神戸市市民参画条例(案)
29日の神戸市議会本会議で、日本共産党神戸市会議員団は「神戸市市民参画条例案」を提案しました。以下その内容です。
神戸市は,東西に六甲山脈が連なり,南には大阪湾をのぞむ,自然豊かな美しいまちです。 私たち市民は,この美しいまちを愛し,自然をまもり,よりよいまちとしていくために努力し,次代の子どもたちに引き継いでいかなければなりません。 そのためには,市民が主体的に,市民による市民のための市政・まちづくりを力合わせて進めていく必要があります。 いうまでもなく,市政の主役は市民です。 地方分権の時代といわれる21世紀の地方自治をすすめる主体は,市民でなければなりません。地方自治への住民の参画は,まちの活性化と繁栄につながり,市民相互の連帯感をつよめます。自ら住み,働き,学ぶ地域への愛着は人間本来のものであり,市民の持つ知恵と力をまちづくりに発揮させることは,神戸市の現状を打開する鍵を握っています。 1995年1月17日,阪神・淡路大震災でたくさんの尊い命が失われ,たくさんの市民が財産を失い,たくさんの人の生活が大きく変わってしまいました。 破壊されたがれきのまちから10年目になる今なお,まちも市民の暮らしもまだ復興の途上にあります。新しい神戸のまちをどう復興させていくのか,これは私たち市民にも課せられた大きな課題です。 どのような神戸のまちをつくっていくのか,どのように復興させていくのか,このことを決める主体は私たち市民です。 私たちは,市民としての誇りを持ち,主体的に市政に関わるとともに,市民の参画が保障される神戸のまちの創造を目指し,ここに,神戸市市民参画条例を制定します。 (目的) 第1条 この条例は,憲法に保障された地方自治の本旨にもとづき,本市のまちづくりへの市民参画のあり方について,市民の権利と責務並びに市の責務を明らかにするとともに,市民参画の基本原則を定めることを目的とします。 (用語の定義) 第2条 この条例においての用語の定義は,次のとおりです。 - 市民とは,神戸市に住み,働き,学ぶすべての人のことをいいます。国籍は問いません。
- まちづくりとは,前文に掲げた理念を住民自治によって,実現することをいいます。
- 参画とは,市民活動に対する市の支援と不干渉及び不可侵が保障されたもとで,市が実施する施策や事業等の計画策定・実施・評価等の各段階に市民が参加することをいいます。
(市民の権利) 第3条 市民は住民自治の主体であり,まちづくりを行う権利を有します。 2 市民は,市の計画立案,策定,決定,実施及び評価の各段階に参画する権利を有します。 3 市民は,主体的にまちづくりに参画し,実践を積み重ねながら,住民自治拡充の役割を担うことができます。 4 市民は,市に対し,情報の提供請求をすることができ,適正かつ公平に受け取ることができます。 5 青少年及び子どもは,日本政府が批准した「児童の権利条約」第12条に基づき,それぞれの年齢にふさわしいまちづくりに参画する権利を有します。 6 市民は,市の施策に対し批判的意見を述べたり,まちづくりに参画しないことを理由に不利益を受けることはありません。 (市民の責務) 第4条 市民は,まちづくりの主体であるとの自覚のもと,自主・自立的な市民の活動をお互いに尊重し,行動します。 2 市民は,その権利の行使にあたっては常に現在及び将来の市民の暮らし,福祉の向上に配慮します。 (市の責務) 第5条 市は,まちづくりにおける市民参画のシステムを確立し,市民の意思を取り入れ,市民参画を基本として,総合的かつ迅速な行政運営を行います。 2 市は,重要な計画等を策定する場合,市民に複数の計画案を提示します。 3 市は,市民に対して説明責任及び応答責任を果たします。 4 市は,市民から情報の請求があれば,適正かつ公平に公開しなければなりません。 5 市は,市民の自主的又は自立的な活動に対して市の施策に批判的であるかどうかにかかわらず尊重し,必要に応じて支援を行わなければなりません。 6 市は,職員に対して,まちづくりにおける市民参画が推進されるよう啓発や研修等を行わなければなりません。 (議会の役割) 第6条 議会は,市民の多様な意思を市政に反映するため,常に市が適正な行政運営を行っているかを監視します。 2 議会は,市民と意見交換を十分に行い,立法過程から情報を共有すると同時に,その意思が施策に反映するよう努力します。 3 議会は,公開とし,市民に開かれた場とします。 (職員の責務) 第7条 職員は,前文に定める基本理念をもとに,市民との信頼関係づくりにつとめ,市民の意思を市政に反映するよう努力します。 2 職員は,まちづくりにおける市民参画を推進するために,市民の中に入ってよく声を聞くとともに自己啓発につとめなければなりません。 (計画策定段階での市民参画の保障) 第8条 市は,施策の企画段階から,すべての情報を市民に公開する義務を負い,市民は,主体的に参画し,調査・質問するとともに意見を述べる権利を有します。 2 市民は,市に対して具体的な提案を行うことができます。 3 市は,市の予算編成や,基本的な施策を定める計画及び個別施策の基本的な計画の策定又は変更について,市民から広く意見を聞き尊重しなければなりません。 4 市民,議会,市は,市民意見聴取の実施を提案することができます。 5 審議会等の市民委員は公募を原則とし,男女比,年齢構成及び地域構成に配慮します。審議会は原則公開とします。 (実施段階での市民参画の保障) 第9条 市は実施段階において,市民に対する説明責任を負い,市民の質問に答えるとともに,情報を適正かつ公平に公開する義務を負います。 2 市民は,市に情報の提供を請求することができ,その情報にもとづいて,調査・質問するとともに意見を述べる権利を有します。 (評価段階での市民参画の保障) 第10条 市民は,市が行っている施策・事業もしくはすでに完了した施策・事業に対し評価し,意見を述べることができます。 2 市は,前項の評価を次の年度の予算編成に活かします。 (住民投票) 第11条 市は,市の施策について,直接,市民の意思を確認し,判断をあおぐため市民による,住民投票制度を設けることができます。 2 市民,議会,市は,住民投票を発議することができます。 3 18歳以上の日本国籍を持つ者と18歳以上の永住外国人で,神戸市に3か月以上居住する者の総数の50分の1以上の者の連署をもって,住民投票を市長に請求することができます。請求があれば,市長は住民投票を行わなければなりません。 4 住民投票を行うときは,市長は,住民投票の目的を事前に明らかにし,その結果を尊重します。 (委任) 第12条 この条例の施行に際し,必要な事項は規則で定めます。 附則 この条例は,平成16年4月1日から施行します。 以上 |