神戸市政Q&A(目次)>>
19.神戸経済を元気にする手だては?
シン: 政府は、景気は良くなりつつある、なんて調子のいいこと言っているけど、国民や市民にはそんな実感は全くないよね。特に神戸の場合は、もっと深刻になっているような気がするけど、どうなんだろう。
アイ: いろんな分析の仕方があると思うけど、市民の感覚ではそうよね。例えば、市民税ひとつみても、会社が払う法人市民税は、03年度は91年度と比較して205億円も減っているもの。
シン: 市民の所得も増えていないんだろう。
アイ: (市民経済計算の) 01年度の賃金・俸給は、90年度に比べて1・16倍にしかなっていないのよ。所得も、減少傾向よ。個人市民税の納税義務者数は、税率3%の層が増えているし、全体に所得ランクが下がっているの。
シン: 神戸の経済が元気になっていないというのはわかるけど、神戸市としてどんなことをすればいいのかな。
アイ: 大事なのは、税金など、神戸市に入ってくるお金を、市内で循環するようにつかうことよね。
シン: 具体的に言えば。
アイ: 神戸市が工事を発注するじゃない。いろんな品物も買うわよね。こうした神戸市が発注するものを総称して官公需っていうんだけど、これを市内中小業者にたくさん発注するのよ。そうすると、そのお金は、中小業者で働く人の給料になるし、その人たちが、市内で消費するわけでしょう。その結果、売り上げも伸びて、市税として神戸市に入ってくるでしょう。大企業に発注すると、利益は、東京など他都市にある本社にいってしまって、市内で循環するお金が少なくなるのよ。
シン: 今、神戸市はどれくらい中小企業に発注しているの。
アイ: 03年度決算では、46%だけ(金額比)。政令指定都市では最低なのよ。
シン: 最低ってひどい話だね。震災でひどい目にあって、それ以後も、必死でがんばっているのに、なぜ、増やさないのかな。
アイ: 都市計画総局とみなと総局の2局で官公需総額の5割近くを占めているの。この2局は、大型公共事業が多いでしょう。だから、中小業者には回らないのよ。みなと総局の中小企業の発注率は26%だけよ。保健福祉局は80%と高くなっているの(03年度決算)。
シン: やっぱり、空港とか大型開発は神戸経済を元気づけることにはならないんだね。
アイ: 共産党議員団が試算しているけど、仮に、官公需の中小企業への発注率を60%にすれば、中小企業に入るお金が227億円も増えるのよ(03年度決算で)。市長の姿勢でホント、変わるわよ。
シン: 中小企業支援でも、神戸市はあまり力を入れていないって聞いたけど。
アイ: 融資を除けば、直接、中小企業を支援する予算は、ほとんどないのよ。その少ない予算を、また、特定の部分に偏重させているの。05年度予算に典型的に出ているわ。支援するのは「ベンチャー」
とか「起業化」とか、「やる気のある業者」とかに集中しているの。地場産業や、今まで通りのことをコツコツがんばりたい、という人への支援はないのよ。
シン: 企業誘致にも熱心だけど、これは、神戸経済にはいいんだろう?
アイ: それも、神戸経済の土台ががっちりしているということが大前提だと思うわよ。今まで神戸経済を支えてきた既存の産業や業者中心で神戸経済が元気なら、外部から企業が来ると、その分プラスになるものね。でも、今、神戸市がやっているのは、まったく逆だと思うの。既存の中小業者支援よりも、誘致企業優先だもの。
シン: たしかに、足下が崩れているのを放ったらかしにして、外から呼んできてもだめだよね。
アイ: たとえば、医療産業都市で進出している企業は、ほとんどが国際ビジネスセンターなどへの入居よ。これはいつでも撤退できるという事よね。でも、神戸に根ざしている中小企業は、簡単には市外に出ていけないじゃない。
シン: そうだよね。誘致企業分は、上積みっていう程度に考えないとだめだね。企業を呼び込むことが中心になると、投資などで、市の負担がふえて、財政がいっそう苦しくなるよね。
アイ: 市民がおさめた税金が、神戸市内で循環する、再投資につながるような取り組みをする市長をつくりたいわね。
■参考資料
グラフ:「官公需発注総額に占めるみなと総局と都市計画曲の比率」
グラフ:「官公需中小企業発注率比較」 |