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2008年03月27日

「長寿を祝えない神戸市にしていいのか」

森本 真議員が本会議で予算反対討論

 私は、日本共産党市会議員団を代表して、予算第1号議案,予算第2号議案,予算第4号議案,予算第5号議案,予算第12号議案,予算第13号議案,予算第16号議案,予算第17号議案,予算第20号議案〜予算第24号議案,第1号議案,第4号議案〜第9号議案,第12号議案,第14号議案,第18号議案〜第20号議案,第22号議案〜第29号議案,第31号議案,第37号議案,第39号議案〜第43号議案,第45号議案及び第46号議案について委員長報告に反対し、「神戸市一般会計予算等の編成替えを求める動議」、「第38号議案 須磨海岸を守り育てる条例の件に対する修正案」、「神戸市敬老優待乗車証の交付に関する条例の件」について賛成する討論をおこないます。

 2008年度予算案は,本会議や予算特別委員会で指摘してきたように,市民のくらしをかえりみず,ムダ遣いを継続し市民に負担を強める予算案となっています。

 反対の第一の理由は,高齢者の足である「敬老パス」の有料化を強行しようとしていることです。
 敬老パスの有料化は、のべ700万人もの高齢者の足を奪い,新たな負担を押しつけ,増税や社会保険料の負担増で苦しむ高齢者の暮らしに大きな打撃を与えます。また、市場・商店街などへの経済的影響や介護・医療費の増大・高齢者の健康への影響など、計り知れない害悪をもたらします。
 正確な利用者の実態調査もせず、市長の「有料化ありき」の言動が、市民を惑わし、与党会派からも議会軽視、住民無視との指摘を受けました。
 しかも、総括質疑で市長が答弁した「激変緩和の再検討」は,市バスや地下鉄の交通局予算案の撤回・再提出を要するものです。
 7万筆をこえる「現行制度を守れ」の署名やこの間提出された200件をこえる請願・陳情に込められた市民や高齢者の思いは「現行制度の維持」です。
 長寿を喜べない神戸になっていいのでしょうか。市民の願いを踏みにじる矢田市長の責任は重大です。

  第二の理由は,市民の批判を無視してムダ遣いを継続していることです。
 開港2年が経過した神戸空港の用地は,依然として売れず,2009年度からはじまる莫大な借金返済の目処も立っていません。また,市民から,ムダの象徴として指摘されている海上アクセスは、累積赤字164億円を抱えています。にもかかわらず、新年度も約2億円の補助金をだし,あらたな船舶購入資金として約4億円貸し付けるなど,反省もなくムダ遣いをすすめています。
 2008年度予算案では、神戸空港関連に122億円、スーパー中枢港湾建設に59億円、医療産業都市構想推進に24億円、本州四国連絡高速道路への出資に23億円など、むだ遣いは相変わらず続いています。

 第三の理由は,市民の声を聞かない神戸市の態度は、「市民参画」に値しないからです。 「敬老パス」問題に対する一連の対応は,市民不在,議会無視のそしりは免れません。行政に対する市民不信をもたらすものです。
 広報で、特別号も出し、再三「市民の声を聞きます」といいながら、まったく聞いていません。300通をこえる市長への手紙でも、市長の提案に賛成しているのは、ごくごく少数です。神戸市が自らとったアンケートの結果を見ても、「乗るごとに負担」という意見は、高齢者のごく少数の意見です。
 市長が「市民とともにつくる神戸」と言っても、市民はもう信用しません。

 第四の理由は,公共料金を全面的に引き上げる予算を計上していることです。
 「物価対策室」を設置し、原油高騰など物価高に対処しようとするのとは裏腹に、神戸市自身が、保育料の引き上げをはじめ,球技場や体育館など公共施設の利用料,斎場使用料の引き上げ,学童保育の有料化や粗大ごみの有料化、敬老パスの有料化など,まさに「ゆりかごから墓場」まで市民生活の全部門に及ぶ値上げです。市民のあらたな負担は37億円にもなります。このことは、貧困と格差が問題となっている現在、市民の暮らしや社会活動に大きな支障を来すものとなるからです。

