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2002年11月

阪神大震災から8年
災害公営住宅に見る被災者の生活実態
日本共産党神戸市議団のアンケート結果から

今回のアンケートの概要

1.アンケートの目的

 阪神・淡路大震災から8年。被災市民の暮らしは震災と長引く不況の中で、きわめて厳しい状況におかれています。被災者や民主団体、日本共産党などで構成する「8年後の被災地調査委員会」は、暮らし、営業、住宅再建ローン、区画整理・再開発、市場・商店街などの実態、さらに災害公営住宅での実態調査をおこないました。そのうち、日本共産党市議団は災害公営住宅の調査を担当。災害公営住宅入居者の家族構成、収入、生活不安、コミュニティの形成状況などを把握し、課題と解決方向を探ることを目的にアンケート調査をおこないました。

2.配布対象と配布方法、回収方法

 アンケート用紙(B4判大)に返信用封筒をつけて、市内の災害公営住宅約3万戸のうち、団地全体が災害公営住宅となっている団地に各戸配布し、郵送(受取人払い)で回収しました。公団借り上げ住宅も対象としました。実施時期は、02年9月10日から11月15日。

3.回収状況

 11月15現在で、1097通が返送されています。その中から、「公団」「その他住宅」の内、家賃が8万円以上のもの58通は「災害公営住宅外」として、集計対象から外し1,039通を集計しました。現在、居住している区別と、震災前の居住区別、年齢区分別の返送状況は別表の通りです。年齢別では、65歳以上の方が65%を占めており、高齢化の進行を反映しています。

4.分析の視点

 国連の「経済的、社会的及び文化的権利に関する規約委員会(社会権規約委員会)」は、阪神・淡路大震災の被災者対策について「高齢者が不慣れな環境でほとんどなんの世話もされず生活している」「低所得層が、住宅再建のための資金調達でますます困難になっている」ことなどに懸念を表明し、具体的施策を講じるよう、日本政府に勧告を出しています。この勧告を受け、被災者や支援団体は、国、自治体に「勧告内容の実施」を求めてきました。ところが、国も、県も神戸市も「勧告には事実誤認がある」等との態度に終始しています。そこで、災害公営住宅アンケートで、高齢者の置かれている状況や福祉の対応、コミュニティの形成の実態などを調査し、以下の視点で分析しました。

    1. 「団地内に友人・知人の有無」「自治会活動への参加状況」などから、地域コミュニティへのかかわり度と生活との関連性を検討。
    2. 「福祉職員や民生委員の訪問の有無」など、行政による入居者への働きかけの度合いと生活との関連性についてもみました。
    3. 収入、家族構成とコミュニティへの参加状況の関連性も検討し、課題と解決すべき方向を検討しました。
    4. 家族構成、収入の現状、主な収入の種別、日常生活で抱えている不安の内容を聞き、災害公営住宅全体に必要な行政施策が何かを検討しました。
    5. 家賃の減額措置は、入居後5年間とされており、その後は激変緩和の措置はあるものの、入居後10年で廃止されることになっています。このことに関する入居者からの意見を元に、今後の減免制度のあり方を検討しました。
    6. これらを元に、高齢者の置かれている状況を客観的に把握し、必要な施策を検討しました。
    7. その他、自由意見を元に、災害公営住宅に必要な施策について検討しました。

年齢別
回答数
25歳未満
1
〜40歳未満
60
〜50歳未満
44
〜60歳未満
121
〜70歳未満
302
〜80歳未満
357
80歳以上
119
不明
35
合計
1039
現在区別
回答数
東灘
136
195
中央
193
北区
45
兵庫区
62
長田
108
須磨
64
垂水
108
西
119
不明
9
旧住区別
回答数
東灘
184
196
中央
136
北区
10
兵庫区
121
長田
216
須磨
77
垂水
34
西
10
41
不明
14
回答者の高齢者比率(%)
住居
65歳未満
65歳以上
市営
34.50
65.50
県営
29.60
70.40
公団
51.38
48.62
その他
36.84
63.16
合計
35.16
64.84
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