神戸市政Q&A(目次)>>
25.非核「神戸方式」が30周年
アイ: ことしは、戦後60年、被爆60年、神戸空襲60年よね。それと、非核 「神戸方式」 30周年の年なのよ。神戸市は何か考えているのかしら。
シン: いや、何もやらないようだよ。「神戸方式」 は、市民の宝なんだから、記念集会とか、イベントをやるべきだと、日本共産党議員団も主張しているんだけどね。
アイ: 非核 「神戸方式」 が実現するきっかけになった、市議会決議は1975年だったわよね。
シン: ちょうど、アメリカによる核持ち込み疑惑が大きくなったときだ。ラロック証言というのがあるんだ。元アメリカ軍の提督だったラロック氏が、1974年に
「日本の港に寄港する米艦隊は、積載している核兵器を降ろしていない」 と議会で証言したんだ。
アイ: で、「つくらず、持たず、持ち込まず」 っていう日本の非核三原則に抵触するって事になったのね。当時の宮崎市長が、市議会で 「私は港湾管理者として、この問題
(核兵器持ち込みの疑惑) が正確に解明されない以上は、この艦船の入港に対して拒否したいと考えている」 と発言したって聞いたわ。
シン: 原水爆禁止兵庫県協議会などの署名行動などもひろがった。そうした経過の中で 「核兵器積載艦艇の入港拒否にかんする決議」 が全会一致で採択されたんだ。
アイ: その後、アメリカ軍の軍艦は一隻もはいっていないんだって?
シン: 神戸市が、決議を具体的に実効あるものにということで、神戸港に入港を希望する外国の軍艦に 「核兵器を積んでいません」 という証明書の提示を求めたんだ。アメリカは、積んでいるかどうかは言わない、という態度だから、証明書を出すことができないんだよね。その結果、1960年から決議までの間に、432隻はいっていたんだけれど、それ以後はゼロ。すごい威力だと思うよ。
アイ: 政府からはいろんな圧力がかかっているって聞いたけど、どうなの?
シン: 安全保障や防衛にかんすることは国の専管事項だからとか、いろいろ理屈は言っているよ。
アイ: でも、非核 「神戸方式」 は、国是の非核三原則を地方自治体で実行するものなんでしょう。国の方針をきちんとやっているだけじゃないの。
シン: その通りだよね。非核三原則というのは国が決めているんだから。それを忠実に実行している地方自治体に文句を言う筋合いではないんだ。文句を言えば言うほど、核持ち込みの疑惑が深まるだけだよね。
アイ: 具体的にはどんな圧力があるの。
シン: 「外国の艦艇がどこに入港するかは外交問題だ」 などと発言している。アメリカの総領事なども、神戸にきて、入港希望の発言を繰り返しているからね。油断はできないよ。
アイ: そういえば、以前、カナダの軍艦が証明書なしで入港しているわよね。
シン: そう、98年5月に入港したんだけど、政府が 「カナダは、核を持っていない国なので、この艦に核が搭載されていないのも間違いないので了解を」
と言ってきたんだけど、神戸市はそれを 「非核証明に変わるもの」 として、入港を許可したんだ。市民の批判は強かったよ。同時に、神戸市は、非核
「神戸方式」 は今後も守ると言っているから、厳密な執行を求めていく必要があるよね。
アイ: 他の自治体にも広がっているの?
シン: 世界にも広がっているよ。国内でも、非核の港づくりの運動がひろがっている。政府の圧力で、条例制定まではいっていないけどね。
アイ: 今年は、戦後60年、広島、長崎の被爆、神戸空襲からも60年という節目の年だし、憲法9条を改悪しようという動きもある中、平和を守り、広げる活動は特に重要よね。矢田市長は、そのあたりはどういう態度なの?
シン: 議会では、非核 「神戸方式」 については、市会決議を尊重して、今まで通りの事務を進める、非核 「神戸方式」を守る、ということは言っている。
アイ: 神戸市が、今後もしっかり守っていく、という立場に立つことが一番だけど、市民の運動と世論を広げることも大事でしょうね。
シン: 有事法制をはじめとした、政府の地方自治や市民生活に介入するような体制づくりが進んでいるからね。非核 「神戸方式」 は確かに、非核三原則を実行するものなんだけど、同時に、世界から核兵器をなくそうという運動ともつながっているから、「神戸方式」
のすばらしさを、市民の中にもっと広げていく取り組みも必要だね。そのためにも、市長選挙では、大きな争点の一つだろうね。
アイ: 市民団体による記念碑建立の取り組みもあるようだし、みんなと平和、核問題を考えるきっかけにしていこうっと。
■参考資料
アメリカ軍艦艇の神戸港入港状況
| 年 |
入港数 |
| 1957 |
311 |
| 1958 |
118 |
| 1959 |
110 |
| 1960 |
130 |
| 1960〜1974 |
432 |
|