神戸市政Q&A(目次)>>
15.福祉を削る口実・外部評価っていったい何?
アイ: 最近、外部評価ってよく聞くけどどういうもの?
シン: 神戸市事務事業外部評価、っていうんだけど、神戸市の仕事を外部の人に 「市民の目線」 で評価してもらって、見直そうというんだ。ところが、これが、市民福祉やサービスを切り捨てる口実にされている。
アイ: でも外部評価って必要なんじゃない?
シン: 確かにね。だけど問題はやり方なんだ。学識経験者とか10人くらいが評価委員になっているんだけど、いくつもの事業を数時間で評価する、っていうものなんだ。その施策を利用している人の意見は何も聞かれていない。利用している市民がどう思っているのかもわからない人が、必要か、必要でないか、と結論を出すんだから、乱暴すぎるよ。
アイ: 敬老祝金もそれで縮小されたんだったわね。
シン: うん、今まで77歳、88歳、99歳、100歳以上の人がもらえていたのに、88歳と100歳に変えてしまった。外部評価委員は 「廃止検討」
という評価をしていたんだ。高齢者は楽しみにしてたんだよ。孫の小遣いにってね。
アイ: 生活保護の夏期冬期見舞金は廃止されたのよね。
シン: そう。企業のリストラや不況の影響で、生活保護世帯は急増しているんだ。夏や年末というと、どの家庭でも普通の月以上に出費もかさむじゃないか。見舞金はその費用の一部になっていたんだよ。合計6800円なんだよ。年間予算も4億円足らずなんだ。重度障害者の福祉年金もやめてしまった。月額2200円、年間でも6億5000万円ほどなのにね。
アイ: 敬老パスなんかもやり玉にあがってると聞いたけど。
シン: 03年の報告では敬老パスについては 「少なくとも負担額引き上げ」 と言われている。04年には福祉パスについて 「不正利用がある」 と決めつけて、「有料化も検討すべき」を求めている。
アイ: 不正があるっていうけど、その人たちは自分で調べていないんでしょう。一方的ね。じゃあ、市民がいらない、っていってる空港なんかにはどんな評価をしているの?
シン: 外部評価委員の考えが端的にでているのが、04年のポートライナーの延伸複線化にたいする評価だね。どう書いているかというと 「神戸空港へのアクセスとして必要」
だと書いている。どう思う?空港推進、という外部評価委員の姿勢が明白だろう。
アイ: 神戸市の言い分と同じね。そんなやり方ですすめられたら、福祉や市民サービスはどんどん削られるし、ムダづかいは野放し、ということになるわね。ひどい話ね。他都市でも同じようなやりかたなの?
シン: 横須賀市のやり方は、まったく違う。現場の職員の意見と市民の評価をあわせて各事業を評価している。日本共産党議員団が調査してきて、神戸市でも市民代表を入れるべきだ、って質問したんだけど
「考えていない」 という答弁だよ。本当に姿勢が逆立ちしているよね。
アイ: 本当の意味で、「市民の目線」 で評価する制度に変えていかないといけないわね。
シン: そのためにも、福祉施策の拡充などを、市に要求していく必要があるね。その中で、神戸市の姿勢もわかるものね。
■参考資料
表:2004年外部評価報告書より
| 事務事業 |
事業内容 |
外部評価(要旨) |
議員団の評価 |
05年度予算対応 |
| 災害援護資金貸付償還事務等 |
被災者に貸し付けた災害援護資金の返済指導業務 |
引き続き適切な返済指導を。人件費コストが高い |
生活実態に応じて、少額返還も含めてまじめに返還しようとしている被災者に「適切な返済指導」の名目で、強制的取り立ては絶対にあってはならない |
- |
| 民間社会福祉施設助成 |
民間の社会福祉法人に対する各種の助成制度 |
本当に必要なところに対応できているかどうか |
多くの社会福祉法人は、懸命に福祉の推進に取り組んでいる。こうした施設への助成は必要であり、「必要なところかどうか」ということを口実に、削減するようなことをしてはならない |
- |
| 生活保護事務 |
|
確実に自立できていない人がいる |
自立できていない人がいる、というが、自立の条件を摘んでいるのが行政である。必要な人には、すぐに対応する保護行政とすべき |
- |
| はり・きゅう・マッサージ施術料助成 |
70歳以上の希望者に、施術1回につき1000円を年4回まで助成 |
利用者が限定されている |
意義が認められるとしており、さらに多くの人が利用できるような取り組みが必要 |
- |
| 福祉乗車証 |
障害者などへの地下鉄・バスなどの無料乗車証 |
有料化も検討すべき。不正使用対策の徹底 |
敬老パスと共に、生活弱者に対する支援策の大きな柱のひとつ。有料化はすべきではない。 |
- |
| 福祉電話(高齢) |
低所得の高齢者に電話を貸与。地域見守り支援の一助として実施 |
16年度以前の設置者にも基本料負担を |
