと,またその要綱改正は不適切であったと参事が認めていることです。公益を守るものだったという市長の認識そのものが問題です。市職員のこれらの発言は,明らかに市長を含めた神戸市の職務執行にかかわる責任が問われるものです。
 このような要綱の改定を決裁したのは市長です。職員の証言では,市長をはじめ幹部職員らの行為は職務違反に当たると考えられますが,市長のご見解を伺います。

 次に,資源リサイクルセンターについて伺います。
 資源リサイクルセンターは,現在環境共栄組合に委託され,手選別作業については,市が知的障害者の団体に委託し,今年度末で委託契約が終了します。
 もともと資源リサイクルセンターを福祉工場として運用することは,一貫した神戸市当局の立場でした。2003年12月の本会議で梶本助役は,リサイクルセンターを福祉工場として運用することで福祉環境のまちの象徴的な事業になると明言しておられます。
 ところが,2004年1月16日,環境局長が村岡被告らの圧力への対応策などを説明した際,市長自身が,従来の方針を 180度転換され,国庫補助はなくてもいいと,福祉工場制度による国庫補助は不要であり,民間業者に独立採算でやらせられないのか,民間業者にインセンティブが働くようにしなければと,空き缶などの資源リサイクルで業者がもうかる仕組みをつくれと指示されたのです。
 村岡裁判で,現在リサイクルセンターで働いている障害者の保護者の調書が紹介されました。ある保護者は,民間企業が入札をして委託を受け,その民間業者に障害を持つ子が雇用されるというのは,民間企業は営利が目的なので,できない子は振り落とされ,できる子ばかりが集まることになり,弱い者は切り捨てられるだけのことで,これでは弱い子を守ってはぐくむということの正反対のことです。議員さんや役所にとっては,障害を持つ子が働くということでは,福祉工場でも民間が障害を持つ子を雇用するのも同じなのかもしれませんが,障害を持つ子の側からすると,全く逆のことですと訴えられ,別の保護者は,新しい可能性を試してあげられる当初の福祉工場に戻してもらいたいと思っていますと述べています。さらに,他の障害者の保護者は,親としては毎日喜んで仕事に出ていくのを見るのはうれしいです。さらに,福祉工場であれば,いろんな能力を広げてあげられる可能性がありますと,どの方も,民間企業ではなく福祉工場に戻して雇用の継続をと求められているのです。
 そこで,市長に改めて伺いますが,神戸市が資源リサイクルセンターを自立支援法の新体系の中で就労継続支援事業として位置づけるなら,障害者や保護者たちの念願である現行の福祉工場と同じような福祉就労事業を継続的に行うことは可能です。資源リサイクルセンターを就労継続支援事業所として位置づけていただきたいのですが,いかがでしょうか。

 次に,障害者自立支援法に関連して伺います。
 ことし4月から施行された障害者自立支援法は,障害者に原則1割の応益負担制度を導入し,10月からの新たな施設体系,いわゆる新体系の施行をもって完全実施となります。自立支援法は,肢体・知的・精神の3障害を統合し,就労支援を進めることを目指すとしましたが,利用者にとっても,施設や職員にとっても,ひとつもよいところがない法律だと障害者団体の多くが反対の声を上げました。しかし,2005年10月の国会で自民党・公明党の賛成多数で成立しました。
 応益負担制度は,障害が重い人ほどサービスを必要とすることから負担が重くなり,このことが,わずかな年金での生活を圧迫し,結果的にサービス利用を断念するという,あってはならない問題を生んでいるのです。施設から退所を余儀なくされる障害者も出ています。お金がかかるので施設に行けるかびくびくしている,負担増で生計が赤字になる,ささやかな楽しみだった買い物や年1回の旅行も行けないなど,切実な声が寄せられています。サービスが利用できずに社会参加を抑制せざるを得なくなり,法の名前「自立支援」に逆行する事態が進んでいます。
 また,事業所にとっては,報酬単価が非常 に低く設定されており,利用者数に応じて支給されていた補助金が,利用者が休んだ日数分を差し引いて支給される日払い方式に変更されたため,収入減となる施設が相次ぎ,運営難につながっています。事業所では必要な職員が確保できず,職員の労働条件の悪化や利用者の処遇の後退につながることは必至です。
 「障害者の全面参加と平等」という国際障害者年のテーマを実現する最大の責任は,政府と行政にあります。にもかかわらず,逆に障害者に苦難を押しつける自立支援法について,地方自治体から,障害者の立場に立って抜本改正をとの声を上げるべきです。神戸市から政府に対し,応益負担制度を従来の応能負担に戻し,日払い方式を撤廃するよう求めていただきたいのですが,市長の見解を伺います。
 さらに,国が自立支援法の応益負担を見直すまでの間,自治体が負担を軽減する支援策が必要です。障害者が施設利用を断念したり利用を控えたりすることのないよう,1割負担を市が負担する独自の制度をつくっていただきたいのですが,いかがでしょうか。
 また,5日の本会議で市長は,障害児施設の利用料などについて,急激な負担増を回避するために食費を含めた利用料を据え置く負担軽減策を実施することを明らかにしました。しかし,これらの独自施策は3年間の暫定措置であり,障害児や家族にとって,将来的に安心できる施策とは言えません。このたびの神戸市独自の障害児への支援策を神戸市の恒久的な福祉施策としていただきたいのですが,いかがでしょうか。

