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2008年03月27日

「ムダを削り、市民生活まもる予算に」

本岡せつ子議員が予算組み替え動議の提案説明

 私は、日本共産党の提出議員を代表して、予算第1号議案「平成20年度 神戸市一般会計予算」等の編成替え等を求める動議の提案説明をおこないます。
この動議は、平成20年度神戸市一般会計予算を、市長に対して、次に述べます趣旨で編成替えをおこなうよう求めるとともに、関連する市場事業費予算、国民健康保険事業費予算、海岸環境整備事業費予算、市街地再開発事業費予算、神戸市営住宅事業費予算、介護保険事業費予算、空港整備事業費予算、下水道事業会計予算、港湾事業会計予算、病院事業会計予算および水道事業会計予算についても、予算第1号議案の編成替えにともない、必要な編成替えをおこない、再提出することを求めるものです。
私たち議員団の提案する予算組み替え動議は、市民本位の市政運営をおこなうためには、自治体の姿勢や予算の編成方針はどうあるべきかを真剣に検討し議論を重ねた、建設的な提案であります。

(1) はじめに、何故予算案の組み替えを求めるかについて、申し上げます。

市長が提案された予算案は、市民のくらしを顧みることなく相変わらずのむだ遣いを続け、市民に負担を押しつけるものになっているからです。
市長は『敬老パスの有料化』を強行して高齢者に31億円もの新たな負担を押しつけ、増税や社会保険料の負担増で苦しむ市民のくらしに大きな打撃を与えています。敬老パス制度は「現行制度のまま存続を」求める7万筆を超える署名や、今議会に提出された141件もの請願・陳情に込められた市民の願いに応えることなく、年間延べ700万人もの足を奪う敬老パスの有料化をすすめようとしています。その上に、公共料金や市民サービスを切り下げる値上げ提案、既存中小企業に対する不十分な対策、保育所民営化の強行や中央市民病院の移転等々、市民の意見を聞かず強行的にすすめています。

その一方で、市民の根強い反対の声を無視して神戸空港の事業推進に122億円、海上アクセスに1億9千万円支援すると共に、船舶購入のために3億9千万円貸し付けます。スーパー中枢港湾建設に59億円、医療産業都市構想には24億円など、相変わらずのムダな投資は引き続きすすめようとしているのです。このような事業の資金を市民のくらしを守るために使い、くらしと営業を応援する施策をすすめるために予算を集中するよう、予算組み替えを提案いたします。

(2)それでは、組み替え提案の主な内容について申し上げます。

第1の提案は、市民のくらしと福祉を最優先にする予算に切りかえることです。
自公政権による構造改革路線のもと社会保障が切り下げられ、あらゆる分野でくらしが大変です。組み替え提案では、市民生活を応援するために、くらし・福祉にかかわる制度を充実、あるいは創設し、住民負担を軽減させています。
国民健康保険料の引き下げは喫緊の課題であり、一世帯あたり平均一万円の引き下げを実現するために一般会計から繰り入れをおこないました。介護保険では保険料・利用料の負担を軽減し、介護されている家族のための介護福祉助成制度を創設します。切り捨てられた生活保護世帯への夏冬見舞金、上下水道基本料減免制度を復活させます。さらに、敬老祝い金を元に戻し、70才以上の高齢者に支給します。
応益負担が導入された障害者自立支援法は、障害が重い人ほど高い利用料負担が強いられ、障害者の自立を妨げています。サービス利用者への軽減策をすすめるとともに、神戸市独自のあたたかい施策として重度障害者福祉年金を予算計上しています。

第2の提案は、子育てと教育に関連する予算を大幅に増額することです。
保護者との合意ができないまま公立保育所の民営化がすすめられ、子どもたちの心に大きな傷を残しています。4月からの民営化のための支出は中止し、今後の民営化計画は白紙に戻します。保育所整備助成費の増額、民間保育所への助成を強め、待機児童を解消します。
子どもの医療費助成では、中学卒業までの医療費を完全無料にするための予算を計上しています。兵庫県は福祉医療の切り捨てを明らかにしましたが、県にも働きかけながら、子どもの医療を守るための施策として取り組みます。
県民の運動に押され、兵庫県は運動に押されて20年度から小学4年生までの少人数学級を実施します。この制度に上乗せして、6年生までの全学年で少人数学級を実現する予算を提案し、どの子も「楽しい学校、わかる授業」といえる神戸の教育実現に向けて、神戸市で独自に正規雇用の教員を配置します。このことは雇用の増加にもつながるものです。
格差と貧困の拡大は子どもたちの生活にも影響しています。就学困難な子どもたちを応援する制度である、小中学生の就学援助制度、高校生の神戸市奨学金、神戸市大学奨学金の予算をそれぞれ増額しています。

第3の提案は、中小企業と地場産業の振興をはかり、雇用を拡大することで、神戸経済の活性化を図るものです。
中小企業の活性化は神戸経済の発展のカギです。中小零細企業の実態調査と予算の増額、中小企業振興条例の制定をおこなうとともに、地元の中小建設業者の仕事確保につながる民間住宅の耐震化工事やリフォーム工事の助成制度をつくるために予算計上しました。その他にも「販路開拓支援」「ケミカルシューズ産業活性化支援」「地場産業の振興」「商店街・小売市場による地域力アップ事業」等への予算を増額して、中小企業の具体的な要望に応えます。原油高騰に対応する予算も計上しました。
若年者の就業が社会問題になっていますが、市長の提案した若年者就労支援推進のための予算はわずか215万円です。若年者をはじめとして市民の雇用を増やすために、あらたに就労支援専門相談員を配置することや、継続雇用奨励交付金、高校生への就職情報提供、ネットカフェ実態調査実施などの予算を計上しています。

第4の提案は、公共料金などの値上げ提案を中止し、市民負担の軽減をはかるものです。
新年度の予算案には「受益と負担の適正化」などを口実に、多くの値上げ提案がされています。保育所の保育料、斎場火葬料、建築確認申請等の手数料、博物館の年間パスポート、会議室や運動施設等、公共施設の使用料などが値上げされます。新しく学童保育の利用料、粗大ゴミの有料化も提案されています。国の悪政による負担増、原油高騰とそれに伴う値上げでくらしは大変なのに、その上に、敬老パスの負担増を含め市民には新たに37億円もの負担が増えることになります。組み替え提案では、市民生活に追い打ちをかける値上げは中止し、すべて削除しています。

その他に、住民参加を保障するために、住民投票の条例化にむけて調査費を計上しています。この間、神戸空港建設や運営をめぐる問題や中央市民病院の新築移転、公立保育所の民営化、敬老パスの有料化など、市政をめぐる重大な問題に市民は高い関心を寄せています。ところが、神戸市は市民の意見を聞かず、どの事業も強行にすすめています。このような姿勢をあらため、市民の多数の声で市政運営をすすめるための住民投票の条例化を行うことを提案しています。
また、平和の問題については、33周年を迎えた非核「神戸方式」をもつ神戸市として、平和について世界の人々と共に考え、核兵器の廃絶に向け情報発信をおこなうための予算を計上しています。
以上が組み替え提案の主な内容です。

(3)次に、これらの施策を実現するための財源対策について申し上げます。

必要な財源については、むだ遣いと不要不急の事業を削減するとともに、市民サービスの低下につながるもの、市民合意もなく、すすめるもの、費用対効果が期待できないもの、については見直すことによって、捻出することとしました。
さらに、不足する資金については新都市整備事業会計から17億円繰り入れることにしています。新都市整備事業会計の土地売却などから得た利益は、市民のくらし・福祉や教育等の施策に活用することは当然のことです。同時に自治体本来のあり方だと考えるからであり、なによりも市民の願いでもあります。

(4)それでは、財源対策の主なものについて申し上げます。

神戸空港関連では、神戸市は「市税は投入しない」としながら、今年度も来年度も、空港整備事業へ繰り出しが予定されています。明らかに公約違反です。空港島東緑地の整備費など、一般会計の空港関連の予算はすべて削除いたしました。
スーパー中枢港湾、PC-18への大水深岸壁整備は、現在の実態や対費用効果からも不要な事業であり中止します。
新長田駅や三ノ宮駅周辺のデッキ整備事業をすすめることは、明らかなムダ遣いであり中止すべきものです。
次世代スーパーコンピューター、医療産業都市構想や新産業・ベンチャー支援に偏重した予算では、既存中小企業・地場産業への直接支援、ひいては神戸経済の活性化にもつながりません。毎年二億円も税金を投入する魚腸骨資源化事業も見直しました。
総額1023億円もの中央市民病院新築移転と並行して行われる独立行政法人化は、市民病院群の公的病院の役割をゆがめるものであり、全額削除しました。
 しあわせの森の公園用地買収、神戸震災復興記念公園負担金、国営明石海峡公園負担金、JR臨港線跡地整備など、市民からの批判や疑問がでている事業についても削除しました。
本州四国連絡高速道路株式会社、関西国際空港株式会社への出資金は毎年多額にのぼっています。本来は国の責任ですすめるべきであり、削除しています。
舞子ビラを運営する外郭団体・神戸マリンホテルズへの貸付金については、今後の運営見通しが不透明で市民合意も不十分であり、予算の全額を削減しました。御崎公園スタジアムやフルーツフラワーパークについても一般財源の繰り出しを減額しています。
後期高齢者医療制度は、お年寄りが病院にかかりにくくなり、長寿が喜べない社会になると、全国で怒りが湧きおこっています。問題だらけの制度は撤回・中止すべきであり、実施に関する経費は削除しています。
個人情報保護の観点からも問題である住基ネット、電子市役所の推進、戸籍のOA化、新庁舎建設事業など不要不急事業も見直しをおこないました。
これらの財源対策によって、76億円の一般財源が捻出されます。また、39億円の市債発行を抑えることができ、市の財政再建に役立つものとなります。

以上、市民のくらし・福祉・営業を守り、神戸経済の活性にむけての提案と、ムダを省き、不要不急の事業を削減して捻出した財源対策について、主な点をご説明申し上げました。
議員の皆様のご賛同とご理解をお願い申し上げまして、予算組み替え提案の説明を終わります。

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