一人くらし高齢者にとって、電話は数少ない会話の手段。費用は5000万足らずです。これまで削るのでしょうか。 |
- |
| タクシー利用助成 |
公共交通機関の利用が困難な障害者に支給 |
使う人と使わない人で不公平感がある。有償交付検討を |
「不公平」「公平性確保」というのも、福祉切り捨ての理由として使われる |
- |
| 震災復興:復興基金事業 |
- |
制度の収束に向けての取り組みが必要 |
被災者や中小業者の生活、営業はまだまだ、支援を必要としている。基金事業は内容を精査し、生活、中小業者の営業支援策は継続すべき |
- |
| 関西国際空港への出資等 |
- |
応分の負担は必要 |
神戸市が、神戸空港と関空とふたつの空港に資金を投入していることになり、二重のムダづかい |
推進 |
| 医療産業都市構想 |
- |
「産業」都市から産業「都市」へと視点を移していく必要。産業と都市が相互に影響しあいながら、成長、高度化していくという考え方が重要 |
医療技術の研究を産業振興の視点から見る、ということ自体本末転倒 |
推進 |
| 新交通ポートアイランド線延伸事業 |
- |
神戸空港をサポートするのに必要 |
外部評価委員会の本質を端的に示している。空港建設を当然とした上での評価である |
推進 |
| ハイテクイースト工業団地 |
被災中小製造業者に提供 |
目的は一定果たし終えており、更なる活性化は困難 |
ここにも外部評価委員会の本質が出ている。被災中小企業をどう支援するかが、神戸経済活性化の鍵という立場が全くない |
- |
| 民間賃貸工場家賃補助 |
- |
震災復興施策としての目的は一定果たし終えている |
中小企業の営業実態をみれば、延長が必要なことは自明 |
廃止 |
| 広報紙の市外避難者への郵送 |
- |
有料にしてもいいのではないか |
神戸市の、被災者に対する姿勢があらわれている。市外にやむなく非難した人たちをどう支援するかという視点がない |
- |
| 生ゴミ処理機購入助成 |
- |
市民ニーズに合っていない。事業の再検討が必要 |
当局の見解とまったく食い違うという、数少ない事例。対象拡大と、内容の拡充が必要 |
廃止 |
| 海水浴場対策 |
須磨など海水浴場の水質調査など |
行政の関与は必要ない |
市民が安心して遊泳できるよう、水質検査などは行政の責任で実施するのが当然 |
- |
表:2003年外部評価報告書より
| 事務事業 |
事業内容 |
外部評価 |
04年度予算対応 |
| 生活保護市単独事業 |
(1)夏期・冬季見舞金の支給
(2)対象学年への体操服・水着の支給
(3)高校入学準備金を支給 |
夏期・冬季見舞金は廃止検討 |
廃止 |
| 敬老パス |
70歳以上の市民を対象に、市バス、地下鉄、新交通、市内を走る民間バスにすべて乗車できる「敬老優待乗車証」を交付 |
少なくとも負担額引き上げ |
- |
| 敬老祝い金 |
77歳、88歳、99歳、100歳以上の高齢者に支給 |
廃止検討 |
88歳と100歳に限定 |
| 配食サービス |
市内に居住する食事の調理が困難な高齢者及び障害者等に、必要に応じ、1日1食を限度に食事を提供することで、食生活の改善と健康の増進を図るとともに、安否確認を行い、自立した生活を支援する。 |
ボランティア団体にゆだねるべき |
- |
| 河川維持補修業務 |
河川施設のパトロール及び破損箇所の補修、草刈り・ゴミ拾い・浚渫など |
小学生・中学生の教育的参画の推進 |
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| 養護学校のスクールバス |
障害児の教育・学習参加をより行い易くするために運行 |
コスト削減を |
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| 小児ぜんそく等調査事業 |
対象疾病(気管支ぜん息・慢性気管支炎・ぜん息性気管支炎・肺気腫)の治療の要する医療費の自己負担分の2/3(3歳未満は1/2)を市費で助成する。 |
廃止について検討 |
04年12月で廃止 |
| 神戸市奨学金 |
経済的理由により、就学が困難な高校生に対する学資の支援 |
効果のある奨学金の配分方法をすべき |
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| ひまわり収集 |
ゴミ出しの困難な高齢者・障害者の世帯を対象に個別収集。付随的に安否確認も行っている |
有料化も検討 |
- |
| 復興支援工場 |
被災中小製造業者に、低廉な使用料で、良好な操業場所を提供 |
役割を終えている |
「ものづくり復興支援工場」と名称変更 |
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