松本議員の「みなと総局」審査質疑と答弁
2008年3月4日 予算特別委員会
■松本のり子議員■ 08年度の港湾事業会計予算をみれば、「貨物の誘致促進」「にぎわいのあるみなとづくりの推進」「みなとの安心・安全対策」「港湾労働者などの福祉の増進」を重点施策となっています。 しかし、予算案では、近郊航路の小型コンテナ船しか入港していないPC-18を今年58億5200万円で整備。緊急性のとぼしい、港島トンネルの延伸に総額30億円(今年度は調査費で1億円)、海上アクセスへの支援には6億円も計上しています。一方、中国や瀬戸内の貨物誘致にはわずか3,000万円。「港湾労働者の福祉の増進」の予算にいたっては536万円だけです。予算の主役を、無駄な公共投資から、「貨物の誘致促進」や「港湾労働者などの福祉の増進」にことに力を集中することが神戸港にいま必要と考えます。 そこで質問ですが。
1,まずはじめに、「貨物の誘致促進」について伺います。
神戸港は、西日本のハブ港として年間250万TEUのコンテナ貨物取り扱いをめざし、上海事務所と連携した中国貨物の誘致、瀬戸内などの貨物の集積に力を入れるとしています。現在、神戸港は主要港の中で西端に位置している優位性をアピールして、港湾関係者と一緒にPRのためのセミナーや企業訪問にとりくみ、努力をされています。 しかし西日本では、下関、博多、門司港が、日本の一番西に位置し中国に近いという利点をいかして「航空貨物なみのスピードで低運賃の実現」をスローガンにして、瀬戸内の貨物の集積をしており、神戸港はなかなか厳しい状況にあると思います。 そこでお伺いしますが、神戸港は、基幹定期航路を生かす貨物誘致を広げるためにも、神戸港の優位性や魅力をひきだすためにも、いま以上に、広く港湾関係者をあつめた検討チームをつくり、誘致活動を充実させるべきと考えますがいかがでしょうか。
2,次に38号議案、須磨海岸を守り育てる条例についてです。
須磨海岸を利用する市民が安全で安心して利用できるようこれまでも、神戸市と地元自治会との話し合いがもたれてきました。昨年夏ごろの話し合いのときには、神戸市は、条例をつくらないと住民に言ってました。ところが、今回の急な条例提案に、住民から「なぜ方針転換したのか」「住民を置き去りでは」との批判もだされています。 請願者の方もいわれるように「もとより条例化は地元の要望」です。「市民参画」をすすめる神戸市として、条例を施行するまえに、不法投棄や車の進入など住民からだされている山のような要望にたいして、市は、住民や地域自治会など関係者と話し合い、一緒につくっていくべきではないでしょうか。 見解をお聞きします。
3,つぎに、神戸空港。管理収支についてお聞きします。
開港2年たち搭乗者は297万人と、初年度319万人の需要予測にもとどいていません。今後、羽田便が2便減便するのは大きな不安要素です。 先日、スカイマーク社に「なぜ減便になったのか」お伺いすると「JRとの競争に勝つことができなかった」と言っていました。またスカイマーク社は「羽田=旭川につづき、中部国際空港から3便就航させる」と表明しています。新規路線については「神戸は。昨年同様の2ヶ月程度の季節便しか検討していない」とおっしゃっています。 これまで、局長は「搭乗率が80%超えると飛行機が大型化する」「2009年にはジャンボ機がやってくる」とした管理収支は見直す必要はないと言いつづけてきました。 実際は搭乗率が80%超えた、羽田便は2便の減便。さらにスカイマークは2〜3年のうちに280人乗り中型機を、177人乗りの小型に統一すると表明しています。 このような状況から旅客数、着陸収入に影響が出るのは必至です。実態のない需要予測に基づく管理収支を見直すべきとおもいますがいかがでしょうか。
4,次に、空港島の借金返済についてお聞きします。