 最後に,郵便局の集配業務の廃止・再編について伺います。
 日本郵政公社は,2007年10月の完全民営化を前に,来年3月までに 1,048の集配局を無集配局とする再編・合理化計画を行うとし,早い局ではことし9月から実施しています。神戸市では,六甲山,有馬,神出の3つの局が無集配局の計画に入っています。
 郵便局は,地域にとって身近なサービスを担っており,今回の集配局の廃止・再編は,現在のサービスの低下につながることは明らかです。現に有馬郵便局では,局長さんが集配業務がなくなることはサービスダウンだと言っておられます。住民からも不安の声が高まっています。神戸市として,住民の声を受けとめ,国に郵便局の集配業務の廃止・再編について反対の声を上げていただきたいのですが,いかがでしょうか。
 以上,市長の簡明な答弁をお願いして,質問を終わります。

(答弁)

■矢田立郎■障害者自立支援法の関係について。
 国の制度上の軽減制度が設けられているが,障害者自立支援法の移行に伴いまして,多くの利用者にとって負担増になっておることも事実。そこで,国に対する要望だが,障害者本人及びその世帯の家計への影響を考慮し,そして利用者負担の増加がサービス利用の抑制につながることがないように,特に低所得者の方々に配慮したさらなる負担軽減措置を要望している。
 また日払い方式(出来高方式)が施設運営に与える影響の検証を国の責任において実施し,対応を検討していただきたいということで,これは大都市の福祉主管課長会及び神戸市の単独の要望でもって国に対して要望をしている。神戸市としては,今後も国のこういった検討状況をよく見守っていきたい。
 神戸市独自の支援策については,4月の法施行時の神戸市の負担軽減策は,自立支援医療の福祉医療費の負担額並みの負担──1医療機関につきまして1日 500円を月2回までとなるように,神戸市独自の軽減を行ってきた。

 10月施行時の神戸市の負担軽減策は,障害児の施設あるいは補装具の20歳未満の利用者については,国制度のままでは大幅な負担増が避けられないので,市独自の負担軽減を行うこととした。
 障害福祉サービスでは,成人の障害者につきましては,入所施設の利用では世帯分離による個別減免等の軽減策も適用可能というふうになっている。居宅サービスにおいても,世帯の特例認定など,障害児よりも負担軽減策の適用範囲が広おり,障害者につきましては,まずは国の負担制度を十分にご利用いただくということも大事ではないかと。
 ガイドヘルプサービスについても,重度障害者の方々に配慮した市独自の負担軽減を行っていこうというふうに考えている。

 9月5日の本会議の答弁の件についてだが,障害者自立支援法は法律の施行後3年をめどに,検討を加えて,その結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうに附則の第3条第3項でうたっておるわけで,神戸市におきましては,おおむね3年間をめどに軽減策を実施いたし,国の動向を見た上で,軽減策について継続すべきかどうかも含めて考えていきたい。

■梶本日出夫助役■
 産廃指導要綱の改正等3点について。

 産廃要綱の改正は,手続も適正に行われていることを,内部行政監察で確認した。裁判での検察の供述調書の内容まで市は知り得るところではございませんが,裁判における冒頭陳述との表現の差異につきては,村岡 功元市議らの要望どおりとなった結果から見た表現でございまして,結果に対する評価の違いと考えている。

 D社からの申出書を長期間預かったままのは,事務処理要領違反に当たるとして,既に関係職員の処分をこの6月に行った。産廃要綱の改正自体は,義務違反には当たらないと考えている。

 リサイクルセンターについて,今後の運営方法等について提言をいただくため,8月に神戸市資源リサイクルセンター運営検討会議を設置。検討課題として,1 知的障害者の雇用と良好な就労環境の確保,2 資源物の売却における経済性及び透明性の確保,3 上記課題を踏まえた運営形態及び契約方法等について検証・検討を行っている。
 今後の方向性について,10月をめどに提言をいただく予定だ。

 郵便局の問題だが,本市に対しては,日本郵政公社近畿支社の方から,集配拠点の再編についての説明があり。内容は,六甲山,有馬,神出,塩瀬の4郵便局を無集配化するというもの。本市からは,市民サービスの低下を招かないように努めること,それから地元の理解が得られるように十分説明を行ってほしい,こういった趣旨の要望をした。したがって,改めて本市の方から公社に対しまして要望を行うことは考えていない。

(再質問)

■本岡せつ子■
 汚職問題。公判で市の幹部職員の調書として明らかになったこと,村岡被告の言いなりになったということはもう明らかだったわけですから,このことを真摯に見るという立場になぜ立てないんでしょうか。市民の政治不信が広がるだけだ。特定の企業に不利となる職務執行がなぜ公益に当たるのか。
 資源リサイクルセンターの問題でだが,保護者の皆さんの願いは,福祉工場に変えてほしいということ。自立支援法になっても継続支援事業としてできるんですから,保護者たちのその思いにこたえていただきたい。

 自立支援法のことですけれども,今大変な不安が広がっている,応益負担と日払い方式という2つのこの大変深刻な問題について,市長が再度国に対して声を上げて,どうして弱い立場のそういう人の立場になって声を上げられないのか。

■矢田立郎市長■ 国に対し,自立支援法に対応した軽減策等に関して,何も申し上げてないということはございませんから,そのようにご理解いただきたい。

■梶本日出夫助役■ 産廃施設は嫌悪施設になっており,立地を厳しく制限するということは,行政としては公益にかなった施策だ。結果としての不利益になったことをもって,この改正が適正でなかったと,こういうのはいかがかと。

 就労継続支援は,国の補助制度としての福祉工場の形は現在とっておりませんけれども,内容的には全くこの福祉工場方式と同等またはそれ以上の障害者の雇用とか配慮をいたしている。
 実質的にそういった形での障害者の雇用,労働条件の改善,そういった点で配慮しているということで十分ご理解。

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