予算特別委員会での「敬老パス問題」請願紹介議員趣旨説明
2008年3月7日 段野太一議員
本委員会に提出されております「敬老パス」に関わる4件の請願について、紹介議員を代表して主旨説明させていただきます。 この4件の請願はいづれも「敬老パス制度を現行のまま維持してほしい」との共通の想いが込められており、それぞれ、市の有料化提案の問題点を指摘しているものであります。そもそもこの「敬老パス」制度は、昭和48年以来、高齢者の長年にわたる社会的貢献への感謝と敬意を込めてつくられ、存続されてきた神戸市の象徴的な福祉施策であります。いまやこの制度は、高齢者の日常生活に欠かせない制度となっており、「無料」で、バスや地下鉄等が利用できるという「安心感」が高齢者の外出機会を促進し、市場、商店街の活性化、さらにはボランテイア活動や生涯学習など社会参加にと、計り知れない波及効果をもたらしているものであります。それだけに、突然の有料化提案がどれほど市民に衝撃を与えているか市長は改めて考えるべきであります。 この度の「敬老パス」有料化提案の問題点は、それぞれの請願内容にあるとおりですが、 まず第一の問題は、「民バス事業者」が増額を求める根拠、利用実態が正確に調査されていないという点であります。民バス事業者の要望書には「利用実績等を考慮の上検討を」となっており、利用実態を正確に把握することが検討する前提条件であります。また、市と民バス事業者との協議は、双方が取り交わしている「協定」第10条に基づき、調査された結果を基に協議するのが本来であります。協議の場も持たれないまま、総額で5.8億円だった民バスへの補助金と利用者負担で、一挙に18億円以上の収入にと跳ね上がる、要望書一枚提出しただけで、15%も乗客を減らしておきながら、実に12億円も増額されるというのは、とうてい市民の理解を得られるものではありません。 第二に、神戸市自らはただの一円も新たな支出をしないという問題点であります。高齢化という社会現象に対して、行政が一円の負担も増やさず、31億円にのぼる巨額の負担をすべて高齢者に背負わせる。こんな過酷な話はありません。税や社会保険料負担の増加が高齢者のくらしを直撃しているなかで、税収が増えた側の神戸市が負担せず、被害を受けている高齢者に莫大な負担をおわせる。ここには敬老の精神も、福祉の心もどこにも見あたらないのであります。 第三の問題点は、高齢者から徴収する31億円が、民間事業者だけではなく、市バス、地下鉄にも配分されること。つまり、民バスからの強い要請でという口実をかかげながら、最も多額の収入を得るのが市の公営企業であるという点であります。この間、全く議論の俎上になかった市の公営企業に、有料化によって得られる31億円のうち、22億円も配分される。これも市民の怒りを呼ぶところであります。 第四に、低所得者対策として提案されている年間150回分の乗車という制度は、年52週として計算すると、週に片道3回分、つまり無料になるのは、一週間にバス往復一回半のみ、これでは通院まで制限しなければならず、およそ低所得者対策といえるものではありません。 以上、主な問題点について申し上げましたが、市民の指摘を待つまでもなく、無駄な行政施策こそ、まずメスを入れるべきであります。 市民の暮らしになくてはならない「敬老パス」制度を現行通り維持存続するため、請願第25号はじめ4件の請願をすべて採択していただきますようお願いして私の趣旨説明といたします。 |