神戸空港の借金、約2,000億円の返済が来年度から始まります。 これまでの売却額は13億7700万円。2009年度末の返済金額265億円の5%にしか過ぎません。いま公募している土地が、全部割引なしで売却できても返済額の半分程度です。 空港島の土地を売却して借金を返していく「財政計画」はもうすでに破綻しています。 代表質疑で鵜崎副市長は「新都市整備事業会計の資金は2007年度末で1,700億円。この資金から一時立て替えて神戸空港の借金を返済する」と答弁されました。しかしこの資金は、教育や福祉のために一般会計に入れ使われてきたものです。2006年度の新都市整備事業会計の決算では65億円の利益がありましたが、今年度は、一銭も一般会計へ繰り入れませんでした。 市長は、敬老パスで、高齢者に新たに31億円の負担をおしつける提案をしています。こういうときにこと一般会計に支援をするべきではないのでしょうか。お伺いいたします。
5,次に、海上アクセスについてです。
代表質疑で鵜崎副市長はアクセスは「公共交通のシンボル」としてあくまで続けると答弁されました。みなと総局が所有する駐車場の管理でもうけさせたり、船の購入資金を無利子で35年も貸し付けたり、支援だとして1億9000万円も助成したり、いたれりつくせりの支援をしています。その海上アクセスは、開発事業団から借りたお金は期限がきても返していません。開発管理事業団が管理する長田区のかるもプールはこれまで市民に親しまれて使われてきましたが、昨年12月耐震強度の不足により利用が中止されたまま、いつ再開されるかわからないと言われています。 かるもプールのは5億円程度で改修できますが、アクセスが事業団からかりた5億円を返済していないため、改修のめどがたっていません。どこまでも市民に迷惑をかけている海上アクセスは中止すべきです。
6,最後に、六甲アイランドから長田区の駒ヶ林南まで大阪湾岸道路建設の計画についてお聞きします。
神戸市は都心ウォーターフロントづくりに総額300億円以上かけて三宮周辺整備を進めています。眺望や景観を考え、合同庁舎の移転も視野にいれた真剣な検討がされています。市民が親しむ親水ゾーンを横切る形で14.5kmもの湾岸道路建設計画は、「デザイン都市」を目指す神戸の景観をこわす計画です。 神戸市は、客船誘致に力をいれて、昨年は100隻をこえる客船が入港しました。これからは、クイーンメリーUなど10万トンをこえる豪華客船が主流になります。 ところが、この橋ができると、豪華客船が入港できず職員の皆さんが客船誘致に力を入れてきた努力を無にすることになります。東京港はレインボーブリッジがあるために、中型客船しか入れず、クルーズ専門会社の社長も「東京港は世界から完全に取り残された」といわれています。 市民が親しみやすい景観を保つためにも、みなと総局の局長として国、県、関係部局に大阪湾岸道路建設計画の中止を求めるべきだがいかがでしょうか。
(答弁メモ)
■山本局長■ みなと過剰な投資というが、私はそうとおもっていない。スーパー中枢港湾。整備は大切、ポートセールスソフトだが、ハードとソフトは両輪。セールス、将来どうなるか、推進どうなるかといわれるので、計画を受けて配船など両輪だ、 下関博多の例を言ったが、神戸震災前は、東アジアのハブ港、トランシップがプサンや他都市に流れた。九州瀬戸内内貿は地方港が整備されてプサンに流れている、何とかせなあかん。瀬戸内誘致基本戦略で、荷主へ個別訪問、フィーダーインセンティブ、直づけ支援、内貿もかなり増加しているが、プサン隣接フィーダーがトータルで安いので、フィーダー増加率は鈍化傾向。そのため、ポートセールスチームに民間も入って、中心になってもらって、内航フィーダー連絡会を立ち上げようと、昨年11月から。どういった対策をと工夫や効果的かと、現状やニーズを把握して、現地調査して、連絡会で今後フィーダーを増加させたい。 土地処分だが、空港は、今年度から3年度間インセンティブ導入した。心配してもらっているが、昨年6月からブライダルを分譲契約した。当初3,000u、8,700uは定期借地で満期時に購入を義務付けている。今年秋オープン、是非とも利用いただきたい。心配いただいた小型航空機機能用地は3ha。3月中旬に決定予定。関連用地ではずみつく。ひきつづき誘致加速させたい。本格的な起債償還まで積極的に取り組む。 副市長は新都市整備事業会計の資金は平成18年末で1459億円が、平成19年度末1700億円になる。空港などの起債償還は土地売却で資金確保、資金活用、一部借り換えして土地処分の対応をしたい。 新都市は住宅団地、市民生活向上確保税源の確保、企業会計独立採算。独立会計、一般へではなく、留保すべきものではない。くりだすのが当たり前ではない。