第五の理由は,市の経済政策が空港や医療産業関連に偏重し,既存中小企業支援や若者などの雇用対策も極めて不十分だからです。
 インセンティブと称して、ベンチャーをはじめとする進出企業や大企業は優遇しています。しかし、神戸市の産業を担っている中小企業やケミカルをはじめとする地場産業は、震災から14年目を迎えるいまも、「震災と不況」の影響に苦しんでいます。
 また、震災で商品などすべてを失なった再開発地域の商店街では、ビルができたものの、空き床が大量に発生し、商売そのものが立ちゆかなくなっています。
 そんな困難ななか、何とか踏ん張っている業者への支援は、ほとんどありません。
 また、深刻な社会問題となっている貧困と格差に目を向け,実態を是正する姿勢も対策も見られません。「ワーキング・プア」と呼ばれる働く貧困層の増大や,派遣・パート・アルバイトなど非正規雇用労働者に対する対策は,国や県にのみ任せるものではなく、神戸市自らが、正規雇用をふやす施策をおこなうべきです。

 第六の理由は,市民や保護者の反対を押し切って,さらに公立保育所の民営化を進めようとしているからです。
 2006年から始められた公立保育所民営化は、子どもたちの心に大きな傷を残しています。 しかも、局長はこの実態をまったく知らず、子どもたちや保護者の声を無視して、2007年度末で9カ所を、そして2010年までに20カ所もの公立保育所民営化をすすめようとしています。

 第七の理由は,医療センター中央市民病院の移転やPFI手法の導入,病院群の地方独立行政法人化など,市民の反対,医師会など医療関係者の意向を無視して進めようとしているからです。
 神戸市医師会は、明確に反対を表明しています。
 「医師会には説明した」と答弁されていますが、いま、市民に必要な医療・病院は、いつでも、どこでも、だれでも安心してみてもらえる市民の病院です。
 医療には、神戸市の「説明」だけでなく、市民や医師会の「納得(理解)と同意=インフォームドコンセント」が不可欠です。しかし、現在すすめようとしている新病院構想は到底、市民や医師会の納得は得られません。
 また、市民病院の地方独立行政法人化は,公立病院としての理念や公的役割を,採算性中心に根本から変質させようとするもので,容認できるものではありません。
 以上が反対の主な理由です。

 なお,日本共産党議員団が提案している予算の編成替えを求める動議は,このような予算案から,ムダ遣いや不要不急の事業を削減することで財源を生み出し,市民のくらしを守り、市民負担増をやめさせる施策を打ち出しています。
 同時に,福祉・教育、子育て支援,雇用対策や中小企業振興策,環境対策や安全なまちづくりなど,市民の暮らしを応援する施策を提案しています。
 予算編成替えを求める内容は,神戸市が自治体本来の役割である「市民の福祉向上」を果たすために提案しています。

 また、「神戸市敬老優待乗車証の交付に関する条例」案は、現行制度の敬老パスを守り、高齢者が、無料で市バス・地下鉄・新交通、民間バスなどに乗車でき、高齢者の足を守るために不可欠なものです。また、市場・商店街などの地域経済活性化や介護費や医療費などの減少などにも役立つ制度として大変有効です。そして、他都市と比較しても、神戸の誇るべき福祉施策として続けるために必要なものです。
 なお、与党から出された附帯決議は、市長の「乗車ごとに料金をとる」という原案を追認し、「当分の間」とされている減額期間が終われば、高齢者に多大な負担をかける内容になっています。
 低所得者対策では、何種類ものプリペイドカードや回数券を持たざるを得ないという煩雑さも変わりませんし、利用実態もわかりません。これまでの与党のみなさんの主張からすれば「利用実態を把握するまで無料を継続する」との提案がでるのかとおもいきや、市民の願いとはあまりにもかけ離れた内容です。
 制度のある政令指定都市でも、このような煩雑で、負担も大きい制度はありません。政令指定市のなかでも一番最悪な制度となってしまうことを指摘しておきます。

 最後に、「第38号議案・須磨海岸を守り育てる条例の件に対する修正案」は、地域住民の声を受けとめ、充実したよりよい内容にする意味で有効であります。

 以上、委員長報告に反対の理由、また、予算等の編成替えを求める動議や敬老パスの条例案など賛成の理由を述べさせていただきました。
 ぜひ、議員の皆様のご賛同をお願いいたしまして,討論といたします。

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