■大谷経営企画部長■ 海上アクセス。即刻中止というが、ベイシャトルは関空と神戸空港むすび利便性が高い。神戸が国際化ゲートウエイ両空港連携で、必要不可欠な都市装置。関経連と懇談会、利用促進本部でも必要性認識、平成19年は、駐車場無料化などで、目標41万に8割せまる31万5000万人、平成18年から1.6倍の増加。海上アクセスの経営安定で事業団が確実に開始、運航中止は避けるべき。収支改善少し時間かかるが、利用促進、経営改善、収益確保して、ひきつづき着実に進めたい。
■美濃振興部長■ 須磨海岸だが、花火はじめ、騒音、ゴミの、不正侵入、そのつど対策とっているが、従来対策では限界、条例をと必要性は従来より受けてきた。研究したいとやっきた。管理するうえで安全効果で議論を進めて、従前より他都市調査研究してきた。ことし6月地元との検討意見交換会、研究も進めている。実効性の意思決定できていない。条例は警察関係機関との協力得られたからした。車も別途海岸法で指定して条例施行と合わせて進めている。本条例施行にあたって、住民と構成している対策会議協議、海水浴場前と後との自治会、海の家、行政との意見交換会。市長への手紙、自治懇、婦人懇、関係団体から規制強化の要望あったから、昨年11月にパブリックコメントおこなって14人35件から。連合会からも、今シーズンに間に合うよう、制定して規制強化を要望を受けとっている。条例の意見提出時には、広報もしている、意見募集、住民意見聴いている、監視救難活動クラブからも騒音で放送が聞こえない、人命からも早期にと要望がでている。今年に間に合うように早急に制定して、安全したい。
■後藤空港整備室参事■ 管理収支だが。神戸空港、開港二年、556万人が利用された、19年度利用者は対前年度1割増加、神戸都市圏の玄関としてだいぶ定着。スカイマーク4月から6月は5便になる。同社に対して利便性を維持するよう要望しているが、先生がスカイマーク電話いただいたなら、7便にもどしてと言ってほしかった。季節便は昨年やっていきたいと、時期便数、社長は通年化を言及している。ここ2年から3年小型機にするというが、10機体制をさらに機材増やすという話もある。中部就航、神戸からの新たな展開の検討いただいている。地元の兵庫県、経済界、旅行会社から需要喚起で、大手エアライン2社スカイマーク、このたび小さい機材だが天草エアラインなど就航、これらも視野に入れて、就航便数で大型化をはたらきかけ、増収に努めたい。管理収支の見直しだが、見通しにそって、決算予算公表しているので、見直しは考えていない。
■松浦技術部長■ 湾岸道路だが、大阪から垂水ジャンクションまで80キロ、沿岸から連絡し、都市活力向上で計画している。そのうち14.5qは都市計画決定していない。決定権者は兵庫県、国を主体として手続きしている。湾岸道路西伸部整備で神戸港と直結する高速道路、背後圏とのアクセス、利便性向上が図られる。整備によって、空港、神戸港、物流拠点、医療文化施設レジャー施設都市機能などと連携で、阪神地域の活性化、国際物流機関ネット、国際競争力になる。みなとのなかに橋梁建設になるが、詳細はまだだが、間隔、高さ、これについては神戸港の入港実績で、客船でクイーンエリザベス2世号(QE2)なら入港可能だ。事業予定者と調整している。計画あるが、今後、景観配慮になると思う。
(再質問)
■松本議員■ 湾岸道路、できたら、港の競争力強化というが、それではモーダルシフトに3000万円もかけてすすめるのはなんのためか。陸上運送を減らしてCO2削減するためでしょう。補助制度、何のためにやっているか。QE2はもう廃止になっている。いまはクイーンメリー2号でこれは橋を通れない。5大港のなかで神戸だけが橋がかかっていない。船の大型化は世界の趨勢とよく局長口癖にしているが。客船こそ10万トン時代といわれ大型化していっている。このままほっておくだけでも、神戸港だけが水際に入港できる主要港になれる。そのことについて見解を聞きたい。
管理収支。スカイマーク来てくれるだろうというが。いま発表されているのは、中部国際空港3路線、神戸は発表されていない。希望ではなく見直しだ。希望があるというが、社長がいってくれた喜ぶより現実を見るべきだ。管理収支ではB777が7機就航するとなっていたが予算で0、来年はジャンボジェット4機来るとなっているが、そんなこと言っている航空会社あったら名前あげてみてください。
条例の件だが、7年前に私は聞いた、須磨の選出議員も絶えず質問されている。なぜ急に条例化になったのか?住民は不審におもっている。須磨警察に聞くと須磨警察づっと、いってきて、今回県警と警察署の強い申し入れをうけこうなったときく。警察経由でなく、市民の苦情をなぜ直接聞かない。事実がまちがっていたら訂正してもらいたい。ただちに住民の中に入って要望聞くべきだ。
空港島の借金返済優先で一般会計にいれないというが、公営企業法では。20分1以外はどこに入れとは書いていない。だからこれまで一般737億円、震災のときは3年間85億円と、ずっと入れ続けた。いつから一般会計入れないのか、ごぞんじないのか?
貨物の促進だが、スパ中の整備と瀬戸内の貨物誘致は車の両輪というが偏っている。ポートセールスにももっときちんと金も人もいれるべき、あまりに予算雲泥の差だ要望する。
■局長■ 737億円これまで開発会計から入れてきたのは理解している。できないわけではないのも理解している。ただ企業会計の性格から留保資金として本来留保すべき、企業会計の性格の問題だ。 モーダルシフトとの対比は大胆な意見だが、貨物は伸びないパイが一緒でパイは伸びてくるので、トラックは環境負荷。モーダルシフト、トラックと両方、極端なものではない。湾岸できれば、神戸港にアクセス優れたものになる。 客船誘致進めるが、QE2などが毎日入ってくるのではない、来たら横浜で他の岸壁で対応したい。客船誘致も大事だ。 管理収支だが、ジャンボ機は需要予測で国の基準で導入と試算している。実際の数値はそのつど記入している。ジャンボ以外にも小型が中型になるなど増収を図りたい。
■振興部長■ なぜ急に条例化というが、これまでも、条例や規制や罰則強化の声をきき、他都市事例など罰則の在り方、適応の在り方を研究して調査してきた。とくに昨年はサンドバギーや騒音の問題が健全化してきた。警察とのさらなる協議で、実効性が担保できると一定の確信を見通しを持って、今年7月に間に合うよう条例提案した。早急に調整してやりたい。
■松本議員■ 新都市から一般会計に繰り入れなくなったのは2年前だ、これは局長判断か、神戸市全体の判断なのか? どんなにがんばっても、やっと公募できた土地がすべて、うれても265億円の半分だ。がんばるというが、いい加減に目を覚ましてほしい。 湾岸道路の件だが、CO2の排出を減らし、環境にやさしい港づくり。いま、おおきな世界的な問題だ。こういうことをうちだしたら、きっとこういう形でも貨物誘致が伸びる要素になる、ぜひ考えていただきたい。
■局長■ 繰り入れの判断は神戸市です。 モーダルシフトなどCO2問題など当然、地球環境上など大きなテーマは当然意識したい。
■松本議員■ 神戸空港、海上アクセスの答弁と聞いていると市長の政治姿勢が見えてくる。赤字穴埋めを優先する。かるもプールの改修もできない。いま敬老パスで31億円の負担問題。ぜひそういった市民に目に向けた対応を求める。
※答弁要旨は議員団事務局によるものです。正確な議事録は神戸市会のホームページに順次掲載されます